Azure Stack 概要 - IT 運用と利用スタイルの変化

このポストは、2 月 4 日に投稿された An early look at Azure Stack and what it means for IT の翻訳です。

先週、Azure Stack のテクニカル プレビュー (英語) がリリースされました。これは Microsoft Azure サービスをサービス プロバイダーと同様に自社データセンターで実行できるようにするもので、ハイブリッド クラウド戦略の最終段階に位置する製品です。先日の Mark Russinovich と Jeffrey Snover による Web キャスト (英語) でも概要をお伝えしましたが、Azure と Azure Stack のどちらでも、同じポータル、統合されたアプリケーション モデル、共通の DevOps ツールなど、標準化されたアーキテクチャを使用できます。このため、テクノロジの制限を受けることなくアプリケーションやワークロードの配置を自由に決定できます。

今回の Microsoft Mechanics では、エンタープライズ クラウド担当チーフ アーキテクトの Jeffrey Snover が企業の IT 担当者向けに Azure Stack の特長を紹介するデモを披露しています。

[View:https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=YaT81RLYHok:0:0]

Azure Stack はあらゆるユーザーにメリットをもたらす製品となることを目指しています。たとえば、開発者は IT 担当者の力をかりることなく自身のアプリケーションに必要なリソースをすばやく Azure で取得できるようになり、企業は必要なサービスをより迅速に取得できるようになり、IT 担当者は作業後の整頓にかかる時間を短縮することができます。

Azure Stack ではすべてのユーザーが IT 担当者になることが可能で、アプリケーションのニーズに応じてオンプレミスのデータセンターのリソースを Azure の IaaS サービスや PaaS サービスに移行することができます。上記の番組のデモでご覧いただいたように、「プラン」を作成するとストレージやネットワーク帯域幅、コンピューティング機能などでクォータ制限を設定できます。また、ポリシー制御を適用すると、コンプライアンスやビジネスのニーズに応じて、プランへのアクセス許可を持つユーザーを指定したり、どの内容にアクセス許可を付与するかを指定したり、アプリケーションをオンプレミスとクラウドのそれぞれでデプロイを許可するかを指定したりできます。

プランは用途に合わせて作成することが可能で、開発/テスト環境と運用環境で異なるプランを使用することなどもできます。重要なことは、プランが IT 担当者と開発者の間の契約としての役割を持つという点です。また、Jeffrey Snover が番組で示したとおり、「オファー」を作成すると開発者がプランを使用できるようになります。

オファーは単独または複数のプランで構成され、開発者がオファーをアプリケーションに対して使用している場合、IT 担当者はマイクロソフトが Azure の運用で使用しているものと同じ管理ツールや自動化ツールでリソースの使用状況を完全に視覚化することができます。たとえば、複数のサーバーの容量に関する情報をまとめた画面をすぐに確認することが可能です。

実際、適切なプランの設計に限ると、制御が適切かどうかを管理することと、オンプレミスにデプロイするものとパブリック クラウドにデプロイするもののバランスがとれているかを確認するのは、主に IT 担当者の役割となっています。

これらの機能が実現したのは、Azure と Azure Stack の API が同一であるためです。統合されたアプリケーション モデルは Azure Resource Manager を基礎としています (詳細については前回 Corey Sanders が出演した Microsoft Mechanics (英語) をご覧ください)。このテンプレートに基づくアプローチにより、開発者は Azure と Azure Stack のどちらで実行する場合でも同じ宣言型メソッドをアプリケーションに対して使用できます。ツールに関しても、開発者は Visual Studio や PowerShell、その他のオープン ソースの DevOps ツールを使用できるため、エンド ユーザーのエクスペリエンスも Azure と同じものにすることができます。

今回の Microsoft Mechanics (英語) では、Azure Resource Manager テンプレートを使って SharePoint アプリを定義する方法と、IT 担当者が定義したプランで割り当てられている特定のリソースやサービスで構成されるオファーの使用方法を説明しました。

詳細については、番組をご覧のうえ、実際にお試しください (英語)。ご不明な点はテクニカル ガイド (英語) でご確認ください。