OneNote での “EPIC” な学習計画作成


(この記事は 2016 年 4 月 12 日に Office Blogs に投稿された記事 EPIC Planning in OneNote の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)

 

今回は、オーストラリアのニュー ランブトンにある St Therese’s Primary School で司書教諭を務める Lynette Barker 氏の寄稿記事をご紹介します。

包括的かつ真正の学習プログラムを作成することで、教員は授業の目的と方向性を定め、自信を持って授業に臨むことができます。同僚の教員数人と率直に意見を交わしたところ、最新の学習計画やチェックリスト、ガイドなどが見つからず、SharePoint フォルダー、個人のドキュメント ライブラリ、USB メモリを探し回り、学習計画を作成する時間が削られていることがわかりました。結果的に、充実した授業を計画するうえで教員どうしで話し合ったり、ブレーンストーミングを行ったりする時間が失われていたのです。

こうした状況を打開するために、だれもがアクセス可能で、共同で学習計画を作成できる 1 つの動的な作業スペースを用意し、授業や学習で使用するすべてのドキュメントを集約することが求められました。

そして自然な流れで、OneNote が採用されたのです。

OneNote のノートブックは、私たちが求めていた組織向け共同作業フレームワークを備えているだけでなく、有益な付加価値をももたらしてくれます。

OneNote ノートブックの無限の可能性を引き出すには

私たちは、学校全体で OneNote による学習計画を作成する環境を作り上げようと考えました。この壮大な計画の最初のステップは、ノートブックのレイアウトを決めることでした。ノートブックの名前は 「Grade Book」になり、次のセクションを含めることに決定しました。

  • 学年の冒頭部: 校章をあしらった表紙。このドキュメントとフィードバック用ページの責任者である教員の名前を記しています。
  • 主要学習分野 (KLA) のドキュメント: 概要やシラバスなど、各 KLA で求められている学習内容の要点を示した正規の文書。(KLA は科目とも呼ばれます)。
  • 学習計画支援ドキュメント: 成果マップ、標準的な KLA リソース、評価スケジュール、時間割、21st-Century Learning Design Rubrics (21CLD: 21 世紀の学習活動をデザインするための学習活動ルーブリック)、探求学習モデルのガイドやテンプレートなど。
  • 共同作業ページ: 学年会議の議事録や予定のページ、アイデアのメモや共同作業のマインド マップなどに使用するページ。

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つまり、これらのセクションには、授業の際に必要となるあらゆる資料が掲載されています。また、21CLD の評価指標や探求学習モデルのチェックリストなど、授業デザインを支援するドキュメントも含まれます。学習計画作成中の利用を促進するために、これらのドキュメントに簡単にアクセスできるようにしました。

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このノートブックには、学習計画の作成に役立つテンプレートが幅広く用意されています。どれも政府が義務付ける基準に基づいているため、作成している計画に誤りがないかを何度も確認する必要はありません。

教員が作成した実際の KLA プログラムの格納方法についても大きな懸念事項でしたが、それぞれの KLA に固有のセクション グループを設け、そのセクションに各学期のプログラムを格納することで解決しました。この方法は大成功で、論理的で運用しやすいものとなりました。

生徒共通の学習プログラムを共同で作成することは推奨されており、多くの教員に受け入れられていますが、学年用の学習計画を取り入れる前に、個々の生徒について考慮したり、各クラスのニーズに合わせて学年用に計画された活動を調整したりする必要もあります。

こうした調整に関する議論が Grade Book に記録され、各クラスに 1 つずつ用意されるクラス セクションに格納されます。

各クラス セクションは、次のようにまとめられています。

  • クラスの冒頭部: クラスの担任教師 (複数の場合もあり) の名前と校章を配した表紙。
  • クラス独自の正規ドキュメント: 時間割、方針、クラスのプロファイルなど。クラス独自の KLA 構成ドキュメントが必ず含まれます。
  • メインの学習計画からの KLA セクションのコピー: 生徒のニーズを反映して修正や評価が加えられます。

教員は、Grade Book のこの部分を試験的に活用し、それぞれ必要に応じて取り入れるように指示が出されました。早速各自のやり方でページを追加し、OneNote をインタラクティブに活用しているのを見て、私はたいへん嬉しく思いました。

