連載 IPv6 入門 – 第三回 IPv6 の無効化方法

※2015/7/8 : 記事の一部に加筆、修正を行いました。 ———————————————————— こんにちは。Windows プラットフォーム サポートの勝尾です。 第三回の本稿では、IPv6 の無効化方法についてご紹介しますので、IPv6 が不要な場合にご参照下さい。   Windows Vista 以降の OS では、IPv6 がデフォルトで有効化されており、IPv4 より優先的に使用されるような実装となっています。 また、IPv6 には、以下の netsh コマンドの結果からわかるように、物理インタフェースに加えて仮想的なトンネルインタフェースが存在します。 <netsh interface ipv6 show interface 抜粋>   IPv6 コンポーネントは、Windows Vista 以降、完全にアンインストールすることはできなくなっているため、 IPv6 の Loopback インタフェースについては無効化することができません。 しかし、それ以外のインタフェースについては、以下のような方法により無効化することができます。   1. NIC のプロパティのチェックボックス OFF (物理インタフェースでの IPv6 を無効化する) 2. netsh コマンド (トンネル インターフェースの IPv6 を無効化する) 3. KB929852…


連載 IPv6 入門 – 第二回 ホストが取得する IPv6 アドレスの種類

こんにちは。Windows プラットフォーム サポートの勝尾です。 第二回の本稿では、IPv6 ホストが取得するアドレスの種類について説明します。 IPv6 では、IPv4 と比べて、多くの種類のアドレスを持ちますので、今回それらの内容を整理してご紹介したいと思います   IPv6 アドレスの種類 IPv6 ホストでは、最低限、以下の IPv6 アドレスを持ちます。 1. ループバック アドレス 2. リンク ローカル アドレス 3. グローバル ユニキャスト アドレス 4. 全ノード マルチキャスト アドレス 5. 要請ノード マルチキャスト アドレス   Windows 7 でのコマンド結果を例にして、それぞれのアドレスについて以下に説明します。   1. ループバック アドレス IPv6 のループバック アドレスは、::1 となります。(IPv4 では、127.0.0.1) “ping ::1” や “ping localhost” コマンドなどで、IPv6 ループバック アドレスへの疎通確認ができます。…


連載 IPv6 入門 – 第一回 IPv6 の概要

こんにちは。Windows プラットフォーム サポートの勝尾です。 本シリーズでは、Windows Server 2008 / Vista 以降の OS で標準搭載された IPv6 について解説します。 IPv6 の必要性については、IPv4 のグローバルアドレス枯渇や NAT による延命措置を根本的に解決するテクノロジーとして何年も前から唱えられてきました。それにも関わらず、エンタープライズネットワークにおいて IPv6 の必要性やメリットを身近に感じることはなく、今のところ導入事例もほとんどないというのが実情かと思います。ネットワーク機器側の対応に比べ、端末 (OS やアプリケーション) 側での対応が遅れていたことや IPv6 導入の決め手となるアプリケーションの不在という点が要因として挙げられるのではないかと思います。 しかしながら、Windows Server 2008/Windows Vista 以降の OS では、IPv6 がデフォルトで有効化されており、ユーザーが意図的に使うつもりはなくても、優先的に使用されるという実装となりました。このことから、端末 (OS) 側での IPv6 本格対応をきっかけとして、IPv6 システム導入の本格化への期待、もしくは予期せぬトラブル発生という可能性にも考慮しつつ、本シリーズでは IPv6 の基本的な動き、不要な場合の無効化方法、Windows でのテスト環境構築方法などについて紹介していくことを考えています。 IPv6 というと、アドレスの長さや読みにくさ故に、何となく難しいイメージを助長しているように思われますが、IPv4 と比較しながら考えることでずいぶん理解しやくなると思います。そのことから、第一回の本稿では、まず IPv6 の一般的な機能の概要について、IPv4 からの主な変更点を元に解説します。Windows における IPv6 機能の詳細については、次回以降の投稿にて順次ご紹介の予定です。   IPv4/IPv6 機能比較 最初に、IPv4 と…


DFSR で競合発生!…ところで競合って?

