新元号検証ラボと新元号に関するセミナー開催予定のご案内

皆さま、こんにちは。 新元号対応の準備はいかがでしょうか。 新元号対応では、日付、データを扱うシステム間のデータ交換において様々な問題が生ずる可能性があります。ここでは、その一例をご紹介します。 皆様の実環境ではデータは様々な形式で共有されていると思います。代表的なデータフォーマットとして CSV、JSON、XMLなどがあると思います。これらはオブジェクトのシリアライゼーションでも頻繁に使用されているフォーマットです。そして、これらデータの多くが日付情報を含んでいます。 通信の世界における標準的な考え方として「送信は厳格に。受信は寛容に」というものがあります。送信時は厳格に規格に沿ってフォーマット、符号化し送信しなくてはならない。一方で受信の際には多少に誤りがあったとしても最大限エラー無く読み取れるようにしなくてはならないというものです。 国内では先に挙げた人が解読可能なデータで和暦を使用しているものが少なからずあります。これが新元号対応において大きな問題を生じさせます。例えばこのような場合です。 データ送信元、もしくはデータ保存元が新元号に対応していて2019年5月1日以降の日付を和暦で保存している場合 現在の多くのシステムは、未知の元号がデータに含まれている場合はエラー処理をしています。未対応の.NET Frameworkも未知の元号についてはExceptionを返します。 これは、即ち新元号対応済みのシステムと未対応システムが混在した場合に、相互運用上の問題が生じることを意味しています。この他、システムのAPIの多くが有効な日付以外の和暦についてはエラーを返すよう実装されていますが、新しい元号では平成と異なる対応が必要となるケースもあります。 新元号対応・未対応の調査・確認だけでなく、システムの更新手順についても慎重に評価し、計画を立てる必要があります。システムによっては、関係システム全ての同時更新が必要な場合も考えられます。 このような様々なシナリオ検証を支援するため、弊社では、2019 年 5 月 1 日に予定されている改元に向けたアプリケーション、サービスの新元号対応に関する検証を支援するプログラム『新元号検証ラボ』を 9 月 18 日より開始しております。新元号対応では、特に相互運用における様々な課題が明らかになっています。例えば、 本プログラムでは、「㍻」に代表される合字への対応をはじめ、通常の環境では難しい、フォント、日付変換、IME 辞書などの新元号の検証を行うための専用の環境をご用意しています。 また、本プログラムでは、新元号対応に関する技術説明、および『新元号検証ラボ』検証期間中の技術サポートを無償でご提供いたします。技術サポートには、Windowsが提供するAPI、.NET Frameworkなどのソフトウェア開発上の実装上のQA、および技術対応を行います。 是非この機会に「新元号検証ラボ」をご利用いただき、新元号への対応準備にお役立ていただけますと幸いです。 「新元号検証ラボ」の詳細なご案内および利用申込につきましては、弊社担当営業にご相談ください。 また、新元号に関するセミナーの開催を以下のとおり予定しています。定員を増やし、お申し込みサイトへのリンクを追加致しました。リンク先のサイトから、皆様のお申込みをお待ちしております。 日時:11月28日13:30(13:00開場) 場所:東京ステーションカンファレンス(東京駅) 定員:200名 1. 新元号をとりまく最新状況アップデートとマイクロソフト製品対応方針 2. マイクロソフトにおける検証とそのステータス共有(概要レベル) 3. 新元号対応とシステム更新。相互運用の問題と細心の注意が求められる展開、その手順 4. .NET Framework、Win32などにおける実装上の注意点 5. QA お申込み: 新元号対応で求められる開発、展開と運用における対応


Windows 10 Version 1803 における新元号の仮定義の削除について

* English follows after Japanese. 皆さまこんにちは。Windows プラットフォーム サポートの鈴木です。 現在最新の Windows 10 Version 1803 (Windows 10 April 2018 Update) は、レジストリ上に新元号の仮定義を含んだ状態で出荷されていることを本 Blog 4 月の記事でもお伝えしてまいりました。 その後、個別に本レジストリ値の追加や削除を実施されたいというフィードバックを頂戴し、手順や .reg ファイルのご紹介を行ってまいりました。 アプリケーションの互換性の向上と、さらに柔軟に検証等をご実施いただくことを目的として、日本時間 9 月 21 日よりご提供を開始いたします Windows 10 Version 1803 向けの更新プログラム KB4458469 により下記スクリーン ショットにございます仮定義の削除が行われます。検証や開発等に必要な場合には、個別に追加をご検討くださいますようお願いいたします。 なお、今秋よりご提供を開始いたします予定の Windows 10 Version 1809 では、この仮定義は含まれない状態で出荷される見込みです。 新元号の公表後、弊社よりご提供いたします更新プログラム等により新元号の定義となるレジストリ値を追加いたしますため、一般のユーザー様において手動で値を追加いただく必要は通常ございません。 [HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Nls\Calendars\Japanese\Eras] 手順等の詳細は、こちらの記事をご参照ください。 — To make it easier for customers and…


