Azure PowerShell 1.0 プレビューのリリースを発表

このポストは、10 月 12 日に投稿された Azure PowerShell 1.0 Preview の翻訳です。

 

Azure PowerShell 1.0 プレビューがリリースされ、PowerShell Gallery (英語) で公開されました。さらに WebPI でも公開を予定しています。今回のプレビューでは多数の変更が実施されています。ぜひご利用いただき、ご感想をお寄せください。いただいたフィードバックは、Azure PowerShell 1.0 の向上に活用させていただきます。

注: 今回リリースされたのはプレビュー版であり、基幹業務アプリケーションでの利用は想定されていません。基幹業務アプリケーションを使用している場合は Azure PowerShell 0.9.8 をご利用ください。なお、Azure PowerShell 1.0 プレビューをお試しいただいた後に、バージョンを 0.9.8 に戻すことができます (詳細については「アンインストール」のセクションを参照してください)。

Azure PowerShell 1.0 プレビューは、Azure PowerShell の基盤となるものです。Azure PowerShell 1.0 での最終目標は以下のとおりです。

  • Azure Automation での Azure Resource Manager ーのサポートを強化
  • Azure Service Management と Azure Resource Manager の機能を分離し、コマンドレットの対象となる Azure 機能を明確化
  • セマンティックなバージョン管理を強制適用し、Azure PowerShell の更新による、特定バージョンのコマンドレットに対する致命的な影響を防止
  • WebPI および PowerShell Gallery での配布により、新機能や不具合の修正をより迅速に配信
  • Azure PowerShell に関する MSDN の参考ドキュメントの自動化

注: 今回、各コマンドレットに AzureRM というプレフィックスが追加されました。これは、Azure Resource Manager のコマンドレットのユーザーにとっては非常に大きな変更点となります。スムーズな移行のために、1.0 プレビューをアンインストールして 0.9.8 を再インストールすることもできます (詳細については「アンインストール」のセクションを参照してください)。

利用開始は簡単!

 Set-ExecutionPolicy RemoteSigned
Install-Module AzureRM
Install-AzureRM
Login-AzureRmAccount

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インストール方法、使用方法、アンインストール方法については、以下で詳しくご説明します。

Azure PowerShell 1.0 プレビューのインストールとインポート

: PowerShellGet を使用して Azure PowerShell 1.0 プレビューをインストールするには、Windows Management Framework 5.0 (英語) が必要です (Windows 10 では既定で組み込み)。

PowerShellGet を使用して Azure PowerShell 1.0 プレビューをインストールするには、次のコマンドを実行します。

 # PowerShell Gallery から Azure Resource Manager をインストール
Install-Module AzureRM
Install-AzureRM

# PowerShell Gallery から Azure Service Management モジュールをインストール
Install-Module Azure

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これで Azure PowerShell 1.0 プレビューがインストールされ、Azure モジュールと AzureRM モジュールをインストールできるようになりました。Azure Resource Manager は複数のコンポーネント モジュールに分割されています。たとえば、コンピューティング サービスで使用する Azure Resource Manager モジュールは AzureRM.Compute モジュールとなっています。

 # 既知のセマンティックなバージョン範囲内のすべての AzureRM.* モジュールをインポート
Import-AzureRM

# 単一の AzureRM モジュールをインポート
Import-Module AzureRM.Compute

# Azure Service Management をインポート
Import-Module Azure

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これで最新の PowerShell セッションにモジュールがインポートされ、Azure PowerShell コマンドレットが読み込まれました。

Azure Resource Manager を利用する

 # Azure Resource Manager にログイン
Login-AzureRmAccount

# アカウント内のすべてのサブスクリプションを表示
Get-AzureRmSubscription

# 現在のセッションの既定のサブスクリプションを選択
Get-AzureRmSubscription –SubscriptionName “your sub” | Select-AzureRmSubscription

# 現在のセッションの既定のストレージ コンテキストを選択
Set-AzureRmCurrentStorageAccount –ResourceGroupName “your resource group” –StorageAccountName “your storage account name”

# Azure.Storage データ プレーン モジュール (BLOB、Queue、Table) をインポート
Import-Module Azure.Storage

# ユーザーが所有するすべてのアカウント内のすべてのコンテナーに格納されているすべての BLOB のリストを作成
Get-AzureRmStorageAccount | Get-AzureStorageContainer | Get-AzureStorageBlob

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Azure Resource Manager のコマンドレットはすべて [動詞]-AzureRm[名詞] というパターンのため、Azure Service Management ではないことが明確化されています。

Azure Service Management を利用する

Azure PowerShell 1.0 プレビューでは Azure Service Management と Azure Resource Manager が分離された結果、Service Management には大幅な変更はありません。次のコマンドは、お馴染みの形式となっています。

 # Azure Service Management モジュールをインポート
Import-Module Azure

# Azure Service Management にログイン
Add-AzureAccount

# すべての仮想マシンのリストを作成
Get-AzureVM

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アンインストールするには

 # AzureRM コンポーネント モジュールをアンインストール
Uninstall-AzureRM

# AzureRM モジュールをアンインストール
Uninstall-Module AzureRM

# Azure モジュールをアンインストール
Uninstall-Module Azure

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Azure Resource Manager のコマンドレットの変更点

Azure Resource Manager では、管理コマンドレットに大幅な機能強化や変更が複数実装されています。詳細については、こちらのページ (英語) を参照してください。

利用開始は簡単! (おさらい)

 Set-ExecutionPolicy RemoteSigned
Install-Module AzureRM
Install-AzureRM
Login-AzureRmAccount

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今後の予定

Azure PowerShell 1.0 プレビューの開発には、MVP コミュニティ、オープン ソースの協力者、およびユーザーの皆様から多大なご協力をいただいています。こうしたご協力やオープンな場でのディスカッションは、Azure PowerShell 開発チームだけでなく、ひいては Azure PowerShell をご利用のすべての皆様にとって役立つものとなります。PowerShell 1.0 プレビューの開発にご協力いただいた皆様に感謝すると共に、引き続き GitHub (英語) にフィードバックをお寄せいただき、Azure PowerShell 1.0 の品質向上へのご協力をお願いいたします。

MSI および WebPI のインストーラーは、近日公開を予定しています。また、設計時の決定事項や Switch-AzureMode の廃止に関するオープン ソースでの議論、Azure PowerShell 1.0 の活用方法などに関するブログ記事も予定していますので、ご期待ください。