DPM System Recovery Tool を使用したディザスタリカバリ その2 - バックアップとスケジューリング

前回は DPM SRTのインストールについて解説しました(というか、単なるステップバイステップでしたが)。

DPM System Recovery Tool を使用したディザスタリカバリ その1 - セットアップ
https://blogs.technet.com/junichia/archive/2008/03/10/dpm-system-recovery-tool-1.aspx

今回は、Recovery Schedule Console を使用して保護対象となるサーバーのバックアップを行います。

ちなみに、インストール直後に Recovery Center を起動しようとすると、以下のエラーが出力されます。「まずはバックアップのスケジューリングをしてください」ということですね。

それでは、さっそくバックアップを行いましょう。Recovery Schedule Console をダブルクリックしてください。スケジューリングのウィザードが起動します。

[Next]をクリックするとバックアップするタイミングと、バックアップ時に使用するアカウントを聞かれます。この画面では、以下の情報を設定します。いずれも日本語で入力すると表示が化けてしまうことにご注意ください。スケジュールのName と Description は英語で指定しておくのがよいでしょう。

なお、SRTでは、バックアップのことを Recovery Point (回復ポイント)という呼び方をしています。

  • スケジュールの名称(例えば Schedule01)
  • スケジュールの詳細な情報
  • バックアップ(Recovery Point の作成)を行うタイミング
  • バックアップ(Recovery Point の作成)に使用するアカウント

[Modify] ボタンをクリックすると、以下のような画面が表示され、バックアップのスケジュールを設定できます。ダイアログ上は日本語で表示されていますが、[OK]ボタンをクリックすると上画面のように化けてしまいます。

 

スケジュールとアカウント情報を設定したら、[Next]をクリックしてください。バックアップするデータに含めるデータを聞いてきます。今回のバックアップの目的はディザスタリカバリですから、当然一切合財を含めなければなりません。「Disk Layout」「System Volume」ともにチェックしておきます。

次に、SRTで保護するサーバーに対して、エージェントを自動的にインストールするかどうかを聞いていきます。自動インストールする際には、保護対象のサーバーに対してファイル共有プロトコルでのアクセスが必要となるので、もしポートがオープンしていない場合にはあとから手動でインストールする必要があります。エージェントプログラムは msi 形式で提供されているので( RMAgent.msi )、グループポリシーで配布することも可能です。

エージェントが正しくインストールされると、保護対象のサーバー上には RMAGENT という名前のサービスが設置されます。

次に、保護対象となるサーバーを指定します。[Add] ボタンをクリックしてください。

サーバー名を入力する画面が表示されるので、下のテキストボックスに、<ドメイン名>\<サーバー名>と入力し(例 example64\member)、[Add] をクリックします。このスケジュールで保護対象とするサーバーをすべて登録したら、[OK] をクリックします。

 以上でスケジュールの作成は完了です。System Recovery Tool Console には、作成したスケジュールと、そのスケジュールで管理するサーバーが表示されます。

ちなみに、作成したスケジュールは「タスク」として登録されますので、内部でどのようなコマンドが動作しているかは、タスクのプロパティから参照することができますし、スケジュールの変更はタスクスケジューラで行うことも可能です。

このまま放っておけば、時間がくれば自動的にバックアップが開始されます。

今すぐにバックアップを行いたいということであれば、スケジュール一覧の<スケジュール名>か<スケジュールに所属するサーバー名>を右クリックして、[Create Recovery Point]を選択します。

バックアップが開始されると、各サーバーの Result カラムに進捗が表示されますので、完了するまで待ってください。

 次回は、バックアップしたデータの復元手順について解説します。