SharePoint Online でサイト コレクションの上限が 1 TB に、またテナントのストレージの拡大制限を撤廃

(この記事は 2014 年 3 月 14 日に Office ブログに投稿された記事 SharePoint Online announces 1TB site collections and unlimited tenant storage scale の翻訳です。最新情報については、翻訳元の記事をご参照ください。)

今回は、SharePoint マーケティング チームのシニア プロダクト マネージャーを務める Mark Kashman (@mkashman) の記事をご紹介します。

先日ラスベガスで開催された SharePoint Conference 2014 では、SharePoint Online の制限緩和に関する大きな発表がいくつかありました。この記事ではその詳細についてお伝えし、お客様とお客様の業務にとってどのようなメリットがあるのかをご説明します。

マイクロソフトは、SharePoint Online について次の機能強化を実施します。

  • OneDrive for Business およびチーム サイトでのサイト コレクションの上限が 1 TB に: チームのコンテンツを 1 か所でこれまでよりも大量に格納できるようになります。
  • テナントのストレージのスケーリング制限を撤廃: 容量を気にせずコンテンツをクラウドへ格納できます。

これらの更新は、近日中に全世界で順次リリースされる予定です。それでは、各機能強化の詳細についてご説明しましょう。

OneDrive for Business およびチーム サイトでのサイト コレクションの上限が 1 TB に

今回の更新で、個人用の業務コンテンツをこれまでよりも手軽に共有できるようになります。容量制限が 1 TB に引き上げられるため、メンバーがいつでも使用可能な、チーム用の大規模なドキュメント センターを設置できるようになります。この際、情報アーキテクチャが不当に複雑になることはありません。

プライベートかパブリックかを問わず、SharePoint Online 管理センターから管理されるすべてのサイト コレクションで、ストレージの最大割り当て容量が 1 TB になります。管理者は、任意のサイト コレクションに対して、必要な量を簡単に割り当てることができます。これは、各ユーザーの OneDrive for Business でも同様※ 1 で、既定では 1 ユーザーあたり 25 GB が割り当てられていますが、SharePoint Online の管理者は、最大で 1 TB の容量を割り当てることができます。このとき、容量は、50 GB、100 GB、250 GB、500 GB、1024 GB のいずれかから選択します。

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OneDrive for Business のストレージ割り当て量が増加します。割り当て量の管理は SharePoint Online 管理センターから行います。

 テナントのストレージのスケーリング制限を撤廃

SharePoint Online は、2013 年 4 月から、前年比でユーザー アクセス数が 485% 増、ユーザー コンテンツ保存容量が 500% 増と、爆発的に成長しました。これは、簡単に言えば、OneDrive for Business での使用と共同作業やポータル サイトでの使用を併せて、Office 365 を活用しているお客様が増えたということです。

この強力なスケーリング能力をもってしても、データ量の拡大率はさらに上昇しているため、最大級の規模のお客様に対しては、特に今後の成長を考慮すると、ニーズの拡大に対応できるかという懸念がありました。このため、Office 365 と SharePoint Online についてストレージを設計し直し、ストレージのスケーリングの制限を撤廃することにしました。これにより、現在のニーズだけでなく、今後の需要にも無制限に対応できるようになります。

この変更が、お客様が所有する Office 365 のストレージにどのような影響を及ぼすかについて、ここで少し説明します。各ユーザーには、既定で、OneDrive for Business のストレージが 25 GB、電子メール用のストレージが 50 GB、ユーザーが作成した各サイトのメールボックス用のストレージが 5 GB 割り当てられます。これに加えて、Office 365 の各ビジネス ユーザーに 10 GB と、ユーザー数 1 に 500 MB を掛けた容量が、テナントで使用可能なストレージの総容量として割り当てられます。お客様とお客様の企業において各作業工程やさまざまな種類のコンテンツで必要となるストレージ容量が増大している場合でも、Office 365 なら、十分なヘッドルームを最初から利用できます。ストレージ容量を追加する必要がある場合は、SharePoint Online 管理センターから直接、1 か月あたり 1 GB 単位で購入できます。このとき、容量の上限はありません。

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SharePoint Online 管理センターで [Buy Storage] ボタンをクリックすると、ストレージを追加購入できます。
詳細については、改訂された最新の記事「SharePoint Online: ソフトウェアの境界と制限」をご確認ください。

制限が緩和された Office 365 にコンテンツを保存

チームでの共同作業で SharePoint Online や OneDrive for Business、企業内のイントラネットを既にご利用のお客様に、マイクロソフトのクラウドがすぐに導入可能であること、また長期的な使用量の増加やビジネスの成長にも究極的に対応可能であることをご理解いただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

Mark Kashman

※1 – キオスク ユーザーおよび外部ユーザーは、テナントで使用可能なストレージ プールの総容量には関係しません。また、OneDrive for Business を使用する権限も付与されません。

よく寄せられる質問

Q: 今回の SharePoint Online の機能強化は、Office 365 のどのプランに適用されますか。

A: Office 365 Enterprise E1/E3/E4、および Office 365 Education A2/A3/A4 で、1 TB のサイト コレクションの利用と無制限のストレージ拡大が可能です。Office 365 Small Business ではサイト コレクションの数が 1 つに制限されているため、テナントで使用可能なストレージ容量も最大で 1 TB となります。同様に、Office 365 Midsize Business ではサイト コレクションの数が最大で 20 個に制限されているため、ストレージの最大容量は 20 TB となります。

Q: 今回の発表内容は、Office 365 Home Premium のサブスクライバーにも適用されますか。

A: いいえ。Office 365 Home Premium (英語) では、最新の Office アプリケーションや Skype、OneDrive のストレージが使用できますが、今回の発表内容は適用されません。

Q. 今回の発表内容は、Office 365 Dedicated プランのサブスクライバーにも適用されますか。

A. いいえ。Office 365 Dedicated プランは、独立した別のインフラストラクチャで管理されているため、今回の発表内容は適用されません。

Q. 今回の発表内容は、Office 365 Government プランのサブスクライバーにも適用されますか。

A: いいえ。この記事の内容は Office 365 Government G1/G3/G4 には提供されません。