【仮想】Hyper-V Serverを使ったこんな環境を作りたい(4)

それでは Step (4) です。今度は 管理用PC と Hyper-V Server 両方での作業です。


(04) Workgroup環境間での Hyper-V リモート管理設定(HVRemote)

・入手
まずは HVRemote ツールを入手する必要があります。

Hyper-V Remote Management Configuration Utility
https://code.msdn.microsoft.com/HVRemote/Release/ProjectReleases.aspx?ReleaseId=3084

HVRemote.wsf をダウンロードします。

Tips

徹底的に解明したい人はこの wsf ファイルをテキストエディターで熟読ください。VBScript で書かれた処理になっているのでソースを読むことができます。下記の手順は HVRemote Documentation 内の Quick start に書かれています。

・今後の手順のために共通ユーザーを作る

管理用 PC にも ユーザー名:hyperv を作成しておいてください。
実際の仮想環境の操作をする時はこのユーザーでログオンして実行する想定です。

・Hyper-V Server に HVRemote.wsf をコピー

さて、Hyper-V Server 側にもこのスクリプトが必要なんですが、当然 Hyper-V Server はコマンドのみの UI です。管理用 PC 側でダウンロードして Hyper-V Server にコピーしましょう。方法は色々ありますが、こんなのはどうでしょうか?

管理用PC上で、
共有を作成する
共有フォルダにダウンロードした HVRemote.wsf をコピー
Hyper-V Server 上で、
net use x: \\管理用PC名\共有名 を実行する(ユーザー:hyperv/パスワード:指定のもの)
md c:\tool を実行する
cd \tool を実行する
x:
copy HVRemote.wsf c:\tool

これで C:\tool に HVRemote.wsf をコピーできます。

・Hyper-V Server 側で必要な処理

管理者実行したコマンドプロンプトを開きます。
hvremote.wsf をダウンロードしたフォルダまで chdir/cd する。
下記を実行します。

cscript.exe hvremote.wsf /add:hyperv

想定:Step(2) で hyperv というアカウントを作っていること。違うアカウントにした場合は /add: 以降を置き換えてください。

・管理 PC 側で実行する処理

管理者実行したコマンドプロンプトを開きます。
hvremote.wsf をダウンロードしたフォルダまで chdir/cd する。

Microsoft 管理コンソール(MMC)用ファイアウォール例外の追加を行うため、下記を実行します。

cscript.exe hvremote.wsf /mmc:enable

想定:管理PCが Windows Vista あるいは Windows 7 であること。Server OS の場合は不要。

匿名 DCOM アクセスを許可するために、下記を実行します。

cscript.exe hvremote.wsf /anondcom:grant

・両 PC の再起動

上記を有効にするために両方の PC を再起動してください。
shutdown /r /t 0 を実行すると簡単です。

・接続設定の検証

管理用PC上では
cscript hvremote.wsf /show /target:Step(2)で決めたコンピューター名

Hyper-V Server上では
cscript hvremote.wsf /show /target:管理用PC名

・実際に Hyper-V 管理ツールで接続する

初めて接続する場合、もちろん Hyper-V Server 上には Guest OS は存在しないので何も一覧に表示されませんが、正常に接続できるようにこの時点でなっているはずです。

以上でこの Step(4) は完了です。