日本企業ならではの Yammer (社内 SNS) 運用事例

マイクロソフトとしての正式な事例は現在作成中ですが、一足先に、日経 ITpro にて、NTT ラーニングシステムズ様の Yammer 運用事例が紹介されました。 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20131016/511505/ 「やまーちゃん」というオリジナルのゆるキャラが、炎上を抑えに行ったり、会話を盛り上げに行ったりするそうです。個人より組織の顔で仕事することが多い日本企業文化では、社内での特定の立場に依存しない(というか人ですらない)、こういうキャラがコミュニティ マネージャーであってもいいのかもしれません。いろしろ示唆に富んだ事例ですので、来月中ごろ正式公開されましたらぜひご覧ください。      


エンタープライズ ソーシャルに対するマイクロソフトのビジョン

ソーシャル メディアが最近騒がれていますが、ソーシャルについては真新しいものではありません。ソーシャルは自然的・人間的な社会環境であり、常に私たちの仕事や生活およびビジネスの進め方の一部になっています。新しくなったのは、テクノロジによってどんな場所にいても、人は人とつながりあって協働できるようになり、しかも、人類の歴史の中でこれまでにない規模で進んでいるということです。 ソーシャル テクノロジはビジネスの視点からは比較的新しい領域かもしれませんが、大半の人にとっては日常生活の中に一般的に既に浸透しています。こうした人の中には従業員、パートナー、および顧客が含まれています。Facebook、Twitter、LinkedIn などのサービスを通して、興味のあることを簡単に共有することに慣れ、友人やご近所の人、および有名な人と連絡を取り合うことができます。話す内容も多岐にわたり、ディスカッションに貢献することができ、各自の貢献が尊重されることを期待しています。 このようなソーシャル テクノロジの幅広い採用と強力な消費者の新たな出現は、仕事の進め方における変化を促進する大きな変化の一部です。    >> 続きはこちらでご覧いただけます


エンタープライズ ソーシャル コラボレーション発展モデル

09.06.2013 Mark Ashbrook   Microsoft とアリゾナ大学の Eller MBA プログラムでは、ソーシャル コラボレーションの 6 段階とその誘発要因、障害、および影響の概要を示したソーシャル コラボレーション発展モデルを共同開発しました。このモデルで特定した 6 つのフェーズは、ソーシャル コラボレーションの範例で組織の現状を確認するために使用できる発展段階を示しています。ホワイトペーパーでは、意図した目標段階に進むために必要な前提条件と、克服の必要がある障害、およびこのような変革の影響について説明しています。さらに、組織の部門レベルでソーシャル コラボレーションを適用する方法についても概要を示しています。                                                                         ダイナミック 基本 標準化…