こんにちは。Windows プラットフォーム サポート担当の比留間です。 DFS レプリケーション (DFSR) を構成したファイルサーバーを運用されている管理者の方であれば、一度はDFSRの「競合」発生イベントを目にしたことがあるのではないでしょうか。 DFSR は単純なバックアップソリューションではなく、「マルチマスタの構成による相互レプリケーションを前提としたテクノロジー」と位置づけられています。 つまり、どのサーバーで更新した内容も対等な立場として扱われるので、使用状況によっては常に更新内容の「競合」が発生し得るテクノロジーとも言えます。 これは、例えば、DFSR のレプリケーションに参加しているサーバー間で、同時にファイルを更新した場合、更新の競合が発生することになります。 競合が発生すると、一定の競合解決のルールに従い、勝者と敗者が決まります。勝者となったファイルはレプリケーショングループ内で複製されますが、敗者となったファイルは ConflictAndDeleted フォルダに移動されます。 今回は、US Directory Service Team の Blog ポストを参考に、DFSR の競合解決のルールを整理してみたいと思います。 http://blogs.technet.com/b/askds/archive/2010/01/05/understanding-dfsr-conflict-algorithms-and-doing-something-about-conflicts.aspx 競合解決のパターンには以下の 3つがあります。 シナリオ1.初期複製の場合 A と B の2つのサーバーがあります。 双方のサーバーに、c:\rfdata というフォルダがあります。 フォルダの中には “販売計画.pptx” というファイルがあります。 サーバーA の “販売計画.pptx” の日付は 2009年 7月です。一方、サーバーBの“販売計画.pptx” の日付は2009年 10月で、最近になってユーザーによる更新が行われています。  新しいレプリケーショングループを作成します。 C:\rfdata をレプリケートフォルダとして指定します。 サーバーAをプライマリサーバーとします。 結果:2009年 7月版の“販売計画.pptx”が双方のサーバーに配置されます。2009年10月版はサーバーBで競合しますが、競合解決の結果排除されます。 理由:サーバーをプライマリに指定した場合、そのサーバー上のデータが必ず競合解決で優位になります。これがいわゆる「初期複製の競合解決アルゴリズム」です。 シナリオ2. 既に複製を実施済みの既存のファイル。これに双方のサーバーで更新を加えた場合は? A と B…


DFS レプリケーションで一部複製されないファイルがある

こんにちは。Windows プラットフォーム サポートの崔です。 冗長化を図るために DFSR でファイル サーバーを構築しているのに、複製対象の一部のファイルが正しく複製されず、あれっ?片方のサーバーにしかファイルがないぞ! といった経験をされたことはありませんでしょうか? 同じフォルダ内の同じ拡張子の他のファイルは全部複製されてるのに、一部のファイルだけが複製されない問題の原因として、DFSR の動作に問題があるのではなく、複製されないファイル自体の属性に影響されている場合があります。今回は、上記のように、ファイル自体が問題で複製されない問題が発生するシナリオについてお伝えしたいと思います。もちろん今回紹介するシナリオ以外が原因である可能性もありますが、以下のシナリオに該当しているかについても、一度確認してみると良いと思います。 該当ファイルは実は一時ファイルの属性を持っている一時ファイルだった ================================================================== 一部のファイルだけが複製されない場合にまず考えられることとして、該当ファイルが一時ファイルではないかということです。.tmp などの拡張子を持つ一時ファイルは、DFSR の複製対象となりません。そのため、もし該当ファイルが一時ファイルの属性 (FILE_ATTRIBUTE_TEMPORARY 属性) を持っているのであれば、DFSR としては当然のように、該当ファイルの複製を行なう必要がないと判断します。 では、該当ファイルが一時属性を持っているかどうかをどのように判断したらよいでしょうか。答えは fsutil.exe です。fsutil.exe は Windows OS に既定で含まれています。このツールは、検証作業などで、大きなサイズのファイルが必要になった時などにも多く使われるため、耳にされたことがあるかもしれませんが、fsutil.exe を使用することで、設定されている属性などのファイルの詳細な情報を確認することが出来ます。 早速、複製されなかった該当ファイルの情報を確認してみましょう。 以下の図のように、コマンド プロンプトにて "fsutil usn readdata ファイルパス" と実行することで、該当ファイルの情報が表示されます。 コマンド実行結果の中に "ファイル属性" という項目があります。通常のファイルの場合、この値は 0x20 となります。しかし、上記図では、この値が 0x120 となっています。これは、該当ファイルが一時ファイル (0x100 = 一時属性 (FILE_ATTRIBUTE_TEMPORARY 属性) + 0x20 = ファイル属性) であることを表しております。 よって、もし複製されないファイルに対して fsutil. コマンドを実行した結果、ファイル属性が…


Network Monitor 3 を使用したパケットの採取

■ 概要 Network Monitor 3.3 を使用した代表的なパケットの採取方法についてご紹介します。 ■ 目次 (1) Network Monitor 3.3 のインストール方法について (2) Network Monitor 3.3 の通常のパケット採取手順 (3) Network Monitor 3.3 の便利なパケット採取手順 A. パケットを小分けにして保存する B. パケットを指定した時間に採取する (4) Network Monitor 3.3 にてログオン時のパケット採取手順 A. 別の端末からパケットを採取する B. 自身のログオン時のパケットを採取する (5) Network Monitor 3.3 のアンインストール方法について   (1) Network Monitor 3.3 のインストール方法について ** 注意:Network Monitor をインストールする際に、ネットワークが瞬断されることがございます。 下記の URL より Microsoft…


