Microsoft Azure Stack システムの初回リリースの出荷を開始

執筆者: Natalia Mackevicius (Director, Azure Stack)

このポストは、9 月 25 日に投稿された First Microsoft Azure Stack systems are headed to your datacenters の翻訳です。

 

先日発表した Azure Stack の受注開始について、マイクロソフトには大きな反響が寄せられています。本日マイクロソフトは次のマイルストーンとして、ハードウェア パートナー様と共に取り組んでいた Azure Stack の初回リリースの準備が完了したことを発表いたします。本日の Microsoft Ignite 会場ではさまざまな企業の IT 担当者様とお話しする機会があり、このリリースを歓迎する声を多く頂戴しました。私も今回発表することができ、たいへん嬉しく思っています。発表内容は以下のとおりです。

 

・ Azure Stack 統合システムの初回の出荷を開始: Dell EMCHewlett Packard Enterprise (英語)Lenovo (英語) の各社による出荷が開始されました。Azure Stack のデプロイ、インストール、アプリケーションの実行準備などの詳細については、各ハードウェア パートナー様にお問い合わせください。

・ 購入オプションを拡大: Cisco の Azure Stack 統合システムの受注が開始されました。また、Wortmann は今年中に Azure Stack を terra に統合したシステム (英語) をリリースすることを予定しています。さらに、Avanade のフル マネージド型ソリューション (英語) の受注も開始されました。

・ IT プロフェッショナル向けの新しい Azure Stack のトレーニングと認定コースを公開: 新しい「Azure Stack Operator」を対象としたラーニング パスと認定試験が公開されます。Azure ハイブリッド クラウドの管理や運用に関する高度なスキルの習得にお役立てください。認定試験は 2018 年第 1 四半期に公開予定です。それまでは、マイクロソフト ラーニング パートナー (英語)オンライン (英語) の Azure Stack コースをご利用ください。

 

真のハイブリッド アプリケーションへの進化

私がお話ししたお客様は皆、顧客のビジネス変革を後押しする独自のクラウド戦略を既にお持ちでした (あるいは策定中)。しかし、そのお客様のほとんどはオンプレミス資産も膨大に持っているため、最新のアプリケーションについてはクラウドとオンプレミスの両方の環境で利用できるようにしたい、そして、ビジネス ポリシーや規制要件に対応しながら柔軟にデプロイできるようにしたいという希望をお持ちでした。このため、マイクロソフトはまず、Azure Stack を Azure のオンプレミス用拡張機能として構築することにしました。
Azure と Azure Stack は業界唯一の完全な一貫性を持つハイブリッド クラウド プラットフォームであり、統合的なアプリケーション開発アプローチを実現できます。これまでにないユース ケース シナリオを開拓したり、従量課金制の料金を利用したりすることも可能です。Azure と Azure Stack を使用したハイブリッド クラウド モデルを利用しているお客様には、AVID、ABSA Bank、ANZ Bank、三井情報株式会社 (英語)、Saxo Bank、Schlumberger などがいらっしゃいます。
マイクロソフトは、お客様のビジネス成長に貢献するために、非常にシンプルですが、Azure サービスを場所を選ばずご利用いただけるようにすることを目指しています。Azure Stack の初回リリースで利用可能な機能や今後のバージョンの計画の詳細については、こちらのホワイトペーパー (英語) を参照してください。

 

IT プロフェッショナル向けの新しい Azure Stack のトレーニングと認定

Azure Stack と Azure では同一のアプリケーション開発モデルを利用できますが、オンプレミスで Azure Stack 統合システムを実行する場合は管理と運用が必要になります。Azure を使用する場合はこの作業をマイクロソフトが担当するため、お客様が行う必要はありません。お客様にハイブリッド クラウド環境をスムーズに運用していただけるように、マイクロソフトでは Azure を実行するうえで必要な知識やベスト プラクティスを公開しています。「Azure Stack Operator」は、環境の変化で検討の必要が出てくる人員、プロセス、テクノロジに関する専門的な知識を提供するトレーニングおよび認定プログラム (英語) であり、マイクロソフトはその構築に積極的に取り組んでいます。新しく提供されるこれらの重要スキルは、Azure と Azure Stack を使用してクラウドへの移行作業を行うためにマイクロソフトの IT プロフェッショナルが開発したものです。

 

Azure エコシステムを 1 つに

Azure Stack の先進性をいち早くご利用いただくために、マイクロソフト パートナー エコシステムがリリースされました。

・ ISV 各社は自社の Azure アプリケーションおよびサービスを Azure Stack に拡張しています。Bitnami、Chef、Docker、Kemp Technologies、Red Hat Enterprise Linux、SUSE Linux などが提供する信頼できるサービスの数はどんどん増え続けています。なお、Windows Server や SQL Server など、マイクロソフトが提供する主なワークロードも Azure Stack で実行できます。

・ マネージド サービス プロバイダー (MSP) 各社は、自社のサービスを Azure Stack を基盤とするマネージド サービスに拡張しています。NTT (英語)Pulsant (英語)Revera (英語)Tieto (英語)、Resello をはじめとする MSP は数週間のうちに製品をリリースすることを予定しています。

・ 完全フルマネージド型のハイブリッド クラウド ソリューションの例としては、Avanade (英語) が、クラウド移行のためのサービス、ソフトウェア、インフラストラクチャ、セットアップ、構成、既存のマネージド サービスを含むオールインワンのソリューションを提供しており、現行の Azure とまったく同じように Azure Stack をご利用いただけます。

Avanade (英語)、DXC、Dell EMC Services、InFront Consulting Group、HPE Pointnext、PricewaterhouseCoopers (PwC) などのシステム インテグレーター (SI) 各社は、Azure Stack を利用できるよう自社のアプリケーションの刷新手法を拡張しています。

 

まとめ

今回の発表は、マイクロソフトのこれまでの積極的な取り組みと多くのお客様からいただいたフィードバックの集大成と言えるものです。マイクロソフトでは、この Azure と Azure Stack を使用したハイブリッド ソリューションの計画立案と設計について皆様からのご意見をお待ちしています。皆様が Azure Stack を使って解決したいと考えているビジネス上の課題や、今後の Azure Stack リリースに期待することについて、ご意見 (英語) をいただけますと幸いです。
また、Microsoft Ignite にもぜひご参加ください。たくさんのセッション (英語) やフォーラムをご用意しています。マイクロソフトの製品部門のスタッフが多数出席し、皆様とお話しさせていただけることを楽しみにしています!

 

Natalia Mackevicius