StorSimple Virtual Array のプレビューを発表

このポストは、12 月 16 日に投稿された Announcing the StorSimple Virtual Array Preview の翻訳です。

StorSimple ソリューションは、データ量の 2 桁台の増加やそれに伴うストレージ容量の確保、データ保護の複雑化といった IT 部門が直面するストレージ関連の問題に対応するものです。このソリューションについてはさまざまな業界のお客様からさまざまなご要望をいただいていますが、中でも特に多いのが、支店や遠隔地のオフィスにデプロイできるようにしてほしいというものです。

そうした声にお応えするために、オンプレミス用の StorSimple Virtual Array のプレビューを発表することになりました。このサービスは、Microsoft Azure で Enterprise Agreement をご利用のすべてのお客様にご利用いいただけます。StorSimple Virtual Array は StorSimple ソリューションの仮想マシン バージョンで、お客様の既存のハイパーバイザーにインストールして利用します。従来の StorSimple テクノロジはハイブリッド クラウド ストレージのアプローチを採用し、オンデマンドでの容量のスケーリングにクラウドで対応し、クラウドを活用したデータ保護と災害復旧を実現していますが、StorSimple Virtual Array の仮想アレイはこの長所を活かして構築されています。

仮想アレイは Hyper-V または VMware ESXi の各ハイパーバイザーで仮想マシンとして実行でき、ファイル サーバー (NAS) または iSCSI サーバーとして構成できます。ハイブリッド型のアプローチにより、最も頻繁に使用される (最もホットな) データをローカルの仮想アレイに格納し、オプションとして古いデータや使用頻度の低いデータを Azure に階層化して保存します。また、簡単な災害復旧機能を備えているほか、仮想アレイのデータを Azure にバックアップすることもできます。

それぞれの仮想アレイでは、クラウド上のデータを最大 64 TB まで管理可能です。地理的に離れた場所にある支店やオフィスの各仮想アレイは、Azure の StorSimple 管理ポータルで一元的に管理できます。

プレビューで提供される機能

仮想アレイのフォーム ファクター

StorSimple Virtual Array は、Hyper-V (2008 R2 以降) または VMware ESXi (5.5 以降) の各ハイパーバイザーで実行される仮想マシンです。このサービスでは、デバイスで管理するデータのワーキング セットに合わせて、さまざまなサイズのデータ ディスクで仮想アレイを構成できます。Web ベースの GUI が用意されており、仮想アレイの初期設定をすばやく簡単に行えます。

複数のプロトコルへの対応

仮想アレイは、ファイル サーバー (NAS) または iSCSI サーバー (SAN) として構成できます。ファイル サーバーとして構成した場合は、ユーザーや部署、アプリケーションで使用する共有領域を作成できます。iSCSI サーバーとして構成した場合は、各アプリケーションやユーザーが使用するボリューム (LUN) を作成してホスト サーバーにマウントすることが可能です。

データのピン留め

共有やボリュームは、ローカルにピン留めまたは階層化した形で作成できます。ローカル ピン共有 (ローカル ピン留め共有) とローカル ピン ボリューム (ローカル ピン留めボリューム) からはデータにすばやくアクセスでき、ここに格納されているデータは階層化されません。これは、すべてのデータを常時アクセス可能な状態に保つ必要がある小規模なトランザクション データベースの場合などに活用できます。この共有やボリュームは、データを保護するために、階層化されている共有やボリュームと共にクラウドにバックアップされます。

データの階層化

マイクロソフトは、ファイルやブロックの使用状況を詳細に追跡するヒート マップを定義して、データの使用頻度を計算する新しいアルゴリズムを導入しました。これにより、読み取りと書き込みのそれぞれのパターンに基づいてヒート バリューがデータに割り当てられます。このヒート マップは、ローカル層がいっぱいになった場合にデータを階層化する際に使用されます。ヒート バリューが最も低い (最も冷たい) 階層のデータは優先的にクラウドに移動され、ヒート バリューの値が高いデータは仮想アレイのローカル層に保持されます。ローカル層に格納されているデータは、ユーザーが頻繁にアクセスするワーキング セットということになります。ヒート マップはクラウドの各スナップショットと共にクラウドにバックアップされ、災害復旧時にデータをクラウドから復元する際にはこのヒート マップが使用されます。

アイテム レベルの復元

ファイル サーバーとして構成されている仮想アレイでは、セルフサービス モデルが採用されており、ユーザー自身が最近のバックアップからファイルを復元できます。各共有には .backups フォルダーがあり、この中に最近のバックアップが保持されています。目的のバックアップにアクセスしてファイルやフォルダーをコピーすれば復元が可能です。このため、バックアップからファイルを復元するときに、毎回管理者に依頼する必要がなくなります。仮想アレイでは共有またはボリューム全体を同一仮想アプライアンス内の新規の共有やボリュームとして復元することができます。

推奨されるワークロードとシナリオ

ファイル サーバー

iSCSI サーバー

  • ユーザーのファイル共有
  • 部署のファイル共有
  • 小規模の SQL データベース
  • ユーザーのホーム フォルダー

クォータ管理やファイル スクリーン処理などの機能をホーム フォルダーの管理に使用する場合は、iSCSI プロトコルを使用して Windows ファイル サーバーに接続することができます。

利用を開始するには

  1. Web ブラウザーで Azure ポータルにアクセスします。
  2. [New] をクリックします。
  3. [Data Services]、[StorSimple Manager]、[Quick Create] の順に選択します。
  4. [Name] に名前を入力し、[Managed Devices Type] で [Virtual Device Series] を選択し、[Location] に StorSimple マネージャーの場所を入力します。

仮想アプライアンスの利用開始と使用方法の詳細については、こちらからドキュメントをダウンロード (英語) して参照してください。

最小構成

CPU

4 コア

RAM

8 GB

ネットワーク

仮想 NIC × 1

仮想アプライアンスの OS ディスク

80 GB

仮想アプライアンスのデータ ディスク

500 GB

 

フィードバックをお寄せいただく場合、またはプレビューに関するサポートをご希望の場合は、StorSimple のコミュニティ フォーラム (英語) をご利用ください。