弊社製品の新元号対応予定について

皆さまこんにちは。Windows プラットフォーム サポートの鈴木です。 弊社では現在、新元号に対応する製品やそのバージョンおよび、その詳細な内容や更新の実施方法について検討を継続しております。 本 blog の以前の記事では、6 月を目途に上記の情報を公開する予定であるとお伝えしておりましたが、現時点では引き続き詳細な検証が必要な状況と判断しており、個々の製品やバージョンでの動作や新元号への対応方法等について明確にお伝えするに至っていない状況でございます。 まずは上記深くお詫びを申し上げます。 しかしながら、各製品に対する調査、開発部門との対応方針の協議等は急ピッチで進行しております。 少々お時間をいただく見込みではありますが、開発者様向けに API レベルでのご対応ガイドラインを作成する等、引き続き情報公開を積極的に行わせていただく予定でございます。 また、先日この blog でお伝えいたしました .NET Framework でのリリースは、上記のような動きの一環でございます。 基本方針として、メインストリーム サポート フェーズおよび延長サポート フェーズにある製品に対して新元号への対応を実施する予定でございます。 影響範囲、対象が多岐に渡るため、マーケットへの影響範囲等を加味して、優先順位を付けて対応を進めていきます。 また、新元号対応時期については、新元号発表後に遅滞なく完了できるよう準備を進めています。ご了承ください。 なお、新元号に対応する製品、バージョンにつきましても、その対応内容等によっては 2019 年 5 月 1 日 時点で対応が完了しないものが存在する可能性がございます。 弊社製品で予定しております具体的な対応内容は 新元号への対応についてのアップデート 記事にて以前よりお伝えしておりますが、 例えば “合字への対応” や “正規化” への対応については、新元号が公表されて以降に開始する必要があるためです。 弊社では可能な限り前倒しでの対応を進めますが、具体的な時期については引き続き本 blog 等で随時お伝えしてまいります。 なお、SQL Server 製品につきましては、製品サポート チームでの調査結果を公開済みとなっております。併せて下記 Blog もご参照いただけますと幸いです。 元号/和暦 の変更に伴う影響について (SQL Server, Azure…


新元号プレースホルダーのレジストリを個別に削除、追加する方法について

皆様こんにちは。 4 月にリリースされた Windows 10 April 2018 Update では、新しい元号のためのプレースホルダーとしてレジストリの値が追加されており、本ブログの4 月の記事でもご紹介しておりました。 本レジストリについては、削除、追加を個別に行われたいというフィードバックもいただいており、今回は同レジストリの削除、追加を簡単に行うための .reg ファイルをご紹介します。 なお、レジストリの変更を伴う操作であるため、対象のコンピューターに対する管理者権限が必要となります。 また、レジストリの誤った変更はシステム全般にわたる重大な問題を引き起こす可能性もありますので、ご利用に際してはお客様の責任のもと、十分ご注意くださいますようお願いします。   削除する方法 1. 以下の “delete_new_jpera.zip” をダウンロードして、右クリック メニュー [すべて展開] を選択してファイルを展開します。 delete_new_jpera 2. 展開された “delete_new_jpera.reg” をダブル クリックして実行します。 3. ユーザー アカウント制御のダイアログならびに、レジストリ変更に関する警告ダイアログが表示される場合は、それぞれ [はい] を選択して実行してください。   追加する方法 1. 以下の “add_new_jpera_placeholder.zip” をダウンロードしてダブルクリックして実行します。 add_new_jpera_placeholder 2. 展開された “add_new_jpera_placeholder.reg” をダブル クリックして実行します。 3. ユーザー アカウント制御のダイアログならびに、レジストリ変更に関する警告ダイアログが表示される場合は、それぞれ [はい] を選択して実行してください。   確認方法 作成した…


.NET Framework の新元号対応予定について

皆様、こんにちは。 今回は、.NET Framework の新元号対応に関わる変更について、変更の内容とリリース予定についてご案内します。   変更内容 現在、マイクロソフトでは .NET Framework のクラス ライブラリの新元号対応に関して以下の 2 点の変更を予定しています。 変更 1. 各元号における最終年を超えた和暦表現の文字列 (平成 32 年、昭和 65 年など) を日付型オブジェクトに変換する際の緩和措置 変更 2. .NET Framework 3.5 においても、和暦計算時に元号情報のレジストリを参照するような変更   それぞれの詳細について、以下にご案内します。     変更 1. について .NET Framework では、System.DateTime.Parse メソッドや VisualBasic の CDate 関数など、和暦表現の文字列を DateTime などの日付関連のオブジェクトに変換する処理において、”昭和65年1月1日” のような各元号の最終年を超える日付に対しては、System.FormatException やSystem.InvalidCastException といった例外をスローする動作となっていました。 今回、元号のレジストリが追加されたことによって .NET Framework でも平成は 31 年が最終年であると認識するようになりますが、これにより、レジストリが追加される前までは問題なく処理されていた “平成32年1月1日”…


