次期 Exchange のご紹介

今回は、Office 製品群の中で、メッセージングソリューションを提供する、次期 Exchangeをご紹介します。

(当Blogの内容は、製品リリース前のカスタマープレビュー版の情報をもとに作成されており、内容については予告なく変更される場合があります。) 

マイクロソフトでは、常にお客様からのフィードバックを基に製品開発を進めておりますが、次期 Exchange 開発にあたり、

以下の4つのトレンドも考慮にいれました。 

1. 多様なデイバス: 現在では、PCやノートPCに加え、スマートフォン、タブレットなどのさまざまなデバイスが使用されており、電子メールやその他のビジネス情報に、どこからでもかつ安全にアクセスできることが求められています。

2. 情報量の爆発的増加: マイクロソフトは、今後10 年間で人類の扱うデータ量はおそよ44倍に増える一方で、IT部門の人数は1.4倍程度しか増えないと想定しています。このままでは、多すぎる情報量によってユーザーの生産性が妨げられてしまい、またIT部門の負荷は増大する一方です。データの洪水の中から必要な情報をすばやく見つけられるように、また情報を効率的に管理する仕組みが必要になってくると考えております。

3. コンプライアンスの必要性: 要求されるレベルが年々上がってきており、多くのIT部門の課題となっています。情報量が爆発的に増加していく中では、情報をより効率的に安全に保管し管理する方法を考える必要があります。

4. 複数の世代にわたる従業員: 最先端のテクノノジーを使いこなしている若い世代から、必ずしもITリテラシーが必ずしも高くない従業員まで、1つの組織で、多種多様な人材が協業しています。それぞれの従業員のITリテラシーにかかわらず、すべての従業員が最適な仕事を遂行できるようにするためのテクノロジー基盤を提供する必要があると考えております。

 

このようなトレンドとお客様からフィードバックを踏まえて、次期 Exchangeは3つの柱で機能拡張を行いました。

1. 企業向け管理・統制と展開の選択肢: ビジネスニーズに応じて、企業システムに不可欠な管理・統制機能を維持したまま、内部設置、クラウド、または両方の組み合わせを選択できます。

2. どのデバイスからもより多くのことを: デバイスを問わないシームレスなエクスペリエンスを提供し、年々増加するメールの処理とチーム作業の効率化を支援します。

3. セキュリティ・コンプライアンス対応: 社員の生産性を落とすことなく、機密情報の保護と、社内外のポリシー遵守を支援する機能を提供します。

 

それでは、それぞれの柱について特長的な機能を1つご紹介します。

1. 企業向け管理・統制と展開の選択肢

現時点のカスタマープレビューではまだ実装されておりませんが、次期 Exchange では、クラウドで展開した場合でも、

定期的なUpdateの適用時期を一定の期間内で自由に選択することができるようになります。

他のプロジェクトで多忙を極める場合や法定点検などの理由で、Updateを翌週に延期したい、

といった場合にも柔軟に対応できます。 

また、特定のユーザーだけ先行してUpdateを適用することも可能となる予定です。

例えば、IT管理者だけUpdateを適用し、新しい機能と確認とユーザーマニュアルの作成をUpdate。

その後、上記の機能で組織全体へのUpdateを計画し、事前に変更的変更点をユーザーに告知する、

といったオペレーションも可能になってきます。

このように、クラウドで展開した場合も、従来の内部設置型に近い形で、運用管理を行うことができます。

 

2. どのデバイスからもより多くのことを

次期 Exchangeは、Outlookとの連携及びOutlook Web Appにより、PCからだけでなく、

スマートフォンやタブレッドなど多くのデバイスから、より素早くスムーズな操作性を実現します。

Outlookはもちろんタッチ操作にも対応。外出先からも大量のメールを処理することができます。

 

進化したOutlook Web Appは、デバイスの画面サイズを検知して、

通常の3カラム(フォルダ一覧、メール一覧、メールのプレビュー)に加え、

自動的に2カラム(メール一覧、メールプレビュー)や1カラム(メール一覧)を自動的に切り替えて表示します。

さまざまなデバイスを社員に展開すると、メーラーも同時に複数存在してしまい、

IT管理者のエンドユーザー サポートが大きな課題となっていました。

あらゆるデバイスからのアクセスを、次期 Exchangeが提供するOutlook Web Appで統一すれば、

サポートコストを大きく削減することができます。

3. セキュリティ・コンプライアンス対応

組織内で導入する際に欠かすことができない、セキュリティ・コンプライアンス機能も大きく進化しています。

次期 Exchangeで新たに導入されたData Loss Prevention (データ損失防止) 機能により、

従来の文字列だけでなく、例えば、クレジットカード番号などのパターンにより、

メールの流れの制御をすることが可能です。不注意による情報漏えいを防ぐ上で非常に有効な機能です。

 

 

他にも多くの新機能と改善が盛り込まれておりますので、是非Exchange Server 2013及び

Exchange Onlineのプレビュー版で実際にご体感ください。

Office カスタマー プレビュー 評価ガイド シリーズも合わせてご活用ください。

 

次号では、次期 Visioをご紹介する予定です。