【パートナー事例】「フジテレビNEXTsmart」でも採用~クラウド化された映像配信システム「Bizlat VoD on Azure」とは ?【4/7 更新】


わずか 10 年あまりの間に急速に拡大し、現在では日常的に利用されるようになっているインターネットによる映像配信。しかしこれをビジネスに活かすには、映像配信以外にも多様な機能群が必要になり、システムの構築および運用に大きな負担がかかります。この負担を最小化するために、映像配信システムに必要な機能群をソフトウェア パッケージとして提供しているのが、株式会社EVC (以下、EVC) です。

同社が設立されたのは 2003 年 4 月。2005 年 5 月に映像配信統合管理パッケージ「Bizlat VoD」をリリースし、2009 年にバージョン 2、2012 年にバージョン 3 へとバージョンアップ、2013 年 7 月にはその機能群を Microsoft Azure 上で稼働させた「Bizlat VoD on Azure」をリリースしています。これは、株式会社フジテレビジョン (以下、フジテレビ) が展開する日本初の 24 時間総合編成インターネット有料チャネル「フジテレビNEXTsmart」に採用され、高い評価を受けています。

今回は EVC 社長である国分 秀樹 氏に、同社ソリューションの特徴や Azure 採用の理由、今後の展望などについてお話をお聞きしました。

 

株式会社EVC
代表取締役社長
国分 秀樹 氏

 

EVC のビジネスと Bizlat VoD の概要

まず御社の設立背景と、これまでのビジネスの概要についてお教えください。

 私は EVC 設立以前から映像系の仕事に携わっていましたが、当時 (2000 年代初頭) は圧縮技術がホットな時代でした。しかし実際に映像配信をビジネスにしようとすると、データ圧縮以外のさまざまな機能が必要になるため、システム構築は決して簡単ではありません。そこで映像配信プラットフォームを開発し販売するための会社を立ち上げようと考え、2003 年 4 月に EVC を設立しました。

約 1 年間の構想および開発期間を経て、最初の Bizlat VoD をリリースしたのが 2005 年 5 月でした。これはホテルや病院向けに特化した製品でしたが、その後まもなく教育機関にも市場を拡大し、現在では業種や業態を問わず、幅広いお客様にご利用いただいております。

 

「Bizlat VoD」とはどのようなものですか。

映像をインターネットで配信する場合、既にコンテンツとなるファイルがあったとしても、ポータル ページの作成やコンテンツのアップロード、視聴状況の管理/分析、課金管理など、さまざまな作業が発生します。これらを自動化かつ効率化できるのが Bizlat VoD です。お客様は Bizlat VoD を導入すれば、あとは配信サーバーを追加するだけで映像配信ビジネスを始められます。また PC だけではなく、スマートフォンなどのマルチ デバイスに対応している点も大きな特長です。既に 200 社以上のお客様が導入していますが、導入後も高い評価をいただいており、お客様との継続的な関係を築いています。

 

クラウド ビジネスを始めた経緯と Azure への評価

当初はソフトウェア パッケージとして販売されていましたが、2013 年 7 月にクラウド対応させた「Bizlat VoD on Azure」をリリースしています。なぜクラウドを始めようと考えたのですか。

クラウドを活用したサービス モデル型のビジネスは、お客様にとって大きな魅力があるからです。サービス モデル型はイニシャル コストがゼロになり、ご発注いただいたその日からサービスを開始できます。またマシンなどの運用やメンテナンスの作業も必要なく、データやコンテンツのバックアップも自動的に行われます。実際に多くのお客様が、インターネット経由で様々な情報にリーチできる時代になっており、月々の料金で利用できるクラウド サービスを求めています。この市場でどれだけのパイを獲得できるのかは、間違いなく今後の成長を左右する鍵になります。私どもはここで先行することで、優位性を確保したいと考えています。

 

