OneNote Class Notebook により数学の学習を効率化


(この記事は 2016 年 1 月 12 日に Office Blogs に投稿された記事 Lighten the mathematics load with OneNote Class Notebooks の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)

 

今回は、オーストラリア、ブリスベンにある Ormiston College で数学科の主任を務める Ian Allan Thomson 氏の記事をご紹介します。

OneNote では、テキスト、画像、スプレッドシート、音声解説、動画など、さまざまな形の情報を整理することができます。ノートの整理をしやすい作りになっており、複数のユーザーによる共同作業もサポートされているほか、タブレットでスタイラスを使用して手書きのメモを取ることも簡単です。これらの機能を備えた OneNote は、数学教育においても実用的かつ効果的に利用することができます。

自然なインターフェイスにより数学的言語に対応

数学は一種の言語であり、独自の構文、文法、語彙を持っています。数学という言語は、多様な記号、図形、数字や符号によって表されます。タブレットで OneNote とスタイラスを使用すれば、いくつものキーをあれこれ押さなくても、手書き入力で簡単に複雑な数学的言語を扱うことができます。また、ジェスチャ、コメントの追加、図表の作成といった機能により、非言語的な思考を広げることも可能です。

OneNote に書き留めた数式や図表は、手書きであってもデジタルの成果物として保存されるので、必要に応じてコピー、送信、編集、コメントの追加を行うことができます。さらに、すべての手書きのメモから「partial fractions (部分分数)」といった特定の語句を検索することも可能であり、見つかった語句は強調表示されます。コンピューター画面への手書き入力は、数学教育の観点から見て、OneNote の最も重要なメリットと言えるでしょう。自然なインターフェイスという利点にデジタルの成果物としての特長が加わるからです。

整理しやすい構成

OneNote は、セクション、ページ、サブページという構成になっていて、ノートを整理するということも身に付きます。

この OneNote の整理機能をさらに強化したものが OneNote Class Notebook アプリケーションです。このアプリケーションは OneNote の機能を拡張したもので、3 種類の作業用スペースに分かれています。1 つ目の共同作業用スペースでは、生徒が同時に入力することができます。そのため、生徒どうしで共同作業やフィードバックを行うことが可能です。2 つ目はコンテンツ ライブラリです。このスペースは教師が管理し、学生には読み取り専用のアクセス権が付与されます。3 つ目は、各生徒の個人用ノートブックです。セクションやページを分けられるため、生徒は自分でノートブックを管理し整理できます。このノートブックには教師以外がアクセスすることはできません。このような構成により、生徒は 21 世紀における重要なスキルである自己管理能力を身に付け、教師は個々の学生に応じた支援やフィードバックを行うことができます。

個々の学生の認知的ニーズに合わせた教材の作成

数学を学習する際、作業記憶と呼ばれる記憶の働きによって新しい情報に対処しています。このとき、思考には「認知負荷」と呼ばれる負荷がかかります。認知負荷には 3 種類があり、取り組んでいるテーマそのものに関連する「課題内在負荷 (intrinsic load)」、教材に含まれる、学習内容とは無関係な情報によってもたらされる「学習剰余負荷 (extraneous load)」、新しい心理的スキーマの形成によってもたらされ、解釈、推論、実証、体系化といった学習プロセスである「学習適切負荷 (germane load)」に分けられ、それぞれに特徴があります。これらの特徴を詳細に理解することで、テクノロジ (ここでは OneNote) を利用して、それぞれの認知負荷に関連してどのような方法で支援を行うことが可能なのかを特定できます。

「課題内在負荷」は、数学の場合なら直角三角形の三角法、連立方程式、統計といったテーマに大きく依存します。「学習剰余負荷」は、教材の中の、知識の形成に寄与しない部分によるものです。負荷が余計なものであるかどうかは、生徒が既に習得した知識によって決まります。そのテーマに関してあまり知識を持たない生徒にとっては必要な教材でも、それ以外の生徒にとっては不要、つまり余計な負荷であるということが起こり得るのです。「学習適切負荷」は、生徒が知識を応用する際の複雑な論理展開プロセスに関連します。このプロセスの例としては、分類、抽象化、帰納、演繹、構成といった思考方法が挙げられます。「学習適切負荷」は「学習剰余負荷」とは違い、望ましく必要なもので、思考プロセスを刺激し、新しい心理的スキーマの生成を促進します。ただし、「学習剰余負荷」や「学習適切負荷」であるかどうかの区別は、生徒の習得済みの知識によって左右されます。生徒が新しく知識を習得する際には、新しい概念について複数の方法で表現するといった指導が有効でしょう。

OneNote Class Notebook では、各生徒が共通のコンテンツ ライブラリにアクセスできると同時に、教師以外がアクセスできない個人用のプライベート セクションを生徒自身で管理できます。そのため、生徒はコンテンツをカスタマイズし、個人の認知的ニーズに合わせて「課題内在負荷」を調整することができます。教師もまた、生徒の個人用セクションに情報を追加または削除することで、「課題内在負荷」を個々の学生の認知的ニーズに合わせることができます。これにより、画一的に指導するのではなく、生徒ごとに認知負荷を「課題内在負荷」や「学習剰余負荷」として区別できるようになります。同様に、個々の生徒にとって「学習剰余負荷」ではなく「学習適切負荷」となるように、教材をカスタマイズすることができます。

OneNote OneNote Class Notebook を利用したオンライン学習

OneNote は、Skype for Business や Office Mix といった他のアプリケーションと併用できます。そのため、OneNote と OneNote Class Notebook のすべてのメリットを活用してオンラインで数学の講義を行うことができます。必要に応じて、教師と学生がオンラインでその場でやり取りしながら学習することも、インターネットから入手できる教材を利用して学習することも可能です。

その他の例

OneNote Class Notebook のその他の活用例については、こちらの Sway (英語) をご覧ください。また、私のブログ (www.ianallanthomson.com (英語)) や Twitter アカウント (@ianallanthomson) でも、OneNote を数学の授業に活用するヒントをご紹介しています。

Ian Allan Thomson

 

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