Azure Blockchain as a Service の最新情報 (第 5 回)

執筆者: Marley Gray (Director, BizDev & Strategy - Cloud and Enterprise)

このポストは、2 月 29 日に投稿された Azure Blockchain as a Service Update #5 の翻訳です。

STRATO

Azure Blockchain as a Service に、BlockApps (英語)STRATO (英語) が初めて認定サービスとして追加されました。STRATO (英語) は単一ノードのブロックチェーン インスタンスで、Ethereum ブロックチェーン アプリケーションのテスト用サンドボックスとして使用できます。また、プライベート、準プライベート (コンソーシアム)、パブリックの Ethereum ブロックチェーンにアプリケーションを接続する際に STRATO の RESTful API を使用できます。

さらに、スマート コントラクト言語の Ethereum Solidity (英語) の主要機能をすべてサポートしている Web アプリケーション ソフトウェア開発キットの Bloc と組み合わせると、ブロックチェーン アプリケーションをわずか数分でセットアップして実行することができます。このほか、STRATO ではコンセンサス形成アルゴリズムとトランザクション検証ルールを調整することも可能で、インスタント、ラウンドロビン署名プール、プルーフ オブ ワーク、プルーフ オブ ステークなどを使用できます。

AlphaPoint と IOTA を追加

また、Azure Blockchain as a Service のエコシステムには、AlphaPoint (英語)IOTA (英語) も追加されます。

AlphaPoint (英語) のプラットフォームはデジタル資産の通信基盤となり、組織でデジタル資産の保存、追跡、トレードを行うブロックチェーン対応ソリューションを提供します。同社は今後 .NET スタック (英語) を活用してブロックチェーン アプリケーションのテストと構築を行うための製品を Azure Marketplace でリリースする予定です。AlphaPoint のチームは、世界的な金融機関で高パフォーマンスの金融システムをいくつも構築した実績を持つ FinTech と 50 年以上協力関係を築いています。

IOTA (英語) は世界初の無閉路有向グラフ/タングルに基づく分散型台帳であり、これにより従来型のブロックチェーン アーキテクチャの設計が大きく変わります。タングルとブロックチェーンの主な違いは、タングルには厳格なブロックが存在しないという点で、決済がコンスタントに行われるような状況になります。ブロックチェーンのスケーラビリティはモノのインターネット (IoT) の普及で問題が指摘されていましたが、IOTA はこのモデルでスケーラビリティの問題を解決しました。

また、コアが非常に軽量で超小型センサーでも実行できる点は、IOTA ならではの特長です。IOTA では、IoT クラスターの決済/トランザクション ネットワークのセットアップを分散的な手法で簡単かつ安全に実施できます。また、IOTA にはデータ転送層が組み込まれていて、データ ストリームと例外モデルを簡単に組み合わせることができます。IOTA では、エコシステムに下記の機能を配信する予定です。

  • IoT デバイス向けの 1 セットの IOTA 支払いチャネルをセットアップし、ワンクリックで展開可能に
  • スマート コントラクトの Oracle 製品対応
  • サイドタングル (通常のブロックチェーンでのサイドチェーンと同様のもの) をセットアップ

DevTest Labs プレビューをリリース

アーティファクト リポジトリの Azure DevTest Labs プレビューがリリースされました。詳細については、GitHub リポジトリ (英語) を参照してください。

マイクロソフトは今後も積極的に分散型台帳エコシステムの開発を進め、Azure に新しいアイデアやテクノロジをもたらす新たなパートナーやオープン テクノロジ、お客様に注目していきたいと考えています。