Azure SQL Database: すべてのサービス レベルで強力な geo レプリケーション機能の利用が可能に

執筆者: Alexander (Sasha) Nosov (Principal Program Manager, Azure SQL Database)

このポストは、4 月 25 日に投稿された Azure SQL Database now supports powerful geo-replication features for all service tiers の翻訳です。

 

Premium データベースに組み込みのアクティブ geo レプリケーション機能の一般提供が開始されてから 1 年が経ちましたが、Elastic Pool を使うなど、マルチテナントの設計パターンを使用する SaaS ユーザーが増えるにつれて、データベースの種類に関係なく geo レプリケーション機能をすべてのアプリケーションに使用したいというお客様の声が高まってきました。そこで今回マイクロソフトは、アクティブ geo レプリケーション機能をすべてのサービス レベルで提供することにしました。これにより、すべてのデータベースで以下のことが可能になりました。

  • 世界中の任意のリージョンでセカンダリ データベースを作成
  • セカンダリ データベースに読み取り専用で接続
  • 同一リージョンまたは異なるリージョンでセカンダリ データベースを最大 4 つまで並行して作成
  • セカンダリ データベースのパフォーマンス レベルを構成
  • セカンダリ データベースのいずれかでフェールオーバーが有効化された場合に、他のセカンダリ データベースを自動的に新しいプライマリとしてリンク

セカンダリ データベースは、お客様が選択したパフォーマンス レベルのデータベースと同じ料金で使用できます。たとえば、アプリケーションで使用されているプライマリ データベースが P2 である場合、セカンダリ データベースは P1 パフォーマンス レベルでも構成可能で、このときセカンダリ データベースには P1 の料金が適用されます。ただし、データベースの書き込み処理が激しいアプリケーションの場合、レプリケーションのタイム ラグが大きくなりフェールオーバー時にデータが失われるリスクが大きくなるため、このような構成はお勧めしません。セカンダリ データベースはプライマリ データベースと同一のサービス レベルで使用することをお勧めします。なお、S0 または P1 のパフォーマンス レベルのプライマリ データベースを使用している場合、これより下位のパフォーマンス レベルは存在しないため、より低いレベルでセカンダリ データベースを構成することはできません。

下のスクリーンショットは、V12 サーバーで 1 つまたは複数の読み取り用セカンダリ データベースを Basic レベルまたは Standard レベルで作成し、geo レプリケーション機能を使用している例です。このとき、Premium レベルにアップグレードする必要はありません。

Extended active geo-replication

読み取り用セカンダリ データベースの構成は、Azure ポータル以外に T-SQLPowerShellREST API からも行うことができます。

標準 geo レプリケーションの廃止

今回、標準 geo レプリケーションの上位機能にあたるアクティブ geo レプリケーションがすべてのサービス レベルで使用できるようになったため、標準 geo レプリケーションの構成オプションは今後 12 か月以内に廃止されます。それまでの間は、引き続きご利用いただけます。