Windows Server Update Service 3.0 日本語版 リリース

すでにMVPの皆さんのblogでも報告されていますが、あらためてご報告します。
WSUS 3.0 日本語版がリリースされました。

残念ながら日本語版のOverViewがリリースされていないので、ここで簡単にWSUS3.0 の新機能についてご紹介しておきます。

1. 管理コンソールの MMC スナップイン化
従来 Web インターフェースで提供されていた管理コンソールが、スナップインとして Microsoft 管理コンソール (MMC) 3.0 から使用できるようになりました。これにより、コンソールの操作性が格段に向上しただけでなく、ローカル コンピュータに加えてリモートの WSUS サーバーを同じコンソールから管理することができます。

2. インストールの簡略化と WSUS 2.0 からのアップグレード
WSUS 3.0 のインストールは、ウィザードをたった 8 回クリックするだけで完了します。また、既存の設定を残したまま WSUS 2.0 から WSUS 3.0 に簡単にアップグレードができるほか、WSUS 2.0 を残して WSUS 3.0 のダウンストリーム サーバーとすることも可能です。なお、SUS からのアップグレードはサポートされませんので、いったん WSUS 2.0 にアップグレードしてから WSUS 3.0 にアップグレードするか、SUS を削除してから新しく WSUS 3.0 をインストールしてください。

3. WSUS サーバーの監視と管理機能の強化
WSUS 3.0 ではイベント ログにサーバー状態の詳細な情報を報告できるようになりました。Microsoft Operations Manager 2005 をお持ちの場合には、管理パックを使用して WSUS サーバーを監視することもできます。また、電子メールによる報告機能により、新しい更新プログラムに関する通知やサーバーの状態レポートを手元のコンピュータで受け取ることができます。そのほか、クリーンアップ ウィザードにより、古いコンピュータや更新ファイルの削除が簡単に行えるようになりました。さらに、WSUS 3.0 の管理対象コンピュータを複数のグループに所属させることができるようになりました。グループには階層構造を持たせることができ、上位グループに承認すれば、下位グループに承認が継承されます。

4. レプリカ サーバー管理の改善
WSUS を再インストールせずに匿名モードからレプリカ モードにサーバーを変更でるようになりました。また、ダウンストリーム サーバーの言語設定を独自に指定できるため、アップストリーム サーバーではすべての言語をダウンロードし、レプリカ サーバーでは日本語のみをダウンロードさせるといった運用が可能になりました。さらに、ダウンストリーム サーバーとの同期を最短 1 時間に 1 回とすることができるようになりました。

5. 承認機能の強化
WSUS 3.0 の自動承認ルールにより、ダウンロードした更新プログラムを、製品単位またはクラス単位で自動的に承認することができるようになりました。また、複数の承認ルールを作成することができるので、運用に合わせた細かい承認ルールを設定することができます。

6. レポート機能の強化
ダウンストリーム サーバーとその配下のコンピュータに対する更新プログラムの配布状況をアップストリーム サーバー上のレポートに含めることができるようになりました。また、同期レポートは、印刷可能な形式で表示したり、Excel 形式および PDF 形式で保存することができます。また、読み取り専用レポート機能により、レポートを参照するだけのユーザーを設定することができます。

7. パフォーマンスと信頼性の向上
WSUS 2.0 と比較し、レポート作成の性能が最大 50%、同期性能が最大 40% 向上しました。また、ネットワーク負荷分散 (NLB) と SQL Server クラスタのサポートにより、可用性を向上させることができるようになりました。

このほか、API の強化により、WSUS にアクセスする独自のアプリケーションを作成することができます。最もわかりやすい?例で言えば、System Center Essentials 2007 の更新プログラム管理機能は、WSUS 3.0 のAPIを使用して開発されています。

今後、スクリプトを使用した管理事例を掲載したいと思いますので、興味のある方は楽しみにしてください。

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