AI を活用して障碍を持つ人々を支援

Posted by:ブラッド スミス (Brad Smith) マイクロソフトは、テクノロジの進化こそが、社会が直面する重要課題を解決するための強力な支援であると考えています。これが、マイクロソフトが昨年、気象、水資源、農業、生物多様性などの地球が直面する課題の解決に、人工知能(AI)を活用させるための総合的プログラム AI for Earth を発表した理由です。本日、シアトルで開催された 開発者会議Microsoft Buildにおいて、マイクロソフトはこのモデルを拡張した AI for Accessibility を発表しました。


『入試で使えるIME』、できました。 ~「キッズIMEスイッチ」が無償公開された理由~

   技術と開発を担当している加治佐です。先ごろ、東京大学先端科学技術研究センター様(以下東大先端研)が中心に行っている「DO-IT Japan」において、私たちが開発をお手伝いしたWindow IME、Office IME向けの「キッズIMEスイッチ」が無償で公開されました。今日はその背景を少しだけご説明させてください。  CEOのサティア ナデラがあらためて所信表明で強調した通り、マイクロソフトのコアは「プロダクティビティソリューションとプラットフォームの提供企業であること」です。地球上のあらゆる人とあらゆる組織が、より多くのことを達成できるように、テクノロジを用いて支援してゆくことが、私たちの役割だと考えています。「あらゆる人」には、もちろん、障碍のある方や、病気の方も含まれます。  この考えのもと、私たちは自社製品のアクセシビリティ機能の改善を続ける一方で、2007年より、東大先端研様と「DO-IT Japan」プロジェクトを通じ、障碍のある方の学習・進学をICTでサポートすることに取り組んでいます。今年から東芝様にもご賛同いただき、学習に困難のある子どもに使っていただく最新のWindows デバイスを提供する「DO-IT School」もスタートします。    今年も8月4日に「DO-IT Japan」夏季プログラムが当社品川オフィスで開催され、全国から10人の中高生が集まってくれました。    東芝さんには、「DO-IT School」に8インチと10インチのWindowsタブレットをご協力いただきます。今日はまだ希少な実機をお持ちいただき、先生方にもその使い勝手を確認していただきました。    さて、今回公開された「キッズIMEスイッチ」とは、ひとことで言うと、「子どもたちがパソコンを使うとき、まだ学校で習っていない漢字を、IMEの変換候補に一切表示させない」ためのソフトウェアです。    「キッズIMEスイッチ」を2年生に設定し、「きょうと」と入力した様子。小学校2年生では、『都』をまだ学習していないので、IMEの変換候補にも表示されません。    日ごろパソコンを使い慣れている大人のみなさんは、「そんなもの、何かの役に立つの?」と思うかもしれません。しかし、この機能を必要としている子どもたちが、実はたくさんいらっしゃいます。  ICT利活用教育の普及にともない、障碍のある児童・生徒・学生が、学校生活においてパソコンやタブレットを活用する例が増えています。ところが、ふだんの授業でパソコンを使って勉強しているのに、定期テストや入学試験ではその使用が認められない、というケースが、これまで何度も報告されています。 その理由は 「日本語入力ソフト(IME)を使うと、漢字が表示される可能性があり、ペーパーテストを受けている他の受験生と公平でない」 といったものです。  過去には、筋ジストロフィーの生徒が、入試でパソコンの使用は認められたものの、上記のような理由でワープロソフトの使用が認められず、結局『ペイント(お絵かきソフト)』を使って、マウスで文字を描いて試験に回答した、という例がありました。これではパソコンを使う意味がないばかりか、受験する子どもたちが、本来持っている知識や能力を証明できないですよね? (参考:学習における合理的配慮研究アライアンス )  『学習するうえで何らかの支援を受けている児童生徒』は、米国には650万人いる一方で、日本では34万5千人だそうです。学習に困難のある子どもたちの数にこんなに差があるわけがなく、つまり日本では学習するうえで困難のある児童生徒が、様々な理由で、適切な配慮や支援を受けられていないことが推測できます。    教育における「合理的配慮」の必要性を説明中の東大先端研 中邑賢龍教授。私も「キッズIMEスイッチ」についてご説明させていただきました。    こうした状況を、当事者の声で変えてゆくのが、「DO-IT Japan」の狙いです。夏季プログラムに参加した彼らはこれから、勉強のためのITの活用方法だけでなく、「試験でパソコンの使用を認めてもらうためには、いつ、どんな申請を、誰に対して出せばいいか」といった、進学のための具体的な手法を学んでいきます。私たちが「キッズIMEスイッチ」を公開した理由も、彼らが「これを使えば不公平にならないから、ふだん使っている道具でテストを受けさせてよ!」と言える状況を整えるためです。    今日のプログラムでは、実際に「キッズIMEスイッチ」や、Windowsの読み上げ機能を使った模擬テストも実施。読みに困難のある子どもたちは、こうしてWordファイルに書かれた問題文を読み上げることで、試験問題に集中することができます。こうした対応は、市販のパソコン/タブレットで実現可能です。  障碍のある方にとって、日々の学習で道具としてICTを活用することは、近視・乱視の方がメガネを使うのと同じく、ごくごく当たり前のことです。彼ら、彼女らの「もっと勉強したい」、「もっと活躍したい」という願いを実現できるよう、『プロダクティビティとプラットフォームの会社』である当社も、ITの側面から支援を続けたいと考えています。   DO-IT Japan マイクロソフト アクセシビリティ Windows 8 アクセシビリティ キッズIMEスイッチ


壁を取り払い、扉を開こう:すべての方が、どこでも、どんなデバイスからでも

   [View:https://www.facebook.com/photo.php?v=621150114609243]     Haruka さんに紹介いただいた加治佐です。  Haruka さんは Windows 8 に搭載されている日本語音声です。皆さんが Windows 8 のタブレットや PC をお持ちでしたら Haruka さんが話しますので、試してみてください。キーボードがある PC でしたら[Windows]キーを押しながら[Enter]キーを押すことや、検索機能で「ナレーター」を検索して起動することで、Haruka さんが画面に表示されているものや入力したキーなどを読んでくれます。  さて Haruka さんが紹介された通り、日本は 12 月 3 日から 9 日は「障害者週間」で、12 月 3 日は国連が定めた「国際障害者デー」です。国連のサイトには「壁を取り払い、扉を開こう」という事務総長からのメッセージも掲載されています。  マイクロソフトでも、日々、「扉を開く」ための活動を行っています。  マイクロソフトの Chief Accessibility Officer である Rob Sinclair からもメッセージをださせていただいていますが、マイクロソフトでは、障碍のあるなしなどに関わらずすべての方が、どこでも、どんなデバイスからでも、楽しくて役に立つデジタル体験をされるように技術や環境を提供することが、「扉を開く」ことだと考えています。  Windows 8.1 や Windows 8 も、もちろんこの理念のもと開発され、提供させていただいています。 Windows 8.1 / 8 に Haruka さんを搭載することで、視覚や学習に困難のある方をサポートしますし、身体的な困難でPCが使いにくい方には「簡単操作センター」で様々な支援機能を提供しています。もちろん、Windows 8.1…


アクセシビリティを再創造する! Windows 8 とユーザーインターフェースの進化とともに

   みなさん、こんにちは、技術と開発を担当している加治佐です。  今回は、アクセシビリティについて紹介します。アクセシビリティとは、製品やサービスなどに”アクセスしやすくする” ための技術や活動を指しています。マイクロソフトでは、障碍 (しょうがい) のある方やシニアの方を含めて、すべての方がコンピューターを活用し、自己の可能性を最大限にできることを支援するために、1988年よりアクセシビリティに取り組んでいます。  今月はアクセシビリティ関係の大きなイベントが二つ行われました。一つ目はTEPS 2013で、二つ目はATAC 2012です。  今年のTEPS (TRONイネーブルウェアシンポジウム)は、「障碍者、高齢者を支援する最新デジタル技術」というテーマで12月16日に開催され、障碍のある人とその家族、そして多くの技術者が詰めかけました。この取り組みは、TRON プロジェクトの坂村健教授のリーダーシップのもと1987年より継続して行われています。当日は、坂村氏による基調講演が行われ、その後に行われたパネルディスカッションに、私も参加させていただきました。私は、ユーザーインターフェースがNUI(自然なユーザーインターフェース)へ進化する中で、アクセシビリティを高めることが重要であるとの話をし、東京大学先端科学技術研究センターと共同開発をした重度障碍者向け活動支援ソリューションである OAK (Observation and Access with Kinect ) のデモに加えて、出荷から2ヵ月あまりが経った Windows 8 のデモも行いました。Windows 8 には、日本語音声合成エンジンの「Haruka」があらかじめ搭載されていて、日本語で Windows の画面情報やキーボードで入力した文字が読み上げられます。さらに、Windows 8 のアクセシビリティを高める以下の 3 社の製品紹介も行いました。 色覚困難支援アプリ Visolve 読み上げ対応リーディングアプリ EPUB Reader 高機能スクリーンリーダー PC-Talker 8     今後も、パートナー各社から多くのアクセシビリティを高めるWindows 8対応の製品が出てきます。  Windows 8のアクセシビリティ情報も公開されていますし、Windows 8に対応した「アクセシビリティガイドブック」の配布、Webでの公開も開始しましたので、是非ダウンロードしてご活用ください。  もう一つのイベントのATAC 2012は、「バリアフリー・コンフリクト」というテーマで12月22日と23日に開催されました。さまざまな支援技術と考え方が紹介され、Windows 8 と OAK のセミナーや体験イベントも実施されました。OAKの体験イベントは、全国各地で11月より行われています。ご興味のある方は紹介ページを確認してください。  勿論、当社では、WindowsだけではなくOffice製品のアクセシビリティ機能拡充にも取り組んでいます。Wordに組み込んで使用する DAISY Translator日本語版を今月バージョンアップし、最新バージョンのWordへの対応を始めています。  アクセシビリティに対しては、自社製品のアクセシビリティ機能の拡充、ICT…