学習評価に OneNote Class Notebook を活用


(この記事は 2016 年 5 月 12 日に Office Blogs に投稿された記事 Assessment for learning using OneNote Class Notebooks の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)

 

今回は、アイルランドのダブリンにある Coláiste Pobail Setanta スクールで工学およびテクノロジを担当し、1 年生の学年主任を務める Brendan Cawley 氏の寄稿記事をご紹介します。

Coláiste Pobail Setanta スクールの背景

Coláiste Pobail Setanta (英語) は友好的で活気あふれる学習コミュニティです。当校では、最高レベルの学業成績の達成と優れた教育を目指し、生徒、教師、保護者が意欲的に課題に取り組んでいけるように支援しています。平等、尊敬、誠実を教育理念に掲げており、多様性を受け入れると共に、すべての生徒が唯一の存在であり、積極的に貢献できると認識しています。

2008 年より、教師と生徒には授業や学習に関するベスト プラクティスを活用する自由と創造性が認められています。この 8 年の間に、教師が授業にさまざまな指導方法や学習評価 (Assessment for Learning、AFL) の手法を取り入れることを推奨し、促進してきました。AFL により、教師は生徒の学習、教科の知識、課題の理解度などを把握することができます。Coláiste Pobail Setanta では、授業や学習のプロセスに AFL を組み込んでいます。AFL の主な特徴として、目標設定、自己評価とクラスメートによる評価、学習の質に関するフィードバック、省察を挙げることができます。

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AFL では、生徒が自分自身の学習到達度を確認できることを重視しています。教師はこのプロセスを達成するために、質問する際にはキャンディの棒、フィードバックには小型のホワイトボード、理解度を測定するためには信号になぞらえた 3 色の紙コップを使用し、良質な質問の手法やキーワード チェックを取り入れるなど、さまざまな工夫を行っています。Coláiste Pobail Setanta は AFL 採用校として認定され、授業と学習の中核的な研究拠点となっています。

2014 年には、デジタル学習への転換を検討し始めました。これは、これからも革新的な優れた教育の最前線に立ち、指導方法や学習方法を強化するために必要なステップであると考えました。

学習に対する取り組み

2015 年 2 月、教職員に Microsoft Surface Pro 3 が提供され、コンテンツの作成、表示、共有に OneNote を使用することになりました。Amanda Jolliffe (MIE エキスパート) とこの記事の執筆者の指導のもと、教職員のデジタル リーダーは各教科と緊密に協力して、学校のニーズに最適な OneNote テンプレートを作成しました。私たちは、ガイダンスに基づいてすべての教科の教師向けに一般的なテンプレートを作成しました。ページは A4 サイズの 2 倍、テキスト フォントは Comic Sans、テキスト サイズはタイトルが 20、本文が 16 に設定し、学習目的は青キーワードはオレンジブルームの分類法 (Bloom's Taxonomy) のタスクは黄色宿題はピンク成功の判断基準は緑というように、学習の側面ごとに異なる色を使用するように指定しました。

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この教科用テンプレートは教科主任と共有し、教科主任はそれぞれの教科のニーズに応じてテンプレートを一部変更して、各教科の担当教師と共有しました。その後、各教科では特定の分野に関する OneNote の章を協力して作成しました。教師はそれぞれ 1 章を担当し、PowerPoint、PDF、Word ドキュメント、画像といった共有リソースをメイン コンテンツとして使用したほか、YouTube 動画、オンライン ゲーム、Web サイト、Kahoot のクイズ、宿題、応用課題などへのリンクを追加してさらに充実させました。2015 年 5 月にこのプロセスはほぼ終了し、夏休み中には教師がコンテンツを提示するための OneNote Notebook の作成に取り組みました。2015 年 9 月に入学した 240 人の 1 年生 (第 7 学年) は、学習に Surface 3 を使用しました。各クラス担任は、コンテンツを生徒に共有するための OneNote Class Notebook を作成しました。OneNote には、すべての教師の資料が集約され、各教師が豊富な教材にアクセスすることができます。一方、Class Notebook では、生徒どうしが共同作業を行ったり、さまざまな種類の課題や評価手法を行ったり、教師が即座にフィードバックを返したりすることができます。他の学年 (2 年生から 6 年生) の生徒も各自の Office 365 アカウントから OneNote にアクセスすることが可能で、授業用や学習用の教材として使用しています。

