[今月の技術トピック] Windows Server を更に簡単に

その昔、中小企業のために作られ、常に一定のシェアを持ち続けていた伝説の製品 Small Business Server (略称 SBS) がありました・・・と、過去の話をしている場合ではありません。なぜなら、SBS の血筋は脈々と引き継がれ、今では Windows Server Essentials として存在しているからです!

Windows Server Essentials が持つ管理機能を使えば、素人には難しい Active Directory のユーザー管理を簡素化できたり、共有フォルダーの管理がシンプルになったり、社外からのリモート アクセス環境を用意できたり、最近では Office 365 や Windows Azure と連動してみたりと、中小企業の IT 担当者の強い味方として、社員のビジネスシーンに役立つ IT 環境を構築していただけます。

また、以前の SBS は専用のサーバー OS のみの提供でしたが、今では Windows Server Standard/Datacenter にも「Windows Server Essentials Experience」という標準機能として組み込まれていて、営業所や支店における IT 管理者の味方になってくれます。

さあ、Windows Server をもっとシンプルに管理したいと思っているお客様、Active Directory がもっと簡単なユーザーインターフェイスだったらと考えたことがある IT 担当者様、皆さんのために作った Windows Server Essentials にご注目ください!

さて、ここからはWindows Server Essentials の機能を簡単に紹介しておきましょう。

1. 簡素化された管理画面

Windows Server Essentials には、専用の管理画面があり、直感的でどのような規模の企業でも必要になる機能がまとめられています。この画面を見て「これを待っていたんだ」と叫ぶ IT 担当者の顔が目に浮かぶようです。

2. データ保護機能

サーバーのバックアップは、Microsoft Azure にもとることができるようになり、シンプルなウィザード操作で、災害対策としての側面も持てるようになります。また、SBS から引き継がれたクライアント コンピューターのバックアップも健在です。ファイル履歴機能を使えば、間違って削除したり上書きしてしまったファイルをユーザー自身でもとに戻すことだってできます。

3. 安全なリモートアクセス

こちらも SBS から引き継いだ機能で、Windows Server Essentials が提供するリモートからアクセスするための専用のWebサイトを使えば、管理者もユーザーも、社内にあるファイルやフォルダーに簡単にアクセスすることができるようになります。外出先から会社に戻らなくても仕事ができるのは、多くの社員の方々に喜んでもらえることでしょう。

4. 統合されたクラウドサービス

以前の SBS には Exchange Server が組み込まれていましたが、今やメッセージングはクラウドを活用する時代。そこは Office 365 がカバーをします。ということで、Windows Server Essentials が Office 365 と連動して動くのは言うまでもありません。データ保護で触れた Azure へのバックアップも含め、Essentials のクラウドとの統合は、皆様の想像以上でしょう。

最近、大手企業様やクラウドベンダー様向けのデータセンター系のアーキテクチャーに関する情報発信に力を入れてきましたが、もともとマイクロソフトの Windows Server をご活用いただいている中小企業の皆様にも喜んでもらえる情報として受け止めてもらえれば幸いです。

日本マイクロソフト株式会社
エバンジェリスト
高添 修<Blog