新元号への対応に向けた検証とテスト ケースについて

皆さまこんにちは。弊社サポート部門では、来年 5 月に控えた改元に向け、さまざまなお客様からお問い合わせを頂戴することが増えてまいりました。 現時点では、改元に対する Microsoft の対応方針、それに基づいた Windows API や OS に含まれるコンポーネント、影響を受ける製品群一覧や改元の対応対象製品等についてお伝えすることは難しい状況でございます。 しかしながら、弊社では、以前の投稿でもお伝えしております通り、弊社製品の対応方針や具体的に対応を行う製品の検討等を急ピッチで進めております。情報の公開まで今しばらくお待ちくださいますようお願い致します。 また、去る 4 月 20 日には、弊社オフィスへパートナー様にお越しいただき改元に向けた説明会を開催させていただきました。大変ご好評をいただきましたため、今後の追加開催を検討しております。こちらは別途ご案内をさせていただきます。 なお、上述の情報公開を待たずとも、ユーザー様、開発者様におかれましては、今すぐにでも、改元の影響を受ける可能性のあるシステムやアプリケーションの棚卸しを開始していただくことが可能です。 今回は、改元の影響を受ける可能性のあるシステムやアプリケーションの棚卸しをご実施いただく際、一般的にまずご確認をいただきたいテスト項目についてお伝えいたします。 大きく分けて、検証を行うべき項目としては下記の 2 点がございます。 ・ 日付関連 ・ フォント (合字) 関連 上記を踏まえ、アプリケーションごとの主なチェック項目としては下記のようなものが挙げられます。 ・ 日付関連   - 日付の表記を和暦に設定できる、または Windows OS の表示形式設定を参照し、和暦が設定されている場合にはアプリケーション上も和暦表記になる   - 和暦を選択できる機能がある   - カレンダーやスケジュール機能がある   - 祝日や六曜といった表記がある   - 日付を挿入できる (当日の日付、カレンダーから選択等)   - 日付で並べ替え、フィルターができる   - レポート、グラフ機能がある   - 西暦 ⇔ 和暦変換ができる   - 他システムや他アプリケーションと和暦でデータ交換を行っている…


Windows 10 機能更新プログラム (2018 Spring Release) における元号のレジストリ更新について

皆様こんにちは。 今春リリース予定の Windows 10 の機能更新プログラムでは、新しい元号となる 2019 年 5 月に先立ち、各元号の期間を保持しているレジストリが更新される予定です。新しい元号の名称はまだ公表されていませんので、レジストリにはプレースホルダーとして仮の名称が設定された形となります。 レジストリの更新は、新元号が追加されることに伴う問題をより早い段階で発見し、来る 2019 年 5 月に問題が発生することを未然に防ぐことを目的にリリースされます。Windows 10 Insider Preview での先行公開を経て、既存のアプリケーションやシステムへの影響も検討した上で、このタイミングでリリースされることが決定されました。   更新されるレジストリの設定は以下のとおりです。   [HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Nls\Calendars\Japanese\Eras] “1868 01 01″=”明治_明_Meiji_M” “1912 07 30″=”大正_大_Taisho_T” “1926 12 25″=”昭和_昭_Showa_S” “1989 01 08″=”平成_平_Heisei_H” “2019 05 01″=”??_?_??????_?”     レジストリが更新されることで想定されるコントロールや API への影響は、次のようなものが考えられます。   2019 年 5 月以降の日付を表す和暦の文字列がプレースホルダーに置き換わる可能性があります。例えば、”2020/10/10″ は “??2年10月10日” になります。カレンダー コントロールや、.NET Framework 4 以降はこの変更の影響を受けます。 2019…