日本マイクロソフト社員のワークスタイルビデオ公開

在宅勤務やテレワークに代表されるように、社会情勢の変化に伴って「働き方の改変」や「ワークスタイル変革」などワーキングスタイルに関係するキーワードが日々取り上げられています。一般的な言葉になりつつある「ワークスタイル」ですが、簡単に聞こえるこの言葉も社内外の多くの方とお話するだけでも人によって捉え方も様々の様です。先日公開された「日本マイクロソフト社員のワークスタイルビデオ」をその形の一例として見ていただきながら、ビデオだけではわからないマイクロソフトの考える背景や取り組みを含め、ワークスタイル変革に重要となるポイントをご紹介したいと思います。   マイクロソフトの「ワークスタイルビデオ」 “マイクロソフトのワークスタイルで新しい毎日を。“ という言葉でスタートするビデオは、日本マイクロソフト社内で役割の違う4人それぞれが日々実際に行っている働き方を紹介しながら、自社製品を自身の「ワークスタイル」にどう結び付け仕事をし、どの様に感じているかを「自分の言葉で」語ってもらっています。出演者にとっては大変難しい課題だったと思いますが、台本も事前の刷り込み・仕込みも行わず、言わば突然のインタビューに対応してもらうことによって、それぞれが感じる自然な言葉がちりばめられていると思います。 各出演者のキーとなるメッセージ、またあまり画面には見えてこないマイクロソフト製品の活用ポイントは次の項で触れますので、まずは公開済みの完全版をご覧ください。 また、それぞれの出演者シナリオ毎に切り出したショート版も公開致しましたので、必要に応じてご参照いただければと思います。 エグゼクティブ 編 営業編 マーケティング編 エンジニア編   各出演者の「ワークスタイル」のポイントと製品 完全版をご覧いただき、いかがでしたでしょうか?インタビュー対象となった出演者の立場・役割に応じ違った視点、考え、またこの「ワークスタイル」に感じている価値がそれぞれあったかと思います。また、当然と言えば当然ですが、日本マイクロソフト社内ではこの「ワークスタイル」を支えるための ICTツールとして自社製品・サービスをフルに活用し日々仕事を行っております。以下、簡単にそれぞれが話した内容のポイント、またマイクロソフトのソリューションがどの様に使われていたかをまとめたいと思います。 ■ Executive の視点(弊社代表執行役社長:樋口奉行) ポイント:経営はスピードが命 ・経営で競争力をいかに高めるかは重大な関心事。  そのためにはコミュニケーションをいかに活性化し、スピードアップするかがカギとなる。 ・関係者のあらゆる情報が提示され、適切なコミュニケーション手段を選ぶツールを活用することで、  フォーマルなコミュニケーションコストが下がっていく。  また、こうした仕組みで人と人との距離がぐっと近くなり、機動力がアップする。 ・以上のメリットと同時に、「テレワーク」などに代表される「働き方」の多様性、災害発生時における BCP 対策  などでも使える堅牢な基盤となる。 マイクロソフト製品の活用シーン ・0:37~ Lync 社員の「今」だけでなく、その他あらゆる情報が集まって提示されるため、「行先掲示板」の様に活用できる。 また、そのまま適切な手段を選択しコンタクトを実施している。 ・1:10~ Surface RT + Lync どこにいても、こうしたモバイル環境からでも連絡を取りたい相手がいるとわかったらすぐに状況を確認、連絡を開始できる。 (Lyncのモバイルクライアントである Lync Mobile は iOS/Android 版もリリースされております)   ■ Sales(ソリューション担当:三森夏美)の視点 ポイント:日々の活動に「自信」を与えてくれる ・新人のため、稀にお客様へ情報を提示する際に不安なことがあるが、先輩社員や技術者などにレビューしてもらったり、  クラウドを活用して直前までコメントをもらえる事で安心して提案ができる。 ・伝えたい事が山ほどあって自分の作った資料がわかりにくくなっても、最新の Office の機能を活用することでわかり易く  伝える事が出来るきっかけとなっている。 ・(ビデオではイメージのみでしたが)OneNoteを相棒としてフル活用し、議事録や次回につながるメモなどを共有している。 ・以上を踏まえた結果として、お客様の前に出るときは自信を持って話す事ができる。…


Yammer とマイクロソフト エンタープライズ ソーシャルのロードマップ

2012 年 6 月にマイクロソフトが Yammer を買収して以来この 1 年間、エンタープライズ ソーシャルを取り巻く環境は確実に進化してきました。マイクロソフトは既に、2012 年 12 月より提供を開始した SharePoint 2013 に同様のソーシャル テクノロジーを搭載しており、早期導入ユーザー様のほとんどが、これらの新しいテクノロジーの導入を開始または計画されていることからも、お客様の関心が高まっていたことは明らかです。さらにマイクロソフトによる Yammer の買収によって、より多くのお客様の目に触れることになり、エンタープライズ ソーシャルへの期待はさらに高まってきたと感じています。今回は皆様に、この Yammer を中心として、マイクロソフトのエンタープライズ ソーシャルに対する取り組みをご紹介したいと思います。   Yammer とは? Yammer はシリコンバレーで創業した非常に若いベンチャー企業です。コンシューマー領域で爆発的に普及している Twitter や Facebook といった SNS 機能を企業や組織内に持ち込み、あたらしいコミュニケーション手段を提供するためのクラウド サービスを提供しています。歴史は古くはありませんが、すでに 全世界で 800 万人以上のユーザーが利用 する、エンタープライズ ソーシャル市場のデファクト スタンダードに成長しました。気軽な投稿、「いいね」 をはじめとする気軽な返信、ドキュメントやビデオなどのマルチメディア コンテンツの活用、グループによる範囲を絞った深いコミュニケーション、グループをまたいだ共有、といった、コンシューマー領域で使い慣れた SNS 機能をひととおり搭載しており、すぐに使い始めることができます。エンタープライズ ソーシャル ツールはすでにいくつかのベンダーから提供されていますが、Yammer は以下のような 3 つの特徴を持っています。 特徴① メールアドレスで認証するため、非常に簡単に利用開始できます。同一ドメインのメール アドレスを持つユーザーは、自分の会社や組織のネットワークに自由に参加できます。逆に、同一ドメインに所属しないユーザーは、そのネットワークに入ることができません。このため、安全な環境で安心してビジネス コミュニケーションを行うことができます。 特徴② ネットワーク内部に 「グループ」…


