クラウドがビジネスの価値評価にもたらす影響 – 第 2 回【5/23 更新】


(この記事は 2015 年 4 月 30 日に Microsoft Partner Network Blog に掲載された記事 The impact of cloud on the valuation of your business – Part 2 の翻訳です。最新情報についてはリンク元のページをご参照ください。)

シリーズ 1 回目の記事では、クラウド移行に伴って価値評価に起きている変化と、利益率が高い収益源の獲得に取り組むことの必要性についてご説明しました。今回は、企業買収の買収する側にとって 2 番目に重要な検討事項である専門化の重要性について取り上げたいと思います。

過去 4 年間にわたり、私たちのチャネルは企業にクラウドを組み込むうえですばらしい成果を挙げてきました。現在取引しているパートナー様の数は数万社に上り、非常に競争の激しい市場となっています。この現状は、販売活動にも反映されています。多くのパートナー様がマネージド サービスを導入し、独自の年間収入源の獲得成功につなげているほか、一部のケースでは、これらの収入源に対する物価圧力も見られます。

この競争的な圧力は、買収合併の世界にも影響を及ぼしています。強力なクラウド ビジネスを確立しているパートナー様の数が増加するにつれ、供給と需要のバランスが問題になっています。パートナー様からお話を伺う中で、引退する、またはビジネス チャンスを活かして次の試みに移行するという形で、現在のビジネスの撤退に興味を示すパートナー様が増えていることが明らかになりました。しかし実際、クラウドに移行して経常収益を確立しているだけでは、いざ売却すると判断したときに最高の評価額を得られないという事態が発生しています。

買収する側は、引き継いだビジネスを確実に防衛可能なものにしたいと考えています。「防衛可能」とは、参入障壁が低い他社の存在や価格の下落によってビジネスが即座に崩壊することなく、成長を続けられる状態を指します。これらのリスクを防ぐためには、主に次の 3 つの要素が必要になります。

  1. 専門化: このリスクに対抗するために、ビジネスの専門化を促進するパートナー様が増えています。RyanTech 社の CEO を務める Kevin McMillen 氏には先日、そのためのアプローチについてたいへん参考になるブログ記事 (英語) を寄稿していただきました。多くの場合、ビジネスの専門化は特定業種への特化という形で実現されます。実際にパートナー様がどのように取り組むべきかについては、2 月に私の見解を投稿しています。
  2. 知的財産のパッケージ化: 追求する市場のサブセグメントを選択することは問題の一部でしかありません。市場に属する顧客の専門用語を使用したり、サービスを顧客に合わせてカスタマイズしたりすることで顧客にとってのパートナー様の重要性は高まりますが、他のプロバイダーがこの分野について学習し、自社と同等のサービスを提供できるようになるまでに時間はかかりません。ここでご提案したいのは、さらなる差別化の手法を取り入れるべきだということです。私にとってその手法とは、よくお話ししているパッケージ化された IP (知的財産) の活用に他なりません。パッケージ化された IP とはさまざまな意味を持ちます。ここでは、コモディティ化され、年間収入源を生み出す製品としてエンド カスタマーに販売できる完成済みのソリューションのことを指します。たとえば、SharePoint テンプレートといった拡張ソリューション、Restaurant 365 (英語) などの Dynamics CRM Online アドオン、Microsoft Azure で構築された PaaS アプリケーションなどが含まれます。IP をパッケージ化する目的は、パートナー様独自の価値をより広範に生み出すことです。その価値とは、パートナー様には運用コストとしてすぐに使用・販売できる状態の製品が既に存在し、資本支出の必要性が少ない一方で、競合他社はまったく新しいソリューションを構築しなければならないために同価格帯で真似するのが難しいような価値である必要があります。広範なサブセグメントにとって関連性の高いソリューションは、信頼できるアドバイザーとしての地位を確固たるものにするだけでなく、顧客あたりの平均売上高 (ARC) を増加させることにもつながります。パッケージ化できる IP を特定し、構築するソリューションを判断する手法の詳細については、MPN の Cloud SureStep でご確認いただけます。「ビジネスの構築」、「詳細」の順に選択し、下にスクロールして「クラウドにおける知的財産」のセクションをご覧ください。
  3. 対応可能な市場の特定: 専門化が行われていること、販売できるソリューションが豊富に用意されていることを確認したら、次に買収側が着目するのが長期的な潜在能力です。重点分野を選択する際には、事業体の数、販売している製品を購入する市場の傾向、各顧客の推定平均顧客生涯価値を把握する必要があります。まず始めに、Cloud SureStep の「マーケット フォーカス分析ガイド (英語)」および付属の「分析ワークシート (英語)」を確認することをお勧めします。

適切な専門化戦略を進めつつ、マネージド サービスおよびパッケージ化された IP から迅速に成長する自社所有の年間収益源を生み出すために取り組むことで、全体的な価値評価を大幅に引き上げることができます。シリーズ最終回の記事では、評価倍率を引き下げる主な要素について取り上げます。

いつものお願いではありますが、他にお気付きになったこと、フィードバック、チャネルの事例について、皆様からのご意見をお待ちしています。

近いうちにまたお会いしましょう。

Brent Combest

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