新元号への対応についてのアップデート

皆さまこんにちは。新元号への対応についてのアップデートをお伝えいたします。 新元号の発表時期等についてメディアでも取り上げられる機会が増え、皆さまから頂戴するお問い合わせも徐々に増えてまいりました。 私たちでは、政府とも連携を行いながら準備を進めており、引き続き新しい情報がございましたらこの Blog でお伝えしていく予定です。 ● 新元号への対応レベルにつきまして 弊社製品の新元号への対応レベルとしては、大きく下記の 3 点があります。個々の製品やサービス、バージョンによって必要な対応レベルが異なるため、弊社ではどのような対応が必要か精査を急ピッチで実施しています。 – 日付フォーマットの変換 “日付フォーマットの変換” とは、主に西暦 ⇔ 和暦の変換処理を指します。 西暦 2019 年 5 月 1 日以降の日付は平成ではなく、新しい和暦に変換される必要があります。 Win32 や ATL / COM、.NET Framework に含まれる API、オブジェクトやメソッドによる日付フォーマットの変換が主となります。 この対応は 2019 年 4 月末までに完了できればよいというものではなく、新元号での変換が業務で必要となるまでに完了しなければならない点に注意してください。 – 合字への対応 “合字” は耳慣れない言葉ですが、「㍿」や「℡」のように 2 つ以上の文字を 1 文字で表現する記号を指します。 明治以降の元号は、Unicode 上に以下のような合字が存在しています。 ㍻ (U+337B) ㍼ (U+337C) ㍽ (U+337D) ㍾ (U+337E) 弊社によるこれまでの調査では、和暦の表示等に合字を使用しているケースが相当数存在し、このようなシステムでは新元号に対しても同様に合字への対応が必要と考えられます。…


文字情報基盤国際標準化シンポジウム

皆様こんにちは。2017 年 12 月 1 日 (金) 13:30 より、TKP 赤坂駅カンファレンス センターにて、テーマ『激変する文字コードの世界。とりのこされないために』と題して、『文字情報基盤国際標準化シンポジウム』が開催されます。主催は、文字情報技術促進協議会 (CITPC)、後援は経済産業省、情報処理推進機構 (IPA) です。弊社より、文字情報技術促進協議会 事務局長 / 導入支援部会長 田丸 健三郎氏が登壇します。 新元号の話が直接言及される予定はございませんが、Unicode IVS/IVDなど最新のUnicodeの状況が網羅されますので、改元の対応を検討する際に重要な基礎知識が得られる講演内容となっております。また、人名、地名などを扱うシステムを開発するパートナー、企業、ユーザーには非常に役立つシンポジウムです。 参加費用は無料です。詳細、参加申し込みはこちら http://www.citpc.jp/seminars.html のサイトからになります。


新元号 改元の対応のプロセス

皆様こんにちは。前回の記事では新元号対応のために必要な検討事項、対応項目や課題などを発信していくことをお伝えしました。技術的な観点で文字コード、フォント、符号位置、照合順序などの説明や理解は欠かせないテーマですが、この blog をご覧になっている皆様が、まず知りたいことは ・Microsoft の各製品、バージョンの新元号対応の予定 ・新元号対応の対象製品、バージョンが決定するのはいつか ・対応はどのような方法で成されるのか といった具体的なマイルストーンではないでしょうか。 日本マイクロソフト株式会社としても、その情報なくしては取るべき対策や意思決定ができない、という点は重々理解しており、日本政府、文字の専門家、国際標準化団体などと協業し対応に当たっていますが、IT において改元は極めて複雑な、非常に多くの検討事項、作業が必要なものになります。 多くの方が誤解しているのですが、Era Handling for the Japanese Calendar https://msdn.microsoft.com/en-us/library/windows/desktop/ee923790.aspx) に公開されているようにレジストリ対応すれば大丈夫、といった単純な話ではありません。その一例としまして、元号には 1 文字表示 (合字) が存在します。「明治」「㍾」「大正」「㍽」「昭和」「㍼」「平成」「㍻」といった具合です。この対応が必要になってくるのです。歴史的背景や技術的な詳細については後日 blog で説明しますが、まずは改元に際して発生する作業、プロセスを紹介します。 1. 新元号が確定 2. 新元号のグリフ (合字) 3. 符号位置の確定 4. 照合順序の更新 5. ICU (International Component for Unicode) の更新 6. グリフの作成 7. フォントの更新 8. アプリケーション、ツールの更新 ※ 2. ~ 5. は、標準化などの国内、国際団体、フォーラムなどによる作業 弊社におきまして、新元号の元号が確定せずとも進められる作業は並行して進めていますが、上述の通り、弊社内だけで完結する対応ではありません。そのため、いつまでにというスケジュール/マイルストーンを共有できる状態になるまでにはまだ時間が必要です。また、対象製品として Windows、Windows Server、Office、SharePoint などの製品群がすぐに浮かびますが、NLS API、COM、.NET Framework などについても検討対象となります。現時点におきましてどのバージョンまでが対象となるかは明言できませんが、市場動向、お客様からのご要望や影響度を加味して検討します。 引き続き、ブログ、セミナーなどを通じてより具体的な情報の発信を進めてまいります。