Microsoft サービスを利用して医療組織が仮想ヘルスアシスタントを開発・展開



写真提供:クエストダイアグノスティクス

毎年、アメリカの数千万人の成人が、定期的な血液検査から複雑な遺伝子検査や分子検査に至る広範囲の医療関連サービスを受けるためにクエストダイアグノスティクスに連絡するよう要請されています。セルフサービス方式の導入が加速している現代の医療産業では、検査前にいつ、どこへ行き、何をすればよいかなどの詳細情報は、通常、患者が自分で調べることになっています。

「患者は自らの健康管理体験を向上させる方法を本格的に学習しており、山ほどの質問を抱えています」とノースカロライナ州カリーに居を構えるクエストダイアグノスティクスのアーキテクチャ担当シニアディレクターの Jason O'Meara は言っています。「ボットを使えば直接回答が得られる場合、多くの人はウェブサイトを閲覧して質問に対する回答を探す作業をやりたがりません」と O'Meara は付け加えています。

最近、クエストダイアグノスティクスは Microsoft Healthcare Bot サービスのプレビュー版を利用してボットを構築し、展開しました。このボットは、コールセンターの受付時間中にクエストダイアグノスティクスのウェブサイトを訪れる人々が、検査の実施場所や診療の予約時間を調べたり、採血前に絶食するべきか、検査結果はいつ判明するかなどの非医学的な質問に対する回答を得ることを手助けします。ボットが質問に回答できなかった場合やユーザーが苛立った場合、ボットは、質問に回答できる担当者にユーザーを誘導し、会話の文脈も担当者に知らせます。その間、ユーザーの側で電話をかける必要はありません。

Microsoft は、Microsoft Healthcare Bot サービスが Azure Marketplace で一般公開されたと 2 月 7 日に発表しました。このクラウドサービスには、複雑な医学的質問を優先順位付けする能力などの革新的な医療インテリジェンスおよび引き継ぎ機能や症状チェッカーなどの構築済みサービスのセットが含まれています。顧客は、独自のビジネス上の問題を解決するためにボットを拡張し、カスタマイズすることができます。組み込み済みのプライバシー保護コントロールには、ボットがユーザーの好みを学習し、それに適応する能力、およびユーザーが自分に関して知っている情報をボットに尋ねて、自分のことを忘れるようボットに要求する機能が含まれています。

「ゼロからスタートする必要はありません」と Microsoft Healthcare Israel のリーダー Hadas Bitran は言っています。「このボットは症状チェッカーや病状、薬剤、処置に関する情報などの医療コンテンツ知識を持っています。医療の専門用語を理解するように訓練された言語モデルも持っています。ユーザーが病状を訴えているのか、どの医師の診察を受けるべきか尋ねているのか、薬の副作用を心配しているのかを識別することもできます」

医療用の仮想アシスタント

医療グループに参加する前にMicrosoftの仮想アシスタント Cortana の仕事に携わっていた Bitran と彼女のチームは、医療組織が自組織のブランドおよび医療産業に固有のワークフローや専門用語に特化してチューニングされた仮想アシスタントを迅速かつ効率的に構築することを可能にするツールボックスの実現可能性を見極めるために、2017 年に Healthcare Bot サービスを研究プロジェクトとして立ち上げました

「私たちは次のことを自問していました。医療産業の顧客にとって最大の問題点は何か。どうすればセルフサービス方式で医療サービスを利用するユーザーを最も効果的に支援できるか。顧客にとって最も関心の高い使用事例はどのようなものか」と Bitran は語っています。

プロジェクトのプライベートプレビュー段階中にサービスを利用した顧客である Premera Blue Cross は、消費者が請求の状況を簡単に調べたり、健康保険会社である同社から得られる便益とサービスに関する質問への回答を見出すことを手助けするために Premera Scout というボットを構築し、展開しました。

「消費者はコールセンターに電話する必要がなくなり、待ち行列で待たされることもなくなりました」と Bitran は言っています。そして、現在、Premera Blue Cross の顧客サービス従業員には、複雑な要求への対応に集中するための時間的余裕がたっぷりあると Bitran は付け加えています。

コンプライアンスに準拠した医療アシスタントの構築

Microsoft の研究開発チームは、医療産業向けのあらゆるボットサービスが、HIPAA と呼ばれる医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律および一般データ保護規則、つまり GDPR などの規制に対するユーザーのコンプライアンスをサポートするために、プライバシー保護のコントロールとツールが組み込まれたセキュアなクラウドプラットフォームを利用する必要があることも知っていました。

コンプライアンスのサポートは、情報の探索と発見を行う消費者が頼りにするインターフェイスとして会話型 AI を展開している企業の大きなトレンドに医療産業が後れを取らないようにすることを手助けします。たとえば、クエストダイアグノスティクスは、同社が実施したユーザー体験アンケート調査で、クライアントのおよそ 50 パーセントが検索ボックスやウェブサイト上の「よくある質問」機能よりチャットボットとのやり取りを好むことを発見しました。

Microsoft Healthcare Bot サービスを利用すれば、タイムリーな情報を提供するボットに対する要求を医療産業の組織が満たせるため、医療専門家は雑事から解放され、患者の治療と診療に専念できると Bitran は言っています。

「仮想アシスタントが医療専門家を置き換えることは絶対にありません」と Bitran は言っており、Microsoft Healthcare Bot サービスで構築されたボットが診断を下したり治療を施したりすることはないと付け加えています。「ボットはそのために構築されたわけではありません。そうではなく、仮想アシスタントの目的は、医療システムの負荷の軽減を支援し、医療専門家が自分の時間を最適化することを手助けすることです」

 

[原文] Microsoft service helps healthcare organizations develop and deploy virtual health assistants

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