Yammer と SharePoint: エンタープライズ ソーシャルに関するロードマップの最新情報

(この記事は、2013 年 3 月 19 日に SharePoint Blog に掲載された記事の翻訳です)   この記事は Microsoft Office Division の Senior Director、Jared Spataroによるものです。Jared は SharePoint ビジネスを統括しており、Yammer との統合において、Adam Pisoni や David Sacks と一緒に行っています。   昨年 11 月の SharePoint Conference で、エンタープライズソーシャルについてのロードマップを明らかにし、Yammer との統合についての 3 つのステップ「基本的な統合」「より深い統合」「統合されたエクスペリエンス」についてお知らせしました。(より詳しくは、SharePoint Conference の直後に公開された記事「Putting Social to Work (英語)」をご参照ください。)  Convergence 2013 にて、ロードマップに関するアップデートを行いました。この記事では、より詳細をより広く共有したいと思います。   Yammer と Office 365: 発表当日の Office 基調講演の中で、Yammer と Dynamics CRM (顧客管理) の統合デモを行いました。このサービス更新は 2 月に公開され、ソーシャルと…


次期 Lync のご紹介 

今回は、他の Office ファミリーと共に先日 RTM の情報も発表され、現在評価版も公開中の新しい Lync についてご紹介します。ご存知の方も多いかと思いますが、 Lync はマイクロソフトのプロダクティビティプラットフォームの中でも企業で発生するすべてのコミュニケーションを担う製品です。  一つ前のバージョンである Lync 2010 は 2010年 12月にリリースされており、マイクロソフトのプロダクティビティ製品群の中でも比較的新しい製品と認識されている方も多いかと思いますが、実はコミュニケーション製品としては Office Communication Server 2007/ 2007 R2、以前は  Live Communication Server 2005 と今回リリースされる予定の Lync 2013 で 4世代目となります。また、更にそれ以前は Windows Server 内の Real Time Communication 技術として Microsoft が継続して投資を続け、成熟・進化したテクノロジーになります。 プレゼンスとチャット、オンライン会議(Lync 会議)に加え、企業の内外線の電話インフラをも統合するエンタープライズボイス(VoIP 外線通話)機能を備え、いつでも、誰とでも、どこからでも利用可能で、人と人とのコミュニケーションを強化する Lync の新しいバージョンの進化のポイントについてまとめました。   ポイント 1 : 選択肢も広がり、更に使い易く進化した統合クライアント 在宅勤務やフリーアドレスに代表されるように、企業ユーザーが働く環境は今、時代と共に急激に変化、進化しユーザーのニーズも多様化しています。それに伴いデバイスも多様化し、従来の PC のみならずタブレットやスマートフォンなど働く場所やシーンに合わせて、複数のデバイスを選択して利用しているかと思います。 コミュニケーションの基盤である Lync も、こうした背景を踏まえ以下の様な各デバイス、使い方に最適化されたクライアントを複数用意し、提供致します。   ■…


