クラウドがビジネスの価値評価にもたらす影響 – 第 3 回【6/4 更新】


(この記事は 2015 年 5 月 20 日に Microsoft Partner Network Blog に掲載された記事 The Impact of Cloud on the Valuation of your Business – Part 3 の翻訳です。最新情報についてはリンク元のページをご参照ください。)

このシリーズの最初の 2 回の記事 (第 1 回第 2 回) では、価値評価の基本と、評価倍率を引き上げる主な要素についてご説明しました。最終回となる今回は、評価倍率を引き下げる主な要素について取り上げます。

評価倍率を引き下げる要素にはさまざまなものがありますが、その中には、パートナー様の多くがビジネスの撤退を検討する前に強化しておくべき分野もあります。概して言えば、これらはビジネスの成熟度と、新たな指導者の下で引き続き成功を収める能力に関係するものです。

自分への依存をなくす

経営者が日常業務において不可欠な役割を果たしているケースを非常に多く見かけます。従業員とのかかわりを維持するのは良いことですが、これではビジネスの成功と失敗が非常に高い確率で一個人に左右されるようになってしまいます。CEO が営業担当者のトップとして活躍し、サービスの提供に密接に携わり、運営に関するほぼすべての意思決定における中心人物となっているケースも珍しくありません。これは成長の妨げとなるだけでなく、その人物がいずれは退職することを考えると、買収を検討している企業の目には大きなリスクとして映ります。

業務への関与をやめて、より戦略的なレベルからビジネスを経営することは難しい場合も多く、一部の経営者にとってはほとんど不可能です。それでも、企業が買収された後も価値の高い資産であり続けるためには、明確に定義された一連のプロセスを導入する必要があります。その結果、特定の個人への依存するのではなく、すべての部門で成果を生み出せるような実証済みのアプローチを実施して、価値を提供できるようになります。このプロセスを適切に文書化し、ビジネスの DNA に定着させることで、永続的に高利益率を達成できるという自信を植え付けることができます。

継続的な成長を可能にする部門リーダー

合併買収 (M&A) およびアナリスト企業の調査結果によると、取引の大半は年間売上高 500 万ドル以上の企業が対象となっています。この規模の企業では通常、少なくとも 1、2 名の部門リーダーが営業活動やサービス活動を管理しています。

買収を検討している企業は、適切評価プロセスの一環として、これらの人材の才能を入念に調査し、長期的な目標を達成する能力を備えているかどうかを判断します。多くの場合、現在の統制範囲を管理する能力ではなく、投資に合わせてビジネスを成長させるという将来的な目標に対してどのように行動できるかが問われることになります。たとえば、より大規模なチームを管理することができるか、企業が二重構造となった場合に他の従業員をリードする能力があるか、統制の取れたアプローチを通じてビジネスを調査し、軌道修正を行うことのできる適切なシステムおよび設備が揃っているかといった点が挙げられます。そして、買収側が何よりも重視しているのは、買収の一環として設定したビジネス目標を達成したときに、新規就職希望者としてこれらの人材を雇用するだろうかという点です。

確実に適応させる

健全な損益構造や魅力的なバランス シートも重要ですが、企業文化や戦略的方向性を一致させることも忘れてはいけません。すばらしい顧客名簿や非常に興味深い知的財産を所有し、強力なプロセスを備えているとしても、自社の企業文化を買収側の企業文化と融合させる必要があります。いくつか確認してみましょう。市場の方向転換に適応できますか。従業員は、強力な成長を続けるという挑戦者としての思考を持っていますか。チーム間やチーム内に、強力で効果的な信頼性に基づく関係は構築されていますか。高度な説明責任と、迅速な軌道修正の実績がありますか。これらは、健全かつ適切に機能している企業文化を表す主要な指標のごく一部にすぎません。1+1=3 を実現するうえで最も難しいのは、2 つの企業を統合することです。そのため、買収された企業の従業員が適応力の高い思考を持っていることや、チームを円滑に統合できることが重要になります。

全 3 回にわたる本シリーズは、このような企業間契約の専門家による考察や知識をご紹介することを目的としてお届けしてまいりました。取引の複雑性や、成立までに膨大な時間がかかることを踏まえ (売却側も買収側も)、M&A を専門とする Revenue Rocket 社 (英語) のような企業と連携することを強くお勧めします。これらの企業は、疑問を解決したりガイダンスを提供したり、買収プロセスを進めるうえでさまざまなサービスを提供します。

次のステップとして、今年の WPC では M&A に関するセッションを実施します。「How to Retire Early and be a Hero to your Shareholders (早期退職し、株主にとってヒーローとなる方法)」というセッションを 7 月 15 日 (水) 午後 2:30 から開催する予定です。Revenue Rocket 社 (英語) の CEO を務める Mike Harvath 氏、Intellinet Corporation 社 (英語) の CEO を務める Mark Seeley 氏、Comparex 社 (英語) の John Havlick 氏と Nicholas Vossburg 氏を迎え、最近の買収について議論します。

会場でお会いできることを楽しみにしています。

Brent Combest

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