Azure Site Recovery による SAP ソリューションの保護


執筆者: Cameron (MSFT SAP Program Manager)

このポストは、2017 年 8 月 10 日に投稿された Protecting SAP Solutions with Azure Site Recovery の翻訳です。

 

SAP アプリケーションの保護

多くの中規模から大規模の SAP ソリューションには、何らかの災害復旧ソリューションが講じられています。多くの重要なビジネス プロセスが SAP のようなアプリケーション上で実行されるのに伴い、堅牢かつ検証可能な災害復旧ソリューションの重要性が増しています。Azure Site Recovery は SAP アプリケーションと統合されたテスト済みの災害復旧ソリューションであり、他社のオンプレミス ソリューションよりも優れた機能を提供し、低い TCO を実現します。

このたび、SAP ソリューション向け Azure Site Recovery のデプロイに関するホワイトペーパーを新たに作成しました。

まずこちらのページをお読みください。

Azure Site Recovery を使用すると、SAP ユーザーは以下のようなメリットを得ることができます。

  1. DR ソリューションのコストを大幅に削減できます。Azure Site Recovery では、実際のフェールオーバーやテスト フェールオーバーを実行しない限り Azure VM を起動しないため、平常時はコンピューティング料金が不要です。VM をレプリケーション モードのままであればストレージ料金のみが発生します。
  2. サービスを中断せずにいつでも DR テストを実施することが可能で、テスト後に DR ソリューションをロールバックする必要もありません。Site Recovery のテスト フェールオーバーは実際のフェールオーバー状況を再現しつつも、隔離されたテスト ネットワーク上に分離することが可能で、必要な期間テストを実行し続けることができます。
  3. Azure に組み込まれている回復性と冗長性は、ほとんどのお客様やホスト プロバイダーのデータセンターよりもはるかに優れています。
  4. Site Recovery の「復旧計画」により、DR フェールオーバー、フェールバック、Runbook などの順序付けられたオーケストレーションが可能なため、完全なアプリケーション レベルでの DR が実現できます。
  5. 異種混在環境に対応しており、Windows および Linux の VM で動作します。また VMware および Hyper-V をサポートしており、さまざまなデータベース ソリューションにも使用できます。
  1. SAP の NetWeaver アプリケーションおよび非 NetWeaver アプリケーションの多くでテスト済みです。

サポートされるシナリオ

以下のシナリオをサポートしています。

  • Azure データセンターで実行中の SAP システムを別の Azure データセンターに複製する場合 (Azure to Azure DR)。詳しくはこちらのアーキテクチャを参照してください。
  • オンプレミスの VMware サーバー (または物理サーバー) で実行中の SAP システムを Azure データセンターの DR サイトに複製する場合 (VMware to Azure  DR)。こちらの説明のとおり、追加コンポーネントが必要です。
  • オンプレミスの Hyper-V で実行されている SAP システムを Azure データセンターの DR サイトに複製する場合 (Hyper-V to Azure DR)。こちらの説明のとおり、追加コンポーネントが必要です。

詳しくは、以下のドキュメントを参照してください。 https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/site-recovery/site-recovery-support-matrix-azure-to-azure

SAP Note 1928533 – Azure 上の SAP アプリケーション: サポートされる製品と Azure VM の種類

前提条件

最初に、以下をご確認ください。

  1. 仮想マシンを Azure に複製する方法
  2. 復旧ネットワークを設計する方法
  3. Azure へのテスト フェールオーバーを実施する方法
  4. Azure へのフェールオーバーを実施する方法
  5. ドメイン コントローラーを複製する方法
  1. SQL Server を複製する方法

3 層SAP vs 2 層SAP システム

Azure Site Recovery では、以下の条件で 3 層の SAP システムを構成することを推奨します。

  1. DBMS サーバー上にクリティカルな SAP ソフトウェアがインストールされていない厳密な 3 層システムとします。
  2. DBMS 層の複製にはDBMSネイティブの レプリケーション ツール (SQL Server AlwaysOn など) を使用します。
  3. SAP アプリケーション サーバー層の複製には Azure Site Recovery を使用します。
  4. ほとんどの場合、ASCS 層の複製には Azure Site Recovery を使用できます。
  5. 非NetWeaver アプリケーションまたは 非SAP アプリケーションについては、Azure Site Recovery での複製に適しているかどうかを個別に評価する必要があります。
  6. SAP システムの DR 目的で Site Recovery を使用する場合、Azure Resource Manager モデルのみサポートされます。

* 注: SAP Host Monitoring エージェントはクリティカルとは見なされないため、3 層 DBMS サーバーにインストール可能です。

以下の図は、Azure Site Recovery による Azure to Azure DR (ASR A2A) を表しています。

  • プライマリ データセンターはシンガポール (Azure 東南アジア)、DR データセンターは香港 (Azure 東アジア) に存在します。ここでは、同期モードの SQL Server AlwaysOn を実行する VM をシンガポールに 2 つ配置することで、ローカルでの高可用性構成を実現しています。
  • ファイル共有 ASCS を使用します (クラスター共有ディスク ソリューションは不要)。
  • DBMS 層の DR 保護には非同期レプリケーションを使用します。
  • このシナリオは、運用環境と完全に同じ構成のレプリカを作成する「対称型 DR」です。このため、DR 先の SQL Server ソリューションもローカル高可用性構成となっています。必ずしも対称型 DR にする必要はなく、多くのお客様はクラウド デプロイの柔軟性を活用して DR イベント発生後にローカル高可用性ノードをすばやく構築するようにしています。
  • DR データセンターで使用する VM のサイズを縮小し、DR イベント後に VM サイズを拡大することもできます。
  • この図では、SAP NetWeaver ASCS 層とアプリケーション サーバー層が Azure Site Recovery ツールにより DR 先に複製されています。

注: SAP は共有ディスクを使用しない ASCS のデプロイをサポートしました (SAP ASCS ファイル共有クラスター)。Azure Site Recovery では、SIOS 共有クラスター ディスクもサポートしています。

SAP Notes

各種要件に関する SAP Notes をご紹介します。併せてお読みください。

ライセンス キー関連

94998 – ライセンス キーの申請とシステムの削除

607141 – SAP J2EE Engine に関するライセンス キー要求

870871 – ライセンス キーをインストールする

1288121 – SAP の分析ソリューション (BusinessObjects) 用の一時ライセンス キーをダウンロードする方法

1644792 – SAP HANA のライセンス キーとインストール

2035875 – Microsoft Azure 上の Windows: 所有している SAP ライセンスを適用する

2036825 – SAP から緊急用キーを取得する方法

2413104 – ハードウェアを交換した後にライセンス キーを取得する方法

サポートされるシナリオ

1380654 – パブリック クラウド環境での SAP のサポート

1928533 – Azure 上の SAP アプリケーション: 対象製品と Azure VM の種類

2015553 – Microsoft Azure 上で実行される SAP: サポートの前提条件

2039619 – Microsoft Azure 上で Oracle データベースを使用して実行される SAP アプリケーション: サポートされる製品とバージョン

セットアップとインストール

1634991 – 2 つ以上のクラスター ノードに (A)SCS インスタンスをインストールする方法

2056228 – SAP BusinessObjects で災害復旧をセットアップする方法

トラブルシューティング

1999351 – SAP 用 Enhanced Azure Monitoring のトラブルシューティング

マイクロソフトのリンクおよび技術情報

https://blogs.msdn.microsoft.com/saponsqlserver/ (英語)

https://azure.microsoft.com/ja-jp/blog/tag/azure-site-recovery/ (英語)

 

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