次期SharePointのご紹介

今回は、現在プレビュー版を公開中 の、新しい SharePoint のご紹介になります。非常に幅広く豊富な機能を搭載していますので、記事のボリュームも大きくなってしまいますが、ご容赦ください。 SharePoint は初代 SharePoint Portal Server 2001 から数えて 5 代目がこれからリリースされようとしていますが、企業内情報ポータルや文書管理、検索といった、テキスト コンテンツの管理活用だけでなく、データやビジネス プロセス、人の頭の中の知識さえスピーディかつ的確に共有できる、ビジネス プラットフォームへと進化を続けてきました。 間もなく登場する SharePoint 2013 では、マルチデバイスやクラウド、ソーシャルといった、新しいワークスタイルをもたらすテクノロジーの変化にも対応し、ユーザーの皆様に大きなビジネス価値をもたらします。ではここからはまず、SharePoint 2013 の進化のポイントについてまとめてみます。 ユーザー エクスペリエンスの改善 スマートフォンやスレートといった新しいデバイスが普及するにつれ、情報を扱うタイミングや目的にも変化が起きています。スマートフォンによって、移動中や会話中でも、確実に必要最低限のコミュニケーションや情報入手が可能になりました。スレートにより、デスクなどキーボードが使えない環境での情報操作も可能になりました。これらにより新しく追加された情報活用シーンは、ワークスタイル全体の在り方に影響を及ぼします。 情報活用ワークスペースである SharePoint も、これらのシーンごとに最適なインターフェースを提供する必要があります。スマートフォンやスレートでは、リッチで緻密なコンテンツを作成するのに必要なデスクトップPCとキーボード、マウス ベースのインターフェースとは異なり、外出先や移動中の短い時間で必要最低限レベルの情報を消費したり発信したりするのに適したインターフェースが求められます。したがってSharePoint 2013 では、できるだけ単一の画面で、スピーディな情報のやり取りが可能になるような設計を採用しています。 たとえば、新しくなったドキュメント ライブラリでは、シングルクリックまたはタップ操作だけでドキュメントのプレビューがポップ アウトすると同時に、そこに各種操作ボタンが表示されすばやくアクセスできす。この間、元の画面は背景に表示されたままで再ロードなどは発生しません。なお再ロードが発生するような画面操作でも、SharePoint 2013 は変化する部分のみを再描画しメニューなどその他の構造をそのまま利用するため、非常にすばやいレスポンスを得ることができます。さらにHTML5やjQueryに対応したインターフェースにより、リッチなデザインのままレイアウトを自動変更するなど、面積の異なるデバイスでも適切な画面表示が得られるようになります。 またたとえば、拡張された SharePoint 2013 の個人用サイトは、ユーザーごとに必要な情報にすばやく確実にアクセスするためのシングル ビューを提供するようになりました。さまざまなサイトに分散するディスカッションやドキュメントの更新情報、ソーシャル ネットワークを通じて交換される話題を集約するニュース フィードや、To Do を集約しガントチャートで表現するタスクなどが搭載されるようになり、スマートフォンなど画面サイズや操作に制限のある環境でも、必要な情報の確実な入手を可能にしています。新しく採用された SkyDrive Pro のテクノロジーにより、いつでもどこでも、自分のドキュメントに同じコンディションでアクセスし、作業を実施、継続できるようになります。 これらはごく一例にすぎません。SharePoint 2013 はこのようなインターフェースの改善により、エンドユーザーの迅速で確実な情報作業を支えます。 クラウドへの対応 ビジネス システムでのクラウドの利用は、もはや現実的な選択肢として検討されるようになりました。最新テクノロジーの展開や運用コストの削減、費用化など会計上の動機だけでなく、いつでもどこからでも社内の情報にアクセスできるようにする方法として、インターネットを経由してアクセスできるクラウドが注目を集めています。SharePoint 2013 ではこのようなクラウド化への展望に対応できるプラットフォーム機能を提供します。…


