ユーザー プロファイル ディスク (UPD) を使用している環境で、ユーザーがログオフ状態である場合、タスク スケジューラで構成されているユーザープロファイル領域を利用するタスクが実行できない

Windows プラットフォーム サポートの平井です。

本記事では、ユーザー プロファイル ディスク (UPD) を使用している環境で、タスク スケジューラにて構成された非対話型タスクが実行できないシナリオについて解説します。

次の条件において、タスク スケジューラで構成されているタスクが正常に実行できません。

1. Remote Desktop Service にて UPD が構成されている
2. RD セッションホスト の タスク スケジューラー にて非対話型タスクが構成されている。("ユーザーがログオンしているかどうかにかかわらず実行する" セキュリティ オプションが構成されたタスク)
3. タスクに、ユーザープロファイルの領域に対する操作が含まれている。
4. タスクの実行時、UPD に紐づくユーザーはログオフしている

上記の事象が発生する背景は次の通りです。

UPD がユーザープロファイルとしてマウントされる要件としては、対話型ログオンの一環として Winlogon.exe からユーザープロファイルディスクがマウントされる必要があります。

しかしながら、現行のタスク スケジューラにおける実装においては、ユーザーがログオフ中に実行される非対話型タスクの実行時は、タスク スケジューラからUPDをマウントするための Winlogon.exe との連携実装が存在しません。

このため、対象のユーザーがログオフの状態(UPD がアンマウントされている状態)では、対象のユーザープロファイル領域を利用するタスクについては正常に実行することはできません。

これは、現行の実装における制限事項です。UPDが構成された環境にてユーザープロファイル領域を利用するタスクを実行する場合は、対象のユーザーのログオン中にご実行いただくことをご検討ください。

尚、一般的な ローカル ユーザー プロファイル または、移動ユーザー プロファイル が使用されている環境の場合、非対話型タスクであっても タスク スケジューラ サービス からプロファイルのロードを行う動作があるため、非対話型ログオンであってもユーザーのプロファイル領域を使用するタスクを、正常に実行することが可能です。