Skype と Lync の間でビデオ通話が可能に

(この記事は 2014 年 12 月 5 日に Office Blogs に投稿された記事 Video calling between Skype and Lync available now の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)

今回は、Lync チームのプロダクト マーケティング担当ディレクターを務める BJ Haberkorn の記事をご紹介します。

編集メモ :
Lync とのビデオ通話には、Skype for Windows デスクトップ クライアントのバージョン 7.0.x.100 が必要です。現在、一部のバージョンのブラウザーで、以前のバージョンのクライアントがダウンロードされるという問題が発生しています。本記事内のリンク からダウンロードされたクライアントのバージョンが 7.0.x.100 ではない場合は、別のブラウザーでダウンロードしていただきますようお願いいたします。

 

2013 年、Lync-Skype 接続の提供が開始さ れ、Lync ユーザーは、連絡先リストからインスタント メッセージングやプレゼンス情報、音声通話を使用して Skype ユーザーに連絡を取ることが可能になりました。そして、マイクロソフトはこのたび、その取り組みをさらに一歩進め、Lync 2013 と Skype for Windows デスクトップ クライアントの最新バージョンとの間でのビデオ通話機能を追加しました (デスクトップ クライアントはこちらからダウンロードできます)。これで、Lync ユーザーは、Skype を使用している顧客、パートナー、サプライヤーなどと、直接 "顔を合わせて" 日常業務や共同作業を行えるようになります。

上のスクリーンショットは、Lync 側から見たビデオ通話のようすです。Lync と Skype のどちらをお使いの方でも、馴染みのある方法で簡単に操作していただけます。つまり、他の通話機能と同様の方法、同様のオプションを使用して、ビデオ通話 を開始、停止したり、ウィンドウ サイズを変更、最大化したりすることが可能なのです (スクリーンショットに登場している Elaine と Sean は、ビデオ通話機能が追加され、ご覧のようにたいへん喜んでいます。また、Elain は Skype.com のブログ記事 (英語) でも今回の更新について取り上げています)。

両製品のメリットを活かした設計

スクリーンショットを見ただけではよくわかりませんが、マイクロソ フトでは Skype-Lync 間の接続を実現するために、基礎となるメディア スタックの機能向上に取り組みました。Lync と Skype は以前より、環境やネットワーク条件の異なる広範なビジネス ユーザーとコンシューマー ユーザーに、非常に優れた音声通話およびビデオ通話の機能を提供してきました。今回は、両製品が持つメリットを取り入れることで、双方の機能をさらに向上 させています。

その一部をご紹介しましょう。まずは、TLS と SRTP を使用した、メディアとシグナルの両方に対するエンタープライズ クラスの暗号化機能など、組み込みのセキュリティが挙げられます。この暗号化機能は既定で有効化されています。また、STUN、TURN、ICE を使用した、パーソナル ファイアウォールや企業のファイアウォールの標準ベースのトラバーサル機能といった接続機能や、業界標準の H.264 SVC コーデックによる高品質でスケーラブルなビデオの機能を備えています。そしてこれに加え、Lync から Skype への通話には既定で SILK オーディオ コーデックが使用されています。この SILK は、高い音質を実現しつつも、使用する帯域幅と消費電力を抑えることのできるテクノロジであり、毎日何十億分もの音声通話に活用されています。

Lync と Skype の接続に関するプロビジョニング ガイドには、Lync Online のお客様と Lync Server 2013 のお客様に今回の機能を有効化していただくための手順が記載されています。また、エンド ユーザー向けのガイドで は、連絡先を追加して通話を実行する方法について説明しています。なお、ビデオ通話をご利用いただくには、Android、iOS、Windows のいずれかに対応する最新の Lync 2013 クライアントが必要です。また、現時点で対応しているのは最新の Skype for Windows デスクトップ クライアントのみで、Skype ユーザーは Microsoft アカウントでのサインインが必要になります。

今後の展望

この新機能が発表され、たいへん嬉しく思っています。しかし同時 に、私たちにはさらなる取り組みが必要です。その一環として、Windows 以外のプラットフォーム向けの Skype クライアントでも Lync-Skype 間ビデオ通話機能のサポートを拡大してまいります。まずは数か月以内に Android および iOS 向けのクライアントをリリースする予定です。2015 年前半に Lync の次期バージョンとして Skype for Business がリリースされるにあたり、全世界の Skype ディレクトリから連絡先を簡単に検索、追加できるようにすること、Skype ID をサポートすることも予定しています。ただし、上記に挙げたような、Lync と Skype の接続に関する機能強化は、現在計画されている更新の一例にすぎません。Skype for Business には Lync の機能がすべて引き継がれ、さらに強化されるため、他にも多数の機能強化が実施されることになります。

Skype for Business については、マイクロソフトの販売スペシャリストまたはパートナーにお問い合わせください。また、ソーシャル チャネル (Facebook (英語) | Twitter (英語) | LinkedIn (英語)) をフォローすると、最新情報をご確認いただけます。また、世界各地で開催される Office 365 Summit イベント (英語) のいずれかの会場でお会いできることを楽しみにしております。1 月中旬以降、このイベントで Skype for Business の詳細情報をお伝えしていく予定です。

— BJ Haberkorn