明らかな焦点のずれ


(この記事は Whymicrosoft.com に 2011 年 8 月 22 日に投稿された記事の翻訳です)

今、Google による Motorola Mobility の買収の影響に関する記事を読んでいますが、そこで考えさせられたことがあります。エンタープライズ アプリケーションにおいて、Google は何に投資しているのでしょうか? 当然 Google については、資金面も会社の優先事項も、綿密に観察してはいますが、驚くべきことに、企業向けのビジネスについての言及はほとんどありませんでした。Google Apps は、Google 社内のいわば気晴らしのようです。その理由は以下のとおりです。

 

1)  Google が重視しているのは、検索と広告。

無理もありません。Google の収益の 97% は広告によるものです。Google Apps の収益は、「その他」のカテゴリとして 3 億 1 千万ドルであると報告されています。これは全体の 3% である「その他」の収益に過ぎません (2011 年第 2 四半期における Google の収益、スライド 3)。

2)  Google Apps の収益は停滞しているように見える。

"going Google" と何百万回も喧伝しているにもかかわらず、「その他」の収益は過去 1 年半の間、ほとんど変化がありません (2011 年第 2 四半期における Google の収益、スライド 3)。

3)  Office から Google Apps に乗り換えているユーザーはいない (Google でさえも)

Google の人材募集のサイトにアクセスして、PowerPoint または Excel で検索してみてください。Google に応募する際には、Microsoft Office の高度なスキルが必要だとわかります。調査の対象となった "Gone Google" の顧客のおそらく 90% は、Google ユーザーであるだけでなく、Office ユーザーでもあると思われます。

4)  Larry Page 氏の考える優先順位 Google Apps は含まれていない (2011 年第 2 四半期の収支報告の記録)

無理もありません。市場への参入から 5 年が経過しても、市場シェアは 1% しかないのです。明らかに、Google には他にもっと重要な課題 (Facebook および Apple) があります。明日にでも Google Apps を廃止したとしても、金融界は焦点を定めたとして歓迎することでしょう。

マイクロソフトは、我々のビジネスにとって生産性ソリューションが最も重要だと考えています。これこそが、我々が Office の分野で毎日、一日中取り組んでいるものです。

 

しかし、Google の課題は、単に焦点だけではありません。

1)  Google の考え方は、企業向けの生産性ソリューションにそぐわない。生産性アプリケーションは、マイクロソフトの得意とする分野である。

広告重視の姿勢を考えると、Google は、製品ロードマップや、予測可能なリリース周期、一貫性のある API、情報へのオフライン アクセスなどがなぜビジネスに必要なのかを理解していないようです。このため、このようなニーズに対応できていないのです。

2)  Google のビジネス モデルは、ユーザーのプライバシーに配慮していない。マイクロソフトのビジネス モデルはユーザーのプライバシーに配慮している。

Google は、個人データに基づく広告収入により何十億ドルもの収益を得ています。検索ページ上の広告、Gmail メッセージの横に表示される広告、Android フォン上の広告など、種類を問わず、ユーザーが広告をクリックすることで利益が出るしくみになっています。広告の対象は個人情報に基づいて決められていますが、これは、ユーザーのプライバシー (つまり、ビジネス、個人の生産性、およびチームの共同作業の絶対的な中心概念) に根本的に反しています。Eric Schmidt 氏は次の発言でうまく要約しています。「Google のポリシーは、不快感を与えるぎりぎりの線まで到達することであって、それを越えることではありません」

3)  Google は「Web を基盤として生まれた」もの、マイクロソフトは実社会に向けた製品を作り出している。

Web は素晴らしいものですが、全体像の一部でしかありません。Google はWeb に偏っています。このため、実社会の顧客ニーズを無視した一連の決定を下してしまうのです。視覚障害や聴覚障害のある人など、さまざまな生身の人間がいる組織に、Google Apps を導入したらどうなるでしょうか。あるいは、インターネット接続が不十分な場所や、まったく接続できない場所に導入することを想像してみてください。Google が自分達と同じような人々を相手にアプリケーションを作成しているのに対し、マイクロソフトは一般の人々を対象としています。

マイクロソフトの企業向けビジネスを Google が常に脅かしているという情報が世間に広まっています。この類の記事は、ここ 5 年間で何度も目にしました。以下のように、Google だけでなく、他の企業に関するものもあります。

  • 「Google Apps、Microsoft Office への挑戦に備える」2007 年 7 月、ガーディアン紙
  • 「Google サイト: SharePoint に打撃を与えるか?」2008 年 2 月、ZDNet
  • 「Google Apps の Microsoft Office への挑戦」2008 年 4 月、Computer Weekly
  • 「Exchange の市場での脆弱性は Outlook に端を発する」2009 年 3 月、Gartner (購読が必要)
  • 「Cisco、PostPath 買収でマイクロソフトに電子メールで挑戦」2009 年 11 月、Gartner

 

過去 5 年間で実際には何が起きたでしょう?

 

今後も同じような憶測を耳にすることと思います。マイクロソフトは以前に敗者と宣言されたことがありますが、我々のこだわり、経験、および焦点がもたらす結果は、歴史が示すとおりです。マイクロソフトは、引き続きお客様と協力し、優先順位を見きわめ、生産性と共同作業のためのソリューションに投資を行っていきます。

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