Azure Stream Analytics のクエリ テストを新しい Azure 管理ポータルで実行可能に

執筆者: Ryan CrawCour (Program Manager, Azure Stream Analytics)

このポストは、10 月 12 日に投稿された Azure Stream Analytics query testing now available in the new portal の翻訳です。

 

Azure Stream Analytics は、ビッグ データ ストリーミング ワークロードでほぼリアルタイムにインサイトの取得と分析が可能なフル マネージド サービスです。このサービスが最初にデプロイされたのは 2 年以上前で、新しい Azure 管理ポータル (https://portal.azure.com) のリリースよりもずっと前になります。

ここ数か月にわたり、マイクロソフトは新しい Azure 管理ポータルに新機能を追加すると同時に、従来の Azure 管理ポータル (https://manage.windowsazure.com) から管理ユーザー インターフェイスを移行することに力を注いできました。

そしてついに、新しい Azure 管理ポータルでジョブの開始や停止を行わずに、クエリをテストできるようになりました。今回はそのしくみについて簡単に説明します。

セットアップ

Stream Analytics ジョブを作成する方法のページのチュートリアルに従い、簡単に Stream Analytics をセットアップします。

Stream Analytics ジョブを新規作成した後、通常は入力の作成出力の作成へと進みますが、先にクエリを作成し、動作を確認してからクエリに合わせて入力と出力を定義することもできます。開発者は作業しやすい方法を柔軟に選択できます。

今回は、StreamInput という名前のデータ ストリーム入力を 1 つ、Output という名前の出力を 1 つ定義しました。クエリ エディターのブレードでは下図のように表示されます。

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ジョブの詳細画面で [Query] レンズに表示されているクエリをクリックし、クエリ エディターのブレードを開きます。ここではまだクエリが存在しないため、[<>] というプレースホルダーをクリックします。

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従来の Azure 管理ポータル同様、クエリ作成に使用する高機能なエディターが表示されます。このブレードには新たに左側にウィンドウが追加され、クエリで使用される入力と出力、およびジョブで定義されている入力と出力が表示されます。

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画面には筆者が定義していない入力と出力も 1 つずつ表示されています。これらは新たに追加されたクエリ テンプレートによるもので、クエリを編集しているうちに内容が変わったり消えたりすることがありますが、ここでは無視してください。

お客様からもご要望があったとおり、ここでの重要な要件は、クエリ編集中に手軽にテストを反復実行し、特定の入力データに対する出力内容を確認できるという点です。クエリの詳細を変更するたびに、クエリを保存、ジョブを開始、データ抽出待ち、結果を確認、ジョブを停止、という手順を追わなければならず、さらにクエリに変更を加えるとなると、あまりにも時間がかかり現実的ではありません。このため、変更されたクエリのテストを迅速に実施する方法が求められていました。

新しい Azure 管理ポータルでリリースされた最新バージョンでは、プロセスの開始、停止をせずにクエリをテストできるようになりました。次にその方法について説明します。

サンプル データとクエリのテスト

まず、いずれかの入力を右クリックし [Upload sample data from file] を選択して、サンプル入力データをアップロードします。

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アップロードが完了したら、[Test] ボタンをクリックして、先ほどアップロードしたサンプル データを使用してクエリのテストを実行します。

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クエリの出力結果はブラウザーに表示されます。また、出力結果を保存して後で利用するための [Download results] リンクも表示されます。これにより、簡単に何度もクエリを変更してテストし、結果がどのように変化するかを確認することができるようになります。

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上の図では、インラインでクエリを変更して HighAvgTempOutput という名前で 2 つ目の結果を出力しました。こちらでは、取得したデータの一部のみを出力するようになっています。
クエリに複数の出力がある場合は両方の出力を個別に表示可能で、表示の切り替えも簡単です。
納得できる結果をブラウザーで確認したら、クエリを保存してジョブを開始し、Stream Analytics で実際に使用します。

機能の移植の終了と今後の予定

長らくお待たせしましたが、サンプル データとクエリ テストに関するツールがリリースされ、従来の Azure 管理ポータルで使用できる機能を新しいポータルでもすべて使用できるようになりました。今後の機能の開発は、新しい Azure 管理ポータルのみが対象となります。従来のポータルでは現行の機能を今年末まで使用できますが、その後 Stream Analytics のサポートは完全に終了する予定です。
まだ Stream Analytics を新しいポータルで利用したことがない方も今すぐお試しいただけます。

次のステップ

マイクロソフトは、新しい Azure 管理ポータルにローカル テストを移植し、両方のポータルで同じ機能を使用できるようにする作業の最終段階に入りました。これにより、クエリの開発やテストの作業がさらに簡素化され、お客様の作業負担が大幅に軽減されるはずです。

本製品へのご要望がありましたら、UserVoice (英語) のページまでお寄せください。

Microsoft Azure または Stream Analytics をまだご利用いただいていない方は、無料の試用版 Azure アカウントを作成して Stream Analytics ジョブの作成を開始していただけます。

ご質問や困ったことがありましたら、MSDN (英語)Stackoverflow (英語) のフォーラムまで、またはメールで直接製品チームまでご連絡ください。