Cost Management API で新たにタグをサポート

執筆者: Vinod Kurpad (Principal Program Manager, Azure Intelligence Platform)

このポストは、2018 年 3 月 26 日に投稿された Support for tags in cost management APIs is now available の翻訳です。

 

Cloud Cost Management (CCM) のさまざまな API を使用すると、Azure の使用状況と料金に関する詳細なレポートを得ることができます。Azure で普及しているタグと API との関連付けの一環として、このたび Usage Details API と Budgets API の両方でタグをサポートすることになりました。将来的には、すべての API でタグ単位でのグループ化やフィルタリングが可能になります。今回のリリースでは Enterprise Agreements (EA) サブスクリプションのタグのみが対象となりますが、今後、他の種類のサブスクリプションにも適用していく予定です。

Usage Details API のタグ

Usage Details API では、日付の範囲、リソース グループ、インスタンスなどのディメンションのフィルターをサポートしています。最新リリースでは、さらにタグが追加されました。過去分には適用されませんが、タグが適用された後のリソース使用状況レポートで使用することができます。タグによるフィルタリングと集計は、それぞれ $filter パラメーターと $apply パラメーターでサポートされます。今後も、コストのフィルタリングや集計用のディメンションを随時追加していきます。

Budgets API のタグ

サブスクリプション レベルまたはリソース グループ レベルで予算を作成し、特定のリソース セットの予算をフィルターで絞り込むことができます。これまでのリソース グループは、インスタンス、測定単位のフィルタリングに加えて、今回新たにタグをサポートします。これにより、単一のタグまたはタグのセットを使用して予算をフィルタリングできるようになります。現時点では基本操作のみに限られますが、今後はより細かいディメンションで予算をフィルタリングできるようになります。

Power BI のタグ

Power BI コンテンツ パックが更新され、コスト関連のレポートにタグを追加できるようになりました。これを使用すると、タグごとにコストを集計することができます。今後、他のディメンションも追加していく予定です。 ContentPack

制限事項

新たにサポートされたタグを使用する際には、以下の点にご注意ください。

1.   タグによる集計やフィルタリングをご利用いただけるのは、EA に加入しているお客様に限られます。

2.   タグによる集計やフィルタリングは、2017 年 9 月 1 日よりすべての使用状況データでご利用いただけます。2017 年 9 月 1 日より前の使用状況データについては、タグごとのコスト集計を行うことはできません。

3.   タグは、過去のコスト データに適用することはできません。既存のリソースにタグを追加しても、タグ属性が適用される前のリソースに関する使用状況データは取得できません。

使用状況の詳細の呼び出しは、ARM API および Key Based API でサポートされています。サブスクリプションやリソース グループに関する使用状況の詳細を呼び出す場合には、ARM API (英語) を使用します。管理階層内のノードでタグごとの集計やフィルタリングを行う場合には、Key Based API (英語) を使用します。いつものお願いではありますが、API を使用されたご感想やご意見、アイデアなどをお気軽にお寄せいただければ幸いです。今後の開発の参考にさせていただきます。

関連リンク

·          Budgets API に関するドキュメント (英語)

·          Usage Details API に関するドキュメント (英語)

·          企業ユーザー向けの Key Based API に関するドキュメント (英語)

·          PowerBI コンテンツ パック

·          Swagger (英語)