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有益な付加価値

数か月して、教員が Grade Book の利用に慣れてきた頃に、OneNote での学習計画作成に次のような付加価値を導入する予定です。

助言者としての管理職の関与: これまでのポリシーでは、クラスの学習計画を各学期の所定の期日に管理職に提出して確認を受ける必要がありました。確認された学習計画については、各クラスの担任にフィードバックが返されます。つまり、管理職の教員は学習計画を検証しているにすぎません。今後は、すべての管理職が新しい Grade Book へのアクセス権限と編集権限を持つことになるため、計画段階から意見やアイデアをノートブックに書き込めるようになります。これにより、管理職が教員に助言するという形で教員の育成が図れます。共同作業が可能な学年用マインド マップ ページで管理職からのアイデアやインスピレーションを得ることができれば、教員にとって大きな助けになるのではないでしょうか。

学習追跡用のタグ: 教員は成果にタグ付けして、カリキュラムの中の特定の項目に関連付けることができます。たとえば、オーストラリアのカリキュラム リストには道徳的理解などの一般的な能力が含まれており、これは KLA 全体に適用されます。該当する能力に関連する成果や活動にタグを付けることで、指導の中でその問題をどのように解決しているかを見直し、必要に応じて参照することができます。

リアルタイムの評価: OneNote は柔軟性に優れているため、Surface タブレットなどのモバイル デバイスを使用して、授業の変更や関連する生徒のメモを即座に記録することができます。すべての変更は同学年の担当教員にすぐに共有されるため、メールでのやり取りは不要です。

フィードバック オプション: 多くの場合、文章ではなく口頭のほうがはるかに簡単にアイデアを伝えられます。OneNote では、音声挿入ツールを使用して (管理職や同僚教員が) 口頭でのフィードバックを行うことができます。

生徒とのリソースの共有: 学習単位ごとのリソースが KLA 内で個別のページとして一覧表示されるため、生徒はリソースのページをコンテンツ ライブラリまたは Class Notebook の共同作業用セクションにコピーするだけでリソースを迅速かつ効率的に共有できます。

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共同作業可能な創造的な計画作成: 指導内容に関するファイルを探す時間が節約されることで、同学年を担当する教員どうしで指導について意見を交わす時間が増えます。これこそ、より魅力的で充実した真の授業を行うために必要なことです。OneNote は共同作業に対応しているため、教員だけでなく管理職も会話から得られたアイデアやメモを随時記録できます。

今後について

当校では、各学年の Grade Book を Office 365 にオンラインに保存しています。クラスの担任、司書や学習支援担当などの学年を担当する教員、すべての管理職には、自分がかかわる学年の Grade Book に対して一定の編集権限が付与され、積極的に活用することが期待されています。

この取り組みはまだ始まったばかりですが、プロジェクトの成功には教職員の協力が不可欠です。私は率直に OneNote や学習計画作成の新しい手法に慣れるまでは、ある程度の苦労があることを話したうえで、いったんスキルや自信がつけば、この学習計画作成プロセス「EPIC Planning」のメリットを理解し、OneNote の真の開拓者となれることを強調しました。

EPIC Planning の取り組みを広げるために、私はトレーニング エンジニアを各学年に 1 人選任しました。トレーニング エンジニアには、半日の導入ワークショップに参加して学習計画作成の基礎フレームワークを学習してもらい、さらに使用開始後の数か月の間に追加のトレーニングを 1 日受けてもらいました。このトレーニング エンジニア チームは、一般的な計画作成やサポートを目的として、継続的に 1 学期に 1 回会議を開いています。この会議に加え、OneNote で実施する午前や午後の臨時ワークショップや、私が作成した一連のビデオ ガイドを活用して、各教員がこのプログラムをより効果的に利用できるようにしています。

この構想に沿った言葉を熟考した結果、「EPIC Planning」という言葉にたどりつきました。私は、すべての教員に、学習計画は最終成果物であり管理職に提出するドキュメントである、という考え方から脱却してほしいと願っています。学習計画の作成は活動であると考え、教員は同僚と協力して創造的に計画を作成してほしいのです。この思いを込めて、「創造的な学習計画作成への全員参加 (Everyone Participating In Creative Planning)」という言葉を当てました。

EPIC Planning が皆様の学校で生徒の学習にどのように役立つか検討してみてください。これこそ、皆が目指す究極の目標なのです。

ぜひこちらの Sway (英語) にアクセスして、Grade Book の概要や詳細、ビデオをご覧ください。

「十分に理解するまで最善を尽くしなさい。十分に理解したならば、それを活かしなさい。」- マヤ アンジェロウ

Lynette Barker

 

 

※ 本情報の内容(添付文書、リンク先などを含む)は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。

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