データの可視化とエネルギー節約を推進する Opower の通知機能に Power Map for Excel を活用

(この記事は 2013 年 9 月 11 日に Office 365 for Business Blog に掲載された記事の翻訳です)

投稿者: Tony Tai

投稿日: 9 月 11 日

Opower は、世界中の人々の省エネ意識を高めることを事業目標としています。Ari Schorr は、Opower の Josh Lich 氏と共同でプレビュー版 Power Map for Excel のビデオ ツアーを完成させました。また Opower は、このプレビュー版を使用して Behavioral Demand Response ソリューションを新たにリリースしました。

Office テクニカル プロダクト マーケティング チームのプロダクト マーケティング マネージャーを務めるAri Schorr は、パブリック プレビュー版のリリースに向けて Power Map エンジニアリング チームと緊密に協力して作業を進めた経緯から、一般提供が開始されるまで引き続き共同作業を行うことを予定しています。

家を所有されている方にとっても、賃貸されている方にとっても、エネルギー コストの上昇に伴い悩みの種となっているのは、光熱費をいかに節約するかということではないかと思います。一方、公益事業を担う企業にとっては、こうした顧客の動機を利用しながら、ピーク時の使用量をいかにして平滑化するかということが課題となっています。

Opower は、この両者の問題への解決策として、自社の新製品である Behavioral Demand Response (BDR) ソリューションを先日リリース (英語) しました。この製品には、マイクロソフトの最新の可視化テクノロジである Power Map for Excel が活用されています。

Opower のように地域別の顧客を抱え、キャンペーン データを大量に所有している企業は、そうしたデータから重要な知見を引き出すためのより良い方法を模索しています。Power Map (旧コード名「GeoFlow (英語)」) は、こうしたニーズに最適なソリューションです。Power Map は Excel 用の 3D データ可視化ツールであり、データから知見を得るうえで従来の 2D の表やグラフでは決して得られなかった直観的なエクスペリエンスを提供します。Power Map では、地理的/時間的データに視覚効果を加えてマップ化し、3D でデータを分析することができるほか、動画のガイド ツアーを作成して他の人と共有することができます。

先日、公益事業会社向け顧客エンゲージメント ソリューションの世界的大手である Opower が、新しい顧客エンゲージメント製品を発表しました。この製品は、暑くてエアコンがよく使用される日などに、エネルギーを消費する顧客に対してピーク時のエネルギー使用量を抑制するよう促すためのものです。公共企業側にとってはコスト削減、顧客側にとっては光熱費の節約という効果が見込めるため、両者にとってたいへん有益なソリューションです。

Opower のソリューション マーケティング担当を務める Josh Lich 氏は、新製品のリリースにあたり、Power Map の価値について次のように述べています。

「ビッグ データ プロジェクトの影響力とスケールを従来のプレゼンテーション資料で伝えるのは非常に困難なことです。弊社は、新しい Behavioral Demand Response ソリューションのリリースにあたり、Power Map を機能の一部に採用しました。この機能は、本システムにおける、顧客に合わせてカスタマイズした大量のメッセージを短時間で配信する能力と、このメッセージの影響によるエネルギー節約量を可視化するために使用されます。この可視化機能は、パートナーやクライアントに弊社のプラットフォームの能力を提示するにあたって非常に便利な機能です。また、エネルギー節約への影響力を最大化することを目的とした通知を最適なものにするために、弊社が収集したデータをどのように活用できるかを提示する際にも有用です。」

Power Map は、これまでにも、ダラス地区 (英語) などの地域の公益事業会社において、顧客のエネルギー使用量を示すツールとして使用されてきました。今回の Opower の決断により、Power Map の機能を利用した企業のイノベーションの事例がまた一つ追加されました。Power Map の地理空間および時間に基づく可視化機能は、地域にまたがるエネルギー使用量から顧客への通知に至るさまざまな種類のデータから知見を集め、共有するために活用できます。

Power Map でヒート マップを可視化。これにより、リアルタイムの通知が、ピーク時のエネルギー節約に効果的であることがわかる。

Opower の新しいソリューション Behavioral Demand Response (BDR) は、公共事業会社に、すべての住宅用顧客に対してコスト効率の高い需要応答 (デマンド レスポンス) プログラムへの参加を促す機能を提供します。これにより、公共事業会社は初めて、需要応答機能を地区のサービス範囲全体まで拡大して実行できるようになりました。この機能によって、顧客に合わせてカスタマイズされたコンテンツが動的かつリアルタイムに顧客に配信され、ピーク時の節約量が最大化されます。

Opower は顧客向けに、コンテンツとチャネルの一意の組み合わせを 100 種類以上展開しており、顧客の過去の動向に基づいて自動的に配信しています。すべての通知はほぼリアルタイムに顧客に配信され、顧客の意識と意欲を最大限に高めるために効果を発揮します。このリアルタイムの通知は、Power Map で可視化することができます。

Power Map で、色分けされた 3D の円柱を可視化した様子。顧客層ごとにカスタマイズされたピーク後のイベント通知を表示。

Power Map にちなんで、ここでは "Power" について語ってきましたが、ぜひ他の記事も参考にしてください。エネルギー管理ソリューションについては Opower のサイト (英語)、データ可視化については Power Map のプレビュー版のページ (英語) がおすすめです。ぜひ両方ともご覧ください。

ビジネス インテリジェンス機能を使用することにより、データを詳細に分析/可視化して、情報に基づく意思決定を行えるようになります。すべての新しい BI 機能の詳細情報を確認したり、機能をお試しになりたい方は、現在公開準備中の Power BI for Office 365 プレビュー版 (英語) にご登録ください。

--Ari Schorr