埋もれた知識を掘り起こす仕組み作り

破壊的変化に勝ち残るための組織力 前回ご紹介の通り、情報流通量の増大とともに情報の「選別」が大きな課題になりました。ここ数年にわたる BI や企業内検索へのニーズの高まりはそのことを裏付けています。しかし、これらの技術はあくまで「適切に管理された情報」を活用するものであり、そうではない情報は見つけることすら困難です。たとえば、インターネット上のコンテンツとは異なり、企業内情報の多くは、検索されることを前提に作られていません。それでも全社通達資料など、正式な担当者が公式に作成した情報は、企業ポータルのトップ ページや決められた場所に置かれるため、それら付随する情報によりヒット率は高まります。しかし、どんなに有益なものであっても、営業マンが担当顧客向けに提案書をカスタマイズする過程で作成した分析資料といった中間的な情報が日の目を見ることはありません。しかし、そのような情報にこそ事態を打開する重要なヒントが隠されています。 一口に情報といっても、さまざまな種類があります。ここでは以下の 4 つに分類してみました。     詳細は省きますが、「データ」は数値や文字などの符号でだれが見ても同じ、つまり客観的な「事実」です。「文書」は人から人に伝達するための言葉、つまり伝達者の「意思」を運ぶメディアです。「知識」は単なる記憶ではなく、その人の経験を元に、情報にストーリーを持たせたもの、つまり情報の「解釈」です。「知恵」は情報や知識を脳の回路に通して生み出される新しい「アイデア」です。データと文書は共有可能ですが、知識と知恵は共有できず、この 2 者間には非常に高い壁があります。また後者になるほどそれを使う「文脈」次第でその価値が変わります。よって、情報プラットフォームの設計においては、データや文書が、どのように知識や知恵に変わり、価値を生み出していくのかを理解する必要があります。   ナレッジ マネジメントの失敗事例からの教訓 国内でも何年か前にナレッジ マネジメント (KM) がブームになりました。ご存知のとおり、KM は人の頭の中の「暗黙知」を共有可能な「形式知」に変化させ、それを「場」に持ち寄って各個人の暗黙知へと再び「内面化」させることで知識を高めるプロセスです。前述の 4 分類で言い直せば、知識を文書に変換、対面で共有することで文脈も含めて理解し、正しい知識から適切な知恵を生み出すことを狙っています。この頃、KM の名の元に多くの文書管理システムやグループウェアなどが導入され、多くの失敗事例を生み出しました。 多くの日本企業では、営業や開発といった縦割りの「機能別組織」による統制が強い傾向にあります。これと対極にあるのは米国企業などで多く見られる「プロジェクト型組織」で、活動単位、つまり横方向の連携が強調されます。機能別組織の場合、同じ組織内の従業員はたいてい似たような経験を積み、そこで得た知識は、組織文化や習慣という形で、暗黙のまま組織に蓄積、受け継がれます。したがって、ここでは知識の形式化は必要とされません。他部門との協業はいったん組織の上層部を通過して合意されるため、情報伝達にロスが発生するものの、近しい立場の人の間での対話という基本モデルは崩れません。一方プロジェクト型組織の場合、活動単位で各部門から代表者が集まるため、各々は特定分野のエキスパートとして、異なるバックグラウンドを持つ他のメンバーにも理解できるよう、その知識を形式化して伝達する必要があります。プロジェクトがまさに「場」となり、メンバーそれぞれがプロジェクトの文脈に従って形式化した情報を必然的に持ち寄り、共有するのです。どちらがいい、とは一概には言えません。機能別組織はスピードと多様性に欠けますが、プロジェクト型組織はプロジェクトの終了と共に知識が散逸します。どちらの組織形態をとるにせよ、欠けている部分を IT システムで補わなければなりません。 機能別組織がベースとなる日本企業がスピードと多様性を高めるために必要なのは、形式化情報を共有する場所としての文書管理システムやグループウェアではありません。前回ご紹介した、機能部門間での共通文脈となる戦略の共有、そしてその他に、組織外に散らばるエキスパートにすばやくダイレクトにつながるためのパスと、その知識をお互いの負担なく引き出すための手段こそが必要なのです。   SharePoint の「ソーシャル ネットワーク」がもたらす情報管理手法の革新 インターネットの世界では既に一般化した SNS ですが、この仕組みを企業内に展開することで、情報過多の時代にマッチした、まったく新しい情報管理が実現できます。そのカギとなるのが「タグ」と呼ばれる技術です。 タグはブログなどでよく使われていますが、そのコンテンツがどんなものなのかを示すキーワードです。1 つのコンテンツに複数のタグを付けることができ、ブログの閲覧者は日付の新しい順に並んだ膨大なエントリーから、関心のあるコンテンツをすばやく絞り込んで表示することができます。また近年増えてきた「ソーシャル ブックマーク」もタグの一種と考えていいでしょう。多くの方はブラウザーの「お気に入り」によく訪れる Web ページのリンクを登録されているかと思いますが、ソーシャル ブックマークは、このリンクをブラウザーではなく Web 上のサービスに登録することで、別のマシンや、他のユーザーからもリンクが参照できるようになる、という仕掛けです。タグはその名の通り、コンテンツに対する「目印」となります。   SharePoint 2010 では、ドキュメントやページなどのコンテンツに対して、自由にタグを付けることができます。SharePoint のタグには、一般には「タクソノミー」と称される組織共通の用語辞書と、「フォークソノミー」と称されるユーザーが自由に作成できるキーワードの 2 種類があります。前者はドキュメントを系統だてて管理するために使い、後者は各人が自分の尺度で情報を分類するために使います。ここでは後者の説明をします。 SharePoint 2010 のフォークソノミーには、「お気に入り」と「タグ」の 2 種類があります。SharePoint  のページやドキュメントを閲覧する際、画面右上などにこれら…