サポート技術情報 (2010年 4月): 問題ステップ記録ツール 編

みなさん、こんにちは。 ゴールデンウィークも明け、もう5月ですね! 今年はよいお天気が続いてすごしやすいですね! 2010 年 4 月度に公開されました、ネットワーク および Active Directory 関連のサポート技術情報 (KB) をお届けします!   今月のPickup:問題ステップ記録ツール (Problem Steps Recorder) みなさん、Windows 7 からは、操作時のスクリーンショットを連続的に自動で取れる機能が追加されたのをご存知でしょうか。 すでにご存知の方も多いかとは思いますが、きょうはぜひこの機能をしようとおもいます。 IT管理者のみなさまは、ユーザーがどういう操作をしているのか、どういう問題が起きているのか、電話やメールではいまいち良くわからない、という経験があるのではないでしょうか。 また、エラー画面のスクリーンショットをとってもらったりする機会もあるとおもいます Windows 7 からは 操作時のスクリーンショットを記録できる Problem steps recorder という機能が搭載されました 各操作のスクリーン ショットやコメントを記録し、レポートを作成することができるツールです。問題が発生した際の操作内容を記録することができます。 わたしたちもこの機能を使用して情報を採取いただくことで、どのような問題が発生しているのかを把握することが出来るようになりました。 ぜひご活用ください! ● 使い方 1. スタート メニュー をクリックして psr.exe と入力し、[OK] をクリックします。 2. "問題ステップ記録ツール" が起動しますので、[記録の開始] をクリックします。 3. 記録したい操作などを行います。 この間、画面を録画しつづけています。 録画中、コメントを付けたい場合は、「ADD Commnet」ボタンをクリックすると、コメントがつけられます。 4….


プロファイル情報を格納したファイルサーバーの移行方法

こんにちは。 Network & Active Directory チームの名和です。 桜も咲き、すっかり春の陽気ですね。 4月といえば、入学式、入社式、などなど 新生活が始まる時期ですね。 新生活を迎えるために、住居、事務所などのお引越しをされた方もいらっしゃると思います。 本日は、引越しは引越しでも、「プロファイル情報を格納したファイルサーバー」の引越し(移行方法)に関してお話したいと思います。 ************************************* 目次 1. ユーザープロファイルについて 2. ユーザープロファイルの情報をファイルサーバーへ格納       1)移動ユーザープロファイル       2)フォルダリダイレクト       3)移動ユーザープロファイルとフォルダリダイレクトの組み合わせ 3.プロファイル情報を格納したファイルサーバー の移行手順      1)ファイルサーバーの移行方法 (移動ユーザープロファイル編)      2)ファイルサーバーの移行方法 (フォルダリダイレクト編) 4. 終わりに ************************************* 1.ユーザープロファイルについて まずは、ユーザープロファイルについてご説明いたします。 ユーザープロファイル情報とは、パソコンに初回ログオンする際に作成され、ユーザーごとの設定などが管理されている情報です。 ユーザープロファイルは、ローカルでは以下に保存されています。 – Windows XP、Windows Server 2003 の場合 「<システムをインストールしたドライブ>:\Document and Settings\<ユーザー名>」 – Windows Vista、Windows Server 2008 以降の場合 「<システムをインストールしたドライブ>:\Users\<ユーザー名>」 ※…


サポート技術情報 (2010年3月)

みなさん、こんにちは! いよいよ世間は新学期、新年度を迎えましたが、皆様、如何お過ごしでしょうか? 久しぶりの更新となりまして恐縮ですが、よろしくお願いいたします。   今回のPickup: ちょっとした文書紹介- AD運用における最大数 Active Directory をご運用の上で、「最大」どれくらいできるのかな? とちょっと疑問におもわれることがあるのではないでしょうか? 各ドメインコントローラが数えられる最大オブジェクト数、ドメインの名前をつける際のFQDNの最大長、ひとりのユーザに対して適用できるグループポリシー数などなど。 よく疑問として寄せられる制限などについては、下記の公開情報にまとめた情報があります。 Active Directory Maximum Limits – Scalability http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc756101(WS.10).aspx ぜひお仕事の傍ら、ご覧いただければ幸いです! *上記で説明されているもののうちいくつかは、OS やドメインなどのレベルによって異なる可能性があります。またパフォーマンスなどによって大きく左右されることもあります。あくまで「目安」としてご参考いただけると幸いです。 *また、ご運用に際しては、最大に近いようなご運用をされることは予期せぬ障害を招くこともありますので、できるだけ避けていただける運用をおすすめいたします。   新しく公開されたサポート技術情報リスト 2010 年 3 月度 に公開された Network と Active Directory に関連したサポート技術情報のリストをお届けします   Number Title 981477 You cannot run a TS RemoteApp application in Windows XP SP2 981478 Error message when…


Platform Critical Response Team のブログ紹介

こんにちは。三浦です。 今回は、私たちと同じ Windows プラットフォームサポート部門の中で、 24×7 (24 時間 365 日) サポートを担当しています Critical Response Team のブログを紹介します。 Critical Response Team は、ビジネスを継続していく上で危機的な重大障害が発生した場合にリアルタイムで障害復旧をサポートするためのチームです。担当するエリアは Windows Platform (OS) の全般であり、私たちのチームが担当する Network & Active Directory も守備範囲です。 この Critical Response Team もブログを開設し、いつも私たちのチームもお世話になっている Nice Guy の松木さんが早速 PKI についての記事をアップロードしています。 是非、私たちのブログと合わせまして、 Critical Response Team のブログもご参照ください! Microsoft Critical Response Team For Platform 公式 Blog http://blogs.technet.com/jpepscrt/