System Center Essentials はなかなかいいヤツです

また時間を空けてしまいまして失礼しました。

先日、6月25日のイベント「セキュリティ & マネジメント カンファレンス」の印刷用PPTが仕上がり、現在は表示用PPTを微調整しつつデモンストレーション環境の構築に明け暮れております。
当日のデモ機は3台、それぞれに Virtual Server をインストールし、物理環境と併用して Essentialsが動作する仮想環境を構築しています。
実際にお見せするのは、No1の管理コンソールになりますが...

デモマシン No1

物理環境   RAM割当 1GB Windows Server 2003 R2, Essentials 管理コンソール
仮想環境1 RAM割当 2GB Windows Server 2003 R2, SQL Server 2005 Reporting Service
                                                                             System Center Essentials 

デモマシン No2

物理環境 RAM割当 500MB Windows Server 2003 R2, Active Directory
仮想環境1 RAM割当 1GB Windows Server 2003 R2, SQL Server 2005 SE SP2
仮想環境2 RAM割当 500MB  Windows Server 2003 R2, Active Directory

デモマシン No3

物理環境 RAM割当 500MB Windows Vista, Office 2007
仮想環境 RAM割当 384MB Windows XP SP2, Office 2007

当日の私の担当セションでは、Operations Manager(OM) 2007 、Configration Manager(CM) 2007、Systems Management Server(SMS) をご存じ無い、または使ったことが無い方をターゲットにして、System Center Essentials のご紹介をします。OMやCM、SMSをご存知の方で、かつエンタープライズ環境を担当されている方には物足りない内容になるかもしれませんが、私の後に控えるマネジメント系セション2つは、まさにエンタープライズ担当の皆様向けですので、そちらをご覧いただければ幸いです。

実は私、前職含め、MSの管理製品ってSMS 2.0 以降、あまり使ったことが無かったんです...。
一時期、MOM(Microsoft Operations Manager) 2005 の紹介記事を雑誌に執筆したりしたこともあったのですが、実際にお客様に導入して具体的に運用に乗せたことはありませんでした。運用管理製品って「製品自体の管理」が面倒という印象があったこともあり、ちょっとだけこれらの製品群に懐疑的な想いもあったりしました。正直に書きますけど。

なので、もっぱら、スクリプトや自作のツールで監視、管理する...というのが私の嗜好でした。
が、実際、それって手が回らなくなるんですよね。
自分で作ると引き継ぎも面倒ですし、その場その場で作るのでとにかく忘れる!
いくら経験に即して凝ったスクリプトを作ったところで、それはノウハウの蓄積にはならないし、そもそもあとから自分が見たときに、「あれ?このコードってなんでこんなことしてるんだっけ?」なんてことがしょっちゅうありました。
これ、多くのITProの皆さんは経験あるんじゃないでしょうか。

で、Essentials です。
Essentials がよくできた製品か、使いやすいかどうかは主観になるので明言しませんが、少なくとも私は好きな製品です。
特に、「管理パック(MP : Management Pack)」という発想がよいです。これはOperations Manager にも共通しています。

「管理パック」というのは、「特定の製品やサービスを管理するためのツール群」とでも言いましょうか、製品やサービス開発部門によって提供される管理ツールです。もちろん、個別のGUIを持っているわけではなく、Essentials や Operations Manager の管理コンソール上から使用することができます。

例えば以下のような管理パックが標準で提供されます。

Exchange Server 2003
SQL Server 2000
SQL Server 2005
Active Directory
ターミナルサービス
Windows 2000
Windows Vista
Windows XP
Office 2007 等など

注目していただきたいのは、管理パックはOSや製品単位でなく、サービス単位でも提供されるということです。これらの管理パックは、開発元が「ここは注意して監視してね!」という観点で開発したものであり、その中にはトラブル時のシューティング方法まで記載されています。製品マニュアルでは「ナレッジ」という言い方で扱われていますが、このナレッジはエラーメッセージと関連づけられており、画面上に表示されるアラートから直接ナレッジをたどることができるため、

なんかおかしい → イベントログ調査 → logファイル調査 → WEB検索 → 現象特定 → 対処方法調査 → 対処

といったプロセスから、

管理パックが拾ったアラート表示 → ナレッジ表示 → 対処

と、大幅に管理プロセスを短縮することができます。
作った本人(もしくは近い人)が「こういうときは、これを見てね」と知らせてくれるわけですから、心強いですよね。

残念ながら、すべての現象がこれで解決できるわけではありません。
が、これは今後情報が蓄積されるに従ってより精度の高いものに発展していくことでしょう。
#そのためには皆様からのフィードバックが、実は重要だったりするわけです...

必要であればナレッジは自身で書き足していくこともできますから、これはまさに業務スキルの「蓄積」と「見える化」であり、独自のツールを作って対処していたことと比較すれば、格段に引き継ぎや後輩の教育を合理化することができます。

#技術は芸術だと信じてきた私ですが、芸術を万人に理解していただくのは難しいですよね...実際のところ...

管理パックは個別に開発することでもきますから、業務専用の管理パックを作成したり、サーバー製品をリリースされているベンダー様からの提供もあり得ます。ITProの方が独自の観点で作成することも、もちろん可能です。専用のウィザードも提供されています。

#MOM2005では、Sunmicrosystems社から Sun Fire 用の管理パックも用意されていたんですね

と、盛り上がるのはよいのですが、Essentials の情報って...日本語がほとんど無いですね。
いま担当部門にて勢威情報整備中であることと思われますが、25日のイベント以降、私のほうからも情報発信を心がけます。

日本語画面をご紹介しようとも思ったのですが、まだ社内の許諾が出ていないので、ひとまず今回は言葉だけですみません。