関心のあるテーマについての最新情報を自動的に受け取る

できること 自分から情報を探しに行かなくても、関心のある話題や自分と関係の深い専門分野、同僚などに関係する情報など、自分との “つながり” の先にある更新を購読し、最新の情報を自動的に受け取ることができます。またこれらの “つながり” はメールやチャットなどのやり取りの情報をもとにアップデートされます。   解決したい課題 組織内では日々膨大な情報が作成され、流通しています。これらの情報の中から、自分にとって価値あるものをキャッチし活用することは、現代のビジネス パーソンの生産性に大きく影響を与えますが、容易なことではありません。日々発生する業務情報は、ビジネスが動いている部分で発生し、その活動のために最適化された形で活動に近い場所に保管されるため、再利用性を高めるために、たとえば保管するフォルダやサイトを決めて情報を共有するなど、系統立てた運用はユーザーに大きな負荷をかけることとなり、事実上その実施は困難です。検索システムの導入によりその問題の多くを解決することはできますが、ただし検索は情報が必要になる都度実行しなければならず、また具体的なキーワードがなければ、つまり必要となる情報が決まっていなければ情報の入手はできません。 しかし現実には、組織内で共有される文書はインターネット世界とは異なり「検索されること」を意識して作成されていないために、特定のキーワードによる検索結果の上位にヒットしなくても、そのキーワードにとって重要な情報が含まれた文書が数多く存在します。また新しいビジネス上のアイデアが、当初の目的とは異なる形で花開き、成果に大きく貢献することもしばしばです。これらの貴重なビジネス チャンスの発掘は、偶然に頼るしかありませんでした。   2010 シリーズ Office 関連製品群で解決 SharePoint Server 2010 には、組織やプロジェクトのような公式なネットワークには含まれない、非公式なソーシャル ネットワークをサポートする様々な機能が搭載されています。 新たに登場したタグ付け機能を利用することで、文書ファイルやページなど、SharePoint 上のコンテンツに目印をつけ、再利用性を高めることができます。中央の管理者が統制する用語辞書を使ってコンテンツを構造的に管理、共有する「タクソノミー」形式と、ユーザーがコンテンツに対して自由に任意のタグをつけることで自身による情報の再利用性、および人を経由した情報発掘をサポートする「フォークソノミー」形式の2種類のタグ形式を持ち、目的に合わせた効果的な情報管理と活用が可能になります。   また、自分の興味分野や仕事仲間などを「購読」設定しておくことで、自分の興味のある分野における情報更新や、仕事仲間がつけたタグ、プロファイル変更や “つぶやき”、メモ掲示板への書き込みなどをリアルタイムに把握することができます。この機能によりユーザーは、情報を必要としていない、あるいは必要な情報が分からない場合にも、最新の価値ある情報をつかみ取ることができるようになります。情報を「探し当てる」のではなく、自分にとって重要な情報を「教えてもらう」ことができるため、価値ある情報を素早く的確に入手できるようになります。