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OneNote テンプレートが生徒の学習を促進

当校の OneNote テンプレートは、生徒の学習を促進するうえで最も効果的な方法で作成され、各章の全体に AFL の手法が組み込まれています。生徒は各自の学習に積極的に取り組み、学習内容や必要な知識について明確に理解することができます。各章の冒頭には学習目的の概要が提示されます。以下の例は、地理、スペイン語、ドイツ語の OneNote Notebook で、青い部分に学習目的が示されています。

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青い部分に学習目的が明確に示される以外に、生徒は自身の学習にブルームの分類法 (英語) のどの段階を使用するかを確認することができます。さらに、コンテンツが提示され、授業中の課題や宿題などはピンクで表示されます。

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OneNote を使用することで、当校の教師はさまざまな例、情報源、教材を自由に追加して、授業や学習をサポートできるようになりました。教師や生徒は、画像、ビデオ、音声ファイル、テキスト、Web サイトへのリンク、オンライン ゲームをノートブックに追加し、1 か所から簡単にアクセスすることができます。また、生徒には楽しくインタラクティブな手法で自身の学習に取り組む機会が与えられています。その結果、生徒は単に情報を受け取るだけではなく、積極的に学習に参加するようになり、授業態度の向上につながっています。生徒は以前にもまして学習に意欲的になり、授業中の課題や宿題は多様化して興味深いものになりました。さらに、生徒は「Two Stars and One Wish (優れた点を 2 つ、改善が必要な点を 1 つ指摘するフィードバック方法)」の手法でクラスメートの評価を行っています。このプロセスは、そのトピックの学習成果を生徒が理解するためにも役立っています。

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教師は授業や学習のツールとしてキーワードを使用しています。教師の多くは、教室にやって来た生徒に対して入り口でキーワードのチェックを行い、キーワードを学習、理解する意欲を引き出しています。教師は各章の最後のページにキーワードを用意しています。生徒は、学習期間中にも、後からテストに備えて復習する際にも、OneNote Class Notebook にアクセスしてこれらのキーワードを確認できます。

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成功の判断基準

OneNote を利用して、生徒の学習に AFL の手法をさらに活用するために、各章の最後のページには、教師が各章の学習内容をまとめた復習用のチェック リストが用意されています。生徒は各章の成功の判断基準を理解したうえで、緑、黄、赤の色分けを使用した「信号システム」やスマイル マークを使用して、各章の学習内容を理解したかどうかを自己評価します。このページには、保護者もアクセスして生徒の学習を支援することができます。チェック リストの下にある数直線は、生徒が自身の学習到達度を評価して、それぞれの能力に合わせて応用課題を選択し、教師がクラスで学習を差別化するために使用します。ブルームの分類法におけるレベル 1 または 2 の生徒は、記憶や理解などの単純なタスクを行えるほか、ヒントを得ることで学習を進めることができます。レベル 3 または 4 の生徒は、知識を応用したり物事を分析したりするタスクに挑戦できます。レベル 5 の生徒の場合は、さらに難しい問題に挑戦することができます。

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まとめ

授業用や学習用の教材として OneNote の使用を検討している教師の皆様にとって、今回の寄稿記事がお役に立てば幸いです。当校の教師は、上記に例を挙げたように OneNote テンプレートを作成し、自分たちの手でこれを成し遂げました。最高レベルの学業成績の達成と優れた教育を目指すうえで、教師が自分自身と生徒が挑戦していく体制を作り出したのです。この記事の執筆にあたって、Amanda Jolliffe をはじめとする同僚の協力に感謝します。当校についてご興味をお持ちの方は、Web サイト (英語) をご覧いただくか、Twitter アカウント (@cpsetanta) をフォローしてください。

—Brendan Cawley

 

※ 本情報の内容(添付文書、リンク先などを含む)は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。

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