Azure に着目したのはいつごろでしたか。

 私どもは 2004 年 12 月からマイクロソフトの DRM パートナーになっていて、2012 年 1 月に「PlayReady DRM」のセミナーが中国で開催され、これに参加したことがきっかけになりました。この時マイクロソフトの方が Azure の話をし、協業したいと打診してくださったのです。この時は他のクラウド サービスと同じようなものだろうと思っていたのですが、帰国してからいろいろ調べてみると、他のクラウド サービスとはかなり違うことがわかり、お客様にとっても当社にとってもメリットが大きいと感じました。

 

Azure にはどのような優位性がありますか。

映像配信プラットフォームには多岐にわたる機能が求められますが、これらすべてに 1 つのクラウドで対応できるのは、Azure だけです。まず Bizlat VoD は、Linux と Java、Apache の上で動いていますが、Azure を IaaS として使うことで、これらすべてを問題なく動かせます。その一方で Azure には Media Services という機能があり、これを利用することで配信サーバーの機能もクラウド化できます。IaaS 上に構築したシステムと Media Services との橋渡しは、PaaS としての Azure が API を提供しています。さらに Azure には Microsoft SQL Server も用意されているので、データ管理基盤も簡単に構築できます。

 

映像配信基盤としての Azure Media Services については、どのように評価していますか。

配信サーバーを自前で用意しなくて済むのは、大きなメリットです。また配信負荷が急増した場合でも、自動的かつダイナミックに能力を拡張できます。2014 年 2 月に開催されたソチ オリンピックでも、米国のネット配信は Azure の Media Services が利用されていたと伺っています。これだけの規模の配信に耐えられるのであれば、キャパシティも十分だと言えます。

 

実際に Bizlat VoD on Azure は、貴社の収益にどのような恩恵をもたらしていますか。

まだスタートして間もないこともあり、Bizlat VoD on Azure の導入事例はまだ数件しかありません。しかし今年 (2015 年) はこれが一気に拡大する年になるでしょう。年末までに 100 件近くの導入を目指します。これによって弊社の収益にも、大きな貢献を果たすことになると考えています。

 

フジテレビが「フジテレビNEXTsmart」に Bizlat VoD on Azure を採用した理由

2014 年 10 月には、フジテレビ様が展開するインターネット有料チャネル「フジテレビNEXTsmart」でニコニコチャンネル経由でのサービスが始まり、2015 年 3 月には、フジテレビオンデマンド経由でのサービスが始まっています。ここで Bizlat VoD on Azure が採用されていますね。

 フジテレビ様からはクラウド化された Bizlat VoD を利用したいというお話を以前から頂いていました。2014 年夏頃に、「フジテレビNEXTsmart」で Bizlat VoD on Azure を導入するプロジェクトがスタート、約 1 か月半後に予定されていた「F1 日本グランプリ」の配信をターゲットに開発を進め、無事に予定どおり、ニコニコチャンネルでのサービス開始に漕ぎ着けました。

 

フジテレビ様のご評価はどのようなものでしたか。

とても高い評価をいただいており、2015 年 3 月には、フジテレビオンデマンド経由でのサービスを全面移行しました。Azure そのものに対しても、マイクロソフトが他社に比べて 10 倍の金額を投資していることや、国内にデータセンターを設置していること、機能面での進化スピードが速いことなどが評価されています。

 

最後に、これからのビジネス展開についてお教えください。

今後もソフトウェア パッケージ型の Bizlat VoD と、サービス モデル型の Bizlat VoD on Azure の両方を展開していきますが、今後はサービス モデル型が成長していくと考えています。もちろんお客様の中にはオンプレミスでのシステムを望まれるケースもあると思いますが、大きなパイになるのはクラウド サービスの方だと確信しています。Azure をベースにしたサービスであれば、ビジネス利用にも問題なく対応できます。2 週間の無料トライアルもご用意しておりますので、ぜひとも多くのお客様に試していただきたいと考えています。

 

ありがとうございました。

 

株式会社EVC

2003 年 4 月設立。インターネットを用いた映像配信、MPEG 技術、ネットワークおよびデータベースの専門家が集結し、豊富な実績とノウハウをもとに、未来型映像ソリューションを展開しています。

 

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