Azure Site Recovery (ASR) でフェールオーバーを行った際に、指定していないサブネットが選択されてしまう

【2018/09/25 追記】本不具合の修正が完了したことを確認致しました。

 

こんにちは、Azure サポート チームの湯下です。

今回は、Azure Site Recovery (ASR) でフェールオーバーを行った際に、指定していないサブネットが選択される不具合とその対処方法をご案内致します。

 

■ 発生シナリオ

本事象は、下記構成の場合に発生します。

・ソース環境がオンプレミス (Hyper-V、VMware、物理サーバー) 、ターゲット環境が Azure である

・ターゲットの仮想ネットワーク (VNet) にサブネットが複数構成されている

(例) VNet「target-vnet」(10.0.0.0/26) にサブネット「FE」(10.0.0.0/26) と「BE」(10.0.0.64/26) が存在する

・Azure ポータルから「レプリケーションを有効にする」ウィザードを実行し、先頭サブネット (上記例では FE) を選択する

 

■ 発生事象

・Azure ポータルから「レプリケーションを有効にする」ウィザードを実行した際に、先頭サブネット (上記例では FE) を選択しているにも関わらず、後続サブネット (上記例では BE) が選択されてしまう

  

 

この設定状況でフェールオーバーを行うと、「FE」サブネットではなく「BE」サブネットに VM がプロビジョニングされます。

なお、現在のターゲット サブネットの設定は、以下の手順で確認出来ます。

 

(1) Azure ポータルにサインインします。

(2)「すべてのサービス」から、「Recovery Services コンテナー」をクリックします。

(3) 対象の Recovery Services コンテナーを選択し、「レプリケートされたアイテム」をクリックします。

(4) 一覧から、対象のサーバーを選択し、「コンピューティングとネットワーク」をクリックします。

(5)「ネットワーク インターフェース」に表示されたネットワーク インターフェースの「ターゲット サブネット」を確認します。

 

■ 対処方法

以下の手順で、フェールオーバー時に利用するターゲット サブネットを変更し、保存します。

 

(1) Azure ポータルにサインインします。

(2)「すべてのサービス」から、「Recovery Services コンテナー」をクリックします。

(3) 対象の Recovery Services コンテナーを選択し、「レプリケートされたアイテム」をクリックします。

(4) 一覧から、対象のサーバーを選択し、「コンピューティングとネットワーク」をクリックします。

(5)「ネットワーク インターフェース」に表示されたネットワーク インターフェースをクリックします。

(6)「サブネット」行の「ターゲット」列のドロップ ダウン リストから「FE (10.0.0.0/26)」を選択し、「OK」をクリックします。

 

 

(7)「コンピューティングとネットワーク」の画面に戻るので、「保存」をクリックします。

 

 

本動作については改善項目として対応を進めておりますが、修正完了までは上記の対処方法にて手動での設定変更をお願い致します。