Windows Azure Platform ~事例で振り返る2011年~


 

 
クラウドおよびオンプレミスサーバー製品のアプリケーションプラットフォーム事業を担当している吉川です。マイクロソフトのパブリッククラウドサービスである Windows AzureTM Platform にとって、商用サービスの開始からちょうど 1 年にあたる 2011 年は、大変実りの多い年でした。今回はそんな 1 年を振り返ってみたいと思います。

[2 月]
写真総合サイト MSN®産経フォト」サービスで Windows Azure が採用されました。開発期間は従来の半分、運用管理コストも 6 割削減を見込んでいます。

[3 月]
東日本大震災の被災地域の復旧支援に Windows Azure も多く利用されました。文部科学省が開始した全国都道府県別の放射線モニタリング情報提供サイトのバックエンドとしても利用されました。このシステムはわずか 1 日で構築が完了しました。また、大量のトラフィックが集中した被災地の自治体 Web サイトなどのミラーサイト構築のために Windows Azure が利用され、安定した情報提供を支援しました。

[4 月]
トヨタ自動車の次世代テレマティクスシステムのバックエンドとして Windows Azure が採用されたことを発表しました。2012 年より販売される次世代 EV/PHV 車のグローバル展開を支える基盤であり、エンタープライズレベルの信頼性に期待が寄せられた結果です。

[7 月]
角川メディアハウスなどが出資する株式会社ムビチケが提供する映画前売り鑑賞券のオンライン販売「ムビチケ」のシステムが Windows Azure 上で稼働が開始されることが発表されました。映画館の座席予約まで直結する世界初のシステムにもかかわらず、開発期間はわずか約6か月というスピードプロジェクトでした。小さな初期投資で予想不可能な大きな負荷にも耐えうるシステムがクラウド採用で可能になったという象徴的な事例です。

[8 月]
2010 年 7 月の発表時に大変大きなニュースになった富士通の Windows Azure ベースのクラウドサービス「FGCP/A5」の商用サービスが開始されました。Windows Azure Platform アプライアンスを利用した商用サービスを富士通が世界で最も早く提供開始しました。日本のデータセンターで Windows Azure テクノロジを利用したいお客様にとって重要なソリューションです。

[10 月]
電通グループとのソーシャルメディアマーケティング領域での提携を発表しました。目玉は Facebook ページのコンテンツマネージメントシステム(CMS)「sociobridge」を新規に開発したこと。これにより、Facebook ページを利用した各種マーケティング活動をより安価に、迅速かつ効果的に行うことができます。

[11 月]
伊藤忠テクノソリューションズと Windows Azure を利用したハイブリッドな HPC ソリューションでの協業を発表しました。両社のデータセンターを連携することで、まずは金融機関向けにリスク計算等の一時的な計算負荷の増加に対応できるソリューションを提供します。Windows Azure の新たな利用シナリオが実現しました。

[12 月]
今年を締めくくる今月は、まさに Windows Azure の月でした。

最初の発表は日産自動車との次世代ディーラーマネジメントシステムを Dynamics CRM と Windows Azure で開発するという発表でした。グローバル特に新興国への迅速なシステム展開の実現に Windows Azure が期待されています。トヨタ自動車との提携に加え、日産自動車と、世界で名だたる日本の製造業のお客様に採用いただけるという大変身の引き締まるプロジェクトです。日産自動車との発表の翌日は、同じく自動車つながりですがタクシー業界で全国規模で利用できるタクシー配車システムを日本交通と開発したことを発表しました。利用者はスマートフォンの GPS 情報と連携して、今いる場所にピンポイントに配車依頼をすることができます。

その発表の 2 日後には、情報誌「ぴあ」が電子書籍の「ぴあ+〈plus〉」として刊行されるのにあたり、日本デジタルオフィスとの Windows Azure を活用した電子書籍クラウドサービス「DO!BOOK[SV]」を提供したことを発表しました。書籍を単にデジタル化するのではなく、facebook や Twitter などのSNSと連携し Windows Azure 上にその声を蓄積することで、編集部と読者、読者どうしがコミュニケーションしていく、新しい電子書籍の形を実現しています。

また、グリーの開発デベロッパーを対象に、ソーシャルゲームに最適化した Windows Azure ベースのクラウドアプリケーションプラットフォームの提供も発表しました。市場として成長を続けるソーシャルゲームは、利用のピークに合わせて柔軟なリソース対応が可能なクラウドが適している分野です。グローバルに展開する Windows Azure 上でゲームを開発することで、海外市場進出のハードルも低くなり、事業展開も格段にしやすい環境が整います。

そして、今年最後の注目事例は、「mixi Xmas 2011」です。mixi Xmas は、2009 年に PC 向けに開始し、2010 年には携帯電話も対応、今年はスマートフォンにも対応する形で年々対応デバイスを拡大してきましたが、参加者 250 万人のアクセスに耐えうる基盤として、今回初めて Windows Azure を採用いただきました。今年は初の試みとして、12/16(金)から 18(日)の 3 日間連続で深夜 24 時のテレビ CM 放映と連動してサイトにアクセスいただくイベントも実施するなど、クラウドのスケーラビリティに挑戦!といわんばかりの企画もありましたが、何の問題もなく瞬間的なアクセスの集中をさばききりました。これぞまさにクラウドの特性を十二分に生かしたアプリケーションです。オンプレミス(社内設置型)のシステムで同じことを実現しようとすると、予算がいくらあっても足りません。

ざっと今年 1 年を Windows Azure の事例で振り返ってみましたが、これらの事例が明らかにした Windows Azure がお客様に提供できるメリットは、大まかに以下のように分類できます。

  • PaaS なので運用管理コストが他のクラウドサービスに比べ圧倒的に低い
  • 伸縮自在のスケーラビリティで変化するビジネス規模に柔軟に追随できる
  • 世界各地のデータセンターを利用し、グローバルのシステム展開を迅速に実現可能

まだまだ発表されていないプロジェクトも沢山ありますし、Windows Azure 自体の機能強化も続きますので、Windows Azure は来年も話題に事欠かない 1 年になることでしょう。来年もクラウドならではの価値を活用した成功事例の紹介を通して、皆様のビジネス拡大のためのヒントを提供していきたいと思っています。今後とも Windows Azureに ぜひ注目ください。  


トヨタ自動車との戦略的提携に基本合意

映画前売り鑑賞券のオンライン販売「ムビチケ」の発表

伊藤忠テクノソリューションズとの協業の発表

日産自動車との次世代ディーラーマネジメントシステムの発表

日本交通との「全国タクシー配車」サービスの発表

Comments